SRに起こったおかしな経験
2013年8月28日、久しぶりにBORE-ACEへ電話しました。質
問の県は、SRのダウンチューブ(オイルタンク)でエンジンのクランクケースをホールドしているアルミのハンガーが振動を吸収するかどうか、ということで
した。答えは、BORE-ACE号は当初から装着しているので不明とのこと。ただし、この部分と後ろ側のサポーターのナットが一番緩むのだが、アルミにし
ていると緩まない、とのことでした。私の場合はカンリンの重量フライホイールを装着しているので、振動の出方が揺するような出方になるので不明ですが、変
更するのはいいかもしれない、と思ったところです。
電話を終えようとするとき、スーパートラップの件になったのですが、少し理由を述べて、今は装着していない、と返答しておきました。
電話を終えようとする時のことでした。
「あのねー、クラッチのカムレバーの主軸に穴開けると冷却効果が上がりマッセ〜」
エーッ?、ホントですか〜?、どれくらい?
「10mmラ30mmだけど、8mmラ30mmで十分です」
「ちょっと地が硬いけど大丈夫のはず、やってみてください」
この会話が全てでした。
こんなことで変わるものか、絶対に!、という気持ちと、やってみっかー!、という気持ちが格闘しています。何しろ、このパーツ1つで5英世以上するので
すから。
幸いにも結構までには天候不順と暑さが続いていますし、市長、市議選があるもので、即座には手が出せません。が、簡単にできそうだから、やってみよう、
と決めて、雨が降らない日が数日続く時を狙いました。
簡単、とはいえ、状況はボール盤ぐらいではとても加工できない、と思われました。理由は真円近くをキャッチするには、カムレバーのプッシュロッドを押す
部分から上をホールドできるものが必要になるからです。これが出来るところは、無理な場合、旋盤並みに横にして穴を開けることが出来る工具が必要になるの
です。
9月5日、しばらくは雨は降らないようだ、とのことから翌6日にバラシを開始しました。ダメですね〜、この部分の外し方をすっかり忘れています。少し苦
労して外すことができました。日頃触っていないしっぺ返しです。午前中2時間ほどかかりました。ついでに、クラッチディスク他を清掃しておきます。
午後から、加工可能な工作所を訪ねます。T工作所で引き受けてくれましたが、どうにも出来ないとのこと。金具のトップがすり鉢状になったところで終えら
れていました。
実は、ココまでの加工が次に引き受けられた場合に偏芯の調整を求められることになろうとは、この時点では判断できなかったのです。
午後4時過ぎ、一度訪問し不在だった築地町の工作所へ出向きます。ここでダメなら宇和島ではダメだろう、となるところでしたが、幸いにも引き受けていた
だきました。が、プラスチックの素材棒に穴を開けるところで、この精度を保持するため、先にこれをやっつけておきたいとのこと。
翌7日の11時に伺うことでほっと一安心。再び、大丈夫かな〜?、の問題が出てきましたが、ともかく、明日を待つこととしました。
翌7日の11時前に訪問すると、台の上に「現物」が置いてありました。ナールホドね、と思いました。大将の弁ですが「キャッチする際芯出しが難しかっ
た」とのこと。小穴が両方に開いているので大丈夫、と思っていたのですが、T工作所でトップが先に削られていたため、難しかったのであろうと思いました。
「溶接部分が硬くなっているので、これを過ぎたらOKだった」ということから、不思議なんですが、T工作所は、この部分で止めてしまったのではないか、
とも感じました。ということは、旋盤的な方法で穴開けをやられたのではないか、と感じた次第です。
ドリル代1本分プラスほどの代価を払って、BORE-ACEさんの弁を思い浮かべながら、意気揚々帰ってきて昼食です。残念ながらおふくろ亭の弁当です
けどね。
午後から作業を開始するのですが、これが大変です。何しろ終了が午後の4時半。今日は大丈夫でしたが、西日の当たる場所のため、暑さに加え久々の工具片
手の作業でもあり、何ともノロマな作業時間ですが、やはり、ポカミスをやってしまっていたわけです。
ポカミスはホンの些細な取付ミス。この原因を探るため2度もクラッチの組み替えを余儀なくされましたからね。汗だくです。本当に単純なところでして、穴
があったら入りたいほどです。
クラッチレバーの遊びが全くない、おかしい。組み付けには絶対に間違いがない。なんで、クラッチの遊びがない以上に重いんだろう?バラス前は快調だった
じゃないか、と、点検開始。
ギョエー!!
思わず気抜けと大量の汗にヒザガックリでした。
なぜか?
ナナナント、クランクケースの穴に入るべきクラッチワイヤーのアウターが引っかかっているではありませんか。私バカよね、おばかさんよね...
、ホントに後ろ指指されてしまいそう。
このためにクラッチを2回も外し組み付けたのですからね。ホントばかみたい。
再チェックして、この日は終わりとしました。
久々に工具を持ってSR500に対峙しましたが、原型は古いものの、壊れないオートバイにも少々困りものです。もしも、壊れないのですが、ポイント点火
ならメンテナンスも必要なオートバイ、ということになるのでしょうが、難しいですね。
仮に、XT500のポイント点火をSR500に応用すれば、右のクランクケースカバーはマグネシウムになって、軽量化されるはずなんですが... 。
ま、高齢化していく私です。ゆっくりと確実に対処したいと思います。
というところで、走行テストを迎えるのですが、これが天候不順が続き走れなくなってしまうのです。
週明けの9月10日の11時半、いよいよ試乗です。負け惜しみではなく、エンジンを始動した後が微妙に調子がいい。特にクラッチのヘバリツキ確認でレ
バーを握るのですが、妙に軽いのです。真面目に、何かがオカシイのです。
昼前ですし、いつものテストコースとします。BORE-ACEのマスターのいうことが正しければ、晴天時のこの日の気温(30℃を超える)なら、短い
コースで解るはずですからね。
レバー部分で遊び調整をして、スタート。何気なく動作が軽いことに気付くのです。SR450的な。速度が上がり始める光満街道へ 入った途端でした。
何だろう、コレは?。この夏は私自身がダウン気味で1か月以上乗っていないにもかかわらず、SR400のように軽く走ってしまうのです。このことをマス
ターは言ったのかな?
三間との分岐点での信号待ちの加速でも1速で3000rpmは普通。それから2速へ入れても減速
することがありません。いつもなら、2速へ入れる直前で回転がサッと落ちるのですが、それがありません。
それに、これまでは前の車が遅いとカーッとなって抜くのですが、その気分が一切ない、というか出ないのです。メーター読みで60km/hは軽く出ている
のです。巡航速度がいつもより速いのです。交通状態はいつもどおりなのに、なぜかストレスを感じないのです。
これ、5速で2500ほどだよね、と思ってメーター見ると60km/hを超えているのです。そんなことはないはず、と思っても、ストレスを感じないの
は、ギア
チェンジの回数が激減しているわけでしょ。かといって、スピードに委せたルンルン気分は全くありません。何か狐に化かされたような気分のまま、水分の下り
へ入ります。
あれあれ、坂道でのオートマ車へ追いつくためにかなり苦労していたのがウソのように消えています。ホントに四輪車並に走ってしまうのです。
カンリンの重量フライホイール効果も順調です。以前はエンブレの逆効果になって、アクセルを開けなければならなかったのですが、アクセルなんて気にしな
い、エンブレなんて不必要。バックトルクリミッターって付いていないよね。
とにかく、不思議な気分で帰ってきました。早速、BORE-ACEさんへ電話を入れて、これこれしかじか、と以上の報告をしたのです。
マスターもものすごく嬉しそう。ご自身の感じたとおりの様子だったのでしょう。早速、こっちでもやらせてみる、とのことでした。
とにかく、真面目に捉えて手を出すのが本筋かもしれません。今回の加工は前回のカムチェーンテンショナーの加工以上にイリーガルです。
やはり、気分が落ち着いた頃、再び同じコースでテストしてみよう、と思いついて、夜は一人で祝杯をやって、少し飲み過ぎになりました。