謎のパーツ(TC33-S)のその後(その1)
ス パトラ改の ままで
2010年も5月の中旬を迎えました。朝晩は気温も低く、まるで北海道の初秋のような 気分です。本格的な夏を前に疑問の謎解きとして、私なりの稚拙な考えを実験してみました。
思い浮かんだのはライディングスポット製のクワイエットコアです。もちろん、今様にスパトラディスクの応用なので、そのエッジを平らにして、取付穴は 5mmより少し大きくエッジを丸く仕上げてあります。最近同製品の写真を見てみましたが、私の改造品と同じようになっていました。
前項でSST-1のディスクは8枚仕様に変更していることを報告しました。従ってクワイエットコア装着時もディスクは8枚のままです。
5月13日、午後5時前に装着してエンジン始動。排気音の高域が少し甲高くなるので、総体としてはうるさく感じられるようになります。いつもながらの現 象であるようですが、スパトラの純正ディスクだけなら静かになるはずです。今さらながらSST-1の緻密な設計思想に脱帽します。
というところから、走ってみます。ナナ、ナンダ!?。ギアがスコッと入るではありませんか。コースはいつものテストコースだし、走行自体はそんなに変化 がないため、何処でどうというのは割愛するが、三間街道から近永を通って水分の登りにかかるところでもう一つの異変に気付きました。
若干ながらギアの入りが確実になり出したのです。おかしい。湿式多板のクラッチは油温が高くなるとギアが切れづらくなるのが一般ですが、それがない上に スムースになるのです。
ということは、このTC33-Sの放熱作用は異常に高いということか。いや、乾式クラッチの僕のSR500では、この現象はあまり該当しないはずです が。
では、どうしてだろうか。
オイル循環は先に記したとおり、何処といって変化はありません。オイルは交換時期ではありますが、戻りラインからのオイルはいまだに泡立っていますし、 湿式クラッチの場合より、オイル交換のタームは長いようです。
まさか?
排気の流れを押さえたからギアの入りは良くなったのか?
まさしく、それです。私がTC33-Sを装着してギアが入りづらくなりました。その調整に対して苦労したこと。その要因はエンジンユニット内部のガス圧 が減少したためではないだろうか、ということを導き出しました。
そういえば、純正のオイルキャッチがポコポコ上下動しなくなったのを想い出しました。
その確認作業は5月16日に行いました。
まずやることは、クワイエットコア使用時のディスク枚数です。SST-1の場合は若干オリジナルのスパトラと違うから何ともいえませんが、その枚数「4 枚」はSST-1上では当てはまりません。したがって、仮説として6枚では少し良くないことから8枚にしたのだから、「4枚」とSST-1の特性を勘案し て5枚で行うこととしました。
装着してエンジン始動。何とも甲高い音がします。アクセルレスポンスが悪い。急遽エンジン停止。
頭を冷やしつつ、どこかで、この方法を具体化... 。そう、オレブルのVPSSがそれだ、と思ったのです。これは特許出願中だから、真似は出来ません。
が、私の考えでは欠点もあるはず。おそらく、少しのところでの調整が出来ないのではないか、と思うのです。
もちろん特徴もあります。
円錐型 の消音装置がオフセットされていて、その先端がマフラーの下側に位置している
ことです。これが何を意味するか?。
さて、本題へ戻りましょう。何かカッコイイ書き方ですがお許しを。
SST-1のディスク5枚とクワイエットコアではダメでした。6枚のみでは少しパフォーマンスが落ちる。これは実験済みです。
というところから、計算値の7枚で実験してみては... 。また、同じことをやるの?。いやいや、以前の7枚の時はクラッチ調整のピボット部分での調整を完全にしていませんでした。今回はそれが終わっています。 調整後に9枚、6枚、8枚とやってきました。
そして8枚+クワイエットコアでギアが入り出したこと。5枚+クワイエットコアはイタダケナイ。というところから、7枚でヤルこととしたわけです。
結果から先にいうと、排気が抜けるストレート感が無い。確かに6枚よりはいい。9枚よりは悪い。従って、7枚というのはスパトラのディスク枚数の計算値 であろうと思われます。
こういったことがあって、再び8枚に変更しました。やはりいい。この8枚が今のスパトラ改の最良点ではないか、と再び愉悦の日々が... 、とはならないのが人間様でしょう。
何やかや自問自答がグルグル頭の中を回っています。突如その回転が逆転し始めました。ターニングポイントはこの謎のパーツを取り付けて以降、ノーマルマ フラーでのテストをしていないではないか、というところに行き着いたのです。
人間のメモランダムというのはテキスト形式ですから、まとめようがないのかもしれません。カード形式のデータベースに作り込んでいけばいいのでしょうけ ど、逐次それらから引っ張り出して纏めをやるってーのができないのが常でしょう。
人間様の脳ミソはCPUじゃないぞ、とお叱りを受けるかもしれません。確かにそうですが、逐次この時は「こう」であった。あのときは「ああ」であった。 とすれば、この「こう」と「ああ」は比較できるはずです。が、それができないのはどうして?。
それは記憶の領域から不可視ファイルで経緯が残っているためであろうと思うのですけど(爆)。
えらく回りくどい言い回しをしましたが、私の紙ベースの日記には、その経緯のことが記載してあります。SST-1を再装着した時からの状況を引っ張り出 すには紙ベースの方が速い、といった不思議な状況です。
私のウェブ上の記事などから引き出すには、データで入っていないから大変なのです。意外にも紙で記載して手元に置いていると、結構便利なものです。
というところで、ノーマルマフラーを取り付けたときのことが再び甦ってきたのでした。