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SR500
フロントフォークオイル2
作業はイヤだ
10月28日。前回204ccのオイル交換した後、右肩から右脇腹付近が怠いようなイタミがつきまとったんです。2年前にT-140Vのオイル交換でお
かしい姿勢をとっていて、その後遺症的な痛みのことをすっかり忘れてしまっていた。と、こういった次第です。
今回のそれは、M.W.Iさんもおっしゃっているのですが、SRのフロントフォーク自体のコストダウン化の悪い副産物ではないか、という、トップのアル
ミキャップのネジ山とインナーチューブの受け側のねじ山の精度が悪いということにあるわけです。
フォークスプリングとキャップの表面との間に入る平ワッシャーがあるのですが、T-140Vのトップキャップには女性の乳首のように突出して位置決めの
役目も果たしているのです。SRにもそういった加工がなされていればいいのにな、と感じるところです。
蛇足ですが、1985年頃のエアキャップタイプを流用して、1気圧で使用する方が便利かな、とも感じます。
いずれにしても、最近のモデルは長くて10,000km走行時毎にフロントホイール周り総てを外した上に、フォークレッグを外してオイル交換をしなけれ
ばならないのですから、古いアウターを中古で求めて保管しておく方が好ましいかもしれません。
前書きが長くなりましたが、上記のような作業をやって、前回計算して算出した185ccのATFを注油します。再び片方のトップキャップの精度が悪く、
3度ほどミスして組み付けることになるんです。レーサーではありませんし、何度も作業をする場所ではないので、この程度としているのかもしれませんが、や
はり、受け(フォークレッグ)が鉄、モノ(キャップ)がアルミの場合、アルミのネジ部分の精度をもう少し上げてほしいものです。
フロントフォークの止める位置
さて、皆さんはフロントフォークをどの位置で固定しているでしょうか?。えらく大ざっぱな質問ですが、もう少し分けていうとSRなら2つの点に絞られる
と思います。
一つはトップブリッジ部分です。
マニュアルでは、フォークのインナーチューブのトップとブリッジのクランプ部分が「ツライチ」になるように...
、とありますが、本当に出来るかどうか?。
私は出来ないと思います。すなわち、インナーチューブに面取りが施してあるため、この部分がクランプ部分との間に隙間を生むのです。そのため、ゴム
キャップもインナーチューブに当たって止まっているのか、トップブリッジに当たって止まっているのか不明なんです。(オイルはアルミキャップのOリングで
止まっています。)
私は数台のSRで確認したのですが、この面取り部分は、ほぼ均一仕上げということが判りました。
そこで、私がは面取り部分の下側をトップブリッジの上の面と同位置にする方法を採っています。
もう一点はインナーチューブの水平位置です。ご存じのとおり、インナーチューブ方式のテレスコピックフォークはインナーチューブが横方向へ自由に回転す
るのです。
別冊モーターサイクリスト誌でアサカワスピードの浅川氏は現在の位置で下の三つ叉に隠れる部分にポンチで印を付ける方法を採っていらっしゃることを紹介
しています。
この方法はオイルシールを変更するまでは、同じ収縮を繰り返し、その位置でオイルシールをはじめとした作動部分のナジミはそのまま適用しますよ、という
考え方です。
一方、エイジュウプロではXJR1200のムック本の中で、インナーチューブは外した毎に90度回転させて取り付ける方法を採っていらっしゃることを紹
介しています。
これはフロントフォークの作動、ことにオイルシールとインナーチューブの当たる面を均一にする方法であろう、と考えます。
私のSRは前者の方法を採っていますし、T-140Vでは、当たり面の良いところを探るようにして取り付けていますから、どちらかというと後者でしょう
か。
どちらがいいのか判断は付きかねますが、私としては、SRのような車重の軽いオートバイでは、どちらでもイイように感じます。XJR1300のような車
重のオートバイなら、インナーチューブは太い径であっても、オイルシールの厚さはそんなに厚いものでもありません。そのためにオイルシールへの負担も大き
くなるはずですし、インナーチューブのメッキもほぼ均一と感じるところから、後者の方法を採った方が好ましいといえるかもしれません。
走行確認
さて、走ってみることとします。久々に宇和のT君宅へ出向くことにします。10月も下旬となっているにもかかわらず、日中の気温は26℃近くを示しま
す。この日も半袖シャツでOKというおかしい状況になっています。
まずはスタティックな状態でブレーキングした時のフロントフォークの動きですが、沈み込みは204ccの時より多いものの、フンバリの効きはあまり変わ
らず結構イイ感じです。
スタートして、知永峠へのダラ〜っとした登りでもフロントが伸びきった状態にはなりませんし、ポンポンと跳ねるような動きもありません。
下りは少しきついカーブが2か所ほどあるのですが、フロントブレーキを軽くかけてもリアから滑るようなそぶりもありませんし、横揺れもありません。
吉田から西予市宇和まではダラダラとした法華津峠を登ります。比較的高速で上れますが204ccの時とは違い知永峠の時と同様の走りをします。
XT500からSR500の走り方に変化した、というと分かりやすいでしょうか。
もし、この1JNのSR500のフロントホイールが19インチだったらどうだろうか?、という思いが頭を過ぎりました。
このことは間もなくフロントタイヤを交換することになりますから、その時にあわせて報告することといたします。
帰路は登りが少なく下りが長くなりますが、結構路面の凹凸があって、そこを超えるときのショック吸収とフォークの位置が元に戻るまでのタイムラグなどで
考えられる揺れるような動きも感じられませんから、ダンピング性能もほぼ良好ではないか、と感じられました。
考察
今回のフロントフォークのオイルにATFを用いたのは成功であろうと思います。が、あくまで1JNまでのSRに対してであって、今のSR400に用いる
とどうなるかは不明です。
先に申しているとおり、今のSR400のフロントフォークスプリングは巻き線のピッチが荒く、その分をオイル量でカバーしているのではないか、と感じる
からです。
それに無視できないのがライダーの体重です。私は82kgですが、体重の軽い方で私と同様の乗り方をされると、このオイル量では私が感じるような素敵な
走行性能は発揮できないかもしれません。
もう一点、今回はフロントフォーク、それもオイルの関係での実験でしたが、やはり、ノーマルSRではリアショックのプアさがモロに出ます。したがって、マフラーをはじめとして、ハンドルバーとかシートを交換、というエセ・カスタムへのパ
ターンを止めて、ま
ずはリアショックの良品への交換と、ハブクラッチの改善、そしてスイングアームのピボット部分へのグリスアップを先にやることがSRオーナーとして採るべき最初のカスタムかではないか、と思うとこ
ろです。