19年目の最後に
1976年、私45歳の誕生祝いと、どうしても徳島へ行かなければなら
ない、その時はまだSRって興味なかったのですけどね。もっとも、最初の2J2は持ってましたよ。この時のSRは今でこそ「初期型」ってもてはやされてい
ますが、乗れたものではなかったのが私の判断です。で、XT500(1E6)を売るんじゃなかった、と思ってしまいましたからね。
というところから、SR500にするかSR400にするか、で散々考えました。やはり決め手はこれから、私の生き延びるまでにある程度レアなモデルなら
SR500の方だろう、と考えたのですよね。で、販売店へラインオフが新しいのを出してくれ、とお願いして、入手したのが今のSR500です。
最初にやったのはやはりマフラーでした、マフラーエンドに穴を開けて、下り坂、パーンと威勢のよい音でね、この時薄い、を思ってしまったのですけど、そ
れだけではなかったようです。
続いてホワイトブロスのスーパートラップに交換しました。ウルサイそのものです。これには参りました。以後、色々なマフラーに交換したのですけど、吸排
気系は今でも問題です。
何か人のSRと変わったことをしたい、最初に手を付けたのがカンリンの重量フライホイールでした。この程度ならゼニを出せるギリギリぐらいでした。いわ
ゆる小さい「小ぶりチャン」という少し軽めのね。これは故 小野さんが市場に出していましたが、真に、といいことはありません。
理由は重量フライホイールは昔のペンタグラムが実験してた頃から気になってましたし、モトグッチのファルコーネの影響でしょうかね。
もう一つは後で言うけど、SR400に乗ったことがなかったからです。重い方のホイールにしなかったのは正解でした。
これまで、ダメだったのは数点ありますよ。まずはマグラの油圧ブレーキ。これはダメでした。ピボット部をカットして自転車のニップルを使用すればまだま
だ生きると思いますが、現状ではダメです。その一つはエンジンの発熱量にマスターシリンダーの取付位置がダメだった、が一番の要因です。
もちろん、ダイシンの乾式クラッチに交換してるので、これが作用しているかもしれませんけどね。あまり装着率が高くないところから、いずれにしても、あ
まり良くはなかった、というものが私のSR500での結果でした。
ダイシンの乾式クラッチは当時にHPを出されていた方々から「人柱になれ」と言われたし、パミの改造レーサーの乾式クラッチ化がどうしても忘れられず、
手を出したもので、開発のマスターが亡くなられたのを最近になって知りましたし、あるところでのクラッチ板の張り替えができることを知りましたし、ある方
のホームページに「TZ-250のパーツがフィットする」ように感じて、自分でやってみたのですが、これがことのほか上手くいって、現在に至ってます。
完全にヤラレタのはBORE-ACEのマスターでした。ホント信じられないことなんですけど、これには参りました。ま、マスターは奇才ですね。それを追
従するような感じではマンローさん以下かもしれませんが、それほどのものです。
BORE-ACEについては多くは語りませんけど、現在まで私のSR500が維持できているのもこの製品群のおかげかもしれません。決して大げさではな
くね。
もう一か所加えないとなりません。それがシムズクラフトさんです。ここには私の稚拙な考えを具現化していただいて、本当に感謝しています、ホントに画家
なことなんですけどね、BORE-ACE同様に、シムズクラフトのM型エキパイを装着した途端にエー、こんなにスムースなの、と思うほどでした。希望では
ないのですが、シムズさんがSR500を所有していてくだされば、と思うのですけどね。
このエキパイだけでも、かなり工夫してあることがお判りと思います。
さて、残りはコマゴマしたことですけど、SR400と明確な違うはありません。おかしいでしょうけど、私のように手を入れると不思議とSR400に近づ
いてきます。SR400に乗っていらっしゃる方が私のSR500に乗られると、クラッチのつながりが多少違うのと頭をガ〜ンと殴られた気分でもないし、何
とも不思議なSR500だな、と思われることと思います。
これとて、別段溺愛のものと思われるかもしれなせん。が、クラッチスプリング同様、見えないところは手が入ってます。これをなかなかやっていただけな
い。で、これによってBORE-ACEで加工してもらったカムチェーンテンショナーが入ってます。そして、結果として、ここからの見えないものをオイルタ
ンクへ戻しているわけです。
次の写真が上の写真と違う。はたして、ドンナンカナ?
いかがでしょうか。こんなことをしつつ、ここまで持たせてきました。手を入れたところは枚挙がありませんけど、果たしていい方法かどうかは不明です。確か
にSR400なら、こんなものか、で終わってしまうでしょうけど、SR500では、そうはいっていられない世界になってしまいます。
私のSR500に乗ってみられると走らないな〜、と感じられるかもしれません。が、降りたくない気持ちにはなると思います。その「どこか違う」をもっと
突き詰めて20年目からを迎えたいと思うのです。