ことの不思議(その3)
・・・ 来た〜ッ!・・・

 加速はイイものの、どこか通常の走りでは走らないことを、帰った後でい ろいろ考えました。(エンジンの)上が回ら ないのは...、と思いつつも、その背景にはボボッが存在するのです。が、アクセルを適当に開いても、呼応して速度が上がらないというか、回転が乗ってこ ないのです。
 憤懣やるかたない気分です。決してエクステンションを延長する前より悪くはなっていません。むしろ安定度は増しているのですから。
 一っ風呂浴びて、と丸穂温泉。#165番のメインジェットを今のダイノジェットモドキに交換した際、結構パフォーマンスが上がったのを体感しましたし、 その状態ではノーマルマフラーでは走らなかった。
 ま、それじゃ、ということからスーパーサウンドに変更したら走り出した。(やや)ポン付けでのベストマッチみたい、といえる走りかたを経験しました。
 と、なればメインジェットを#170程度に上げてやればいいんじゃないか、と思ったのですよね。「やや」ですが、#170だと#5アップです。ノーマル から#2.5アップで結構変わりましたし、排気効率は上がっているから#170にしてみればイイ線いくかもしれない、と思いついたのですよね。
 その夜、以前見つけていたダイノジェットのホームページで見つけた、同社のメインジェットに近づける修正を やってみることとしました。
 実は、ダイノジェットのメインジェットを見て、私の改造はイイ線いってるのじゃないか、と思わず微笑んだのですよね。
 で、その夜(28日)に純正とポッシュのメインジェットを比べたのです。やっつけてみたのは、ニードルジェットをメインジェットの差し込んでみました。
 理由は、吸い上げられた燃料がジェットの中でどういった動きをするか?。その後、ニードルでどういった状況になるか?、をスタティックな状態で検証して みたわけです。
 思いのほか、メインジェットの穴は#170以上はニードルの関係は無視していい、と思いました。ということは、#165まではニードルの形状が大きく支 配するのではないか、と思いました。
 今回は#170でやることとしました。10月31日、午前中から取り掛かることとします。意気洋々だったのですが、大ショックが襲うことになるとは知る 由もありませんでした。



 ジェットの交換も終わって、キャブの取り付け確認をしていた時、右手の親指がコースティングエンリッチャーのトップ部分を推した瞬間、パキッと折れてし まいました。幸いOリングなども紛失していなかったので、急遽パーツにピンバイスで1mmの穴を開けて、針金で結んだあとエポキシ接着剤で固めて応急処置 をしました。



 結局これに2時間費やしたので、メインジェット#170での走行は午後からになってしまいました。
 午後1時過ぎ、テストコースへ入れることとして、エンジン始動。始動性などは特に問題はありません。エクステンションを延長して以来、アイドリングの安 定性は抜群に良くなりました。これは特筆ものです。

 さて、走ることとして、国道を下ります。旧ロータリーのところまでで、アッというところが出てきました。走りが力強いのです。短い距離ですが、#165 のときと大きく変化しています。状況確認が主になっていますので速度的には通常の40km/hを超える程度ですが、四輪車は横を通過していきます。ま、気 にせずに走ります。
 申生田の登りも軽くなりました。下りも急激に(エンジン)ブレーキすることもなく、ツーと行くのでブレーキそのものを多用するようになりますが、カンリ ン重量フライホイールを装着しているため、これが本来の走り方ではないでしょ うか。
 下りは若干のボボッが出るのですが、アクセルをやや開けてやると音は出なくなります。
 光満街道の登りは非常に楽チンになりました。アクセルワークへの反応がいいのです。うれしい気分になります。で、サンクス前の下りでボボッは出ません。
 三間街道から水分までの道は本当に走らせやすくなりましたが、若干1500回転を境にしてスムースさが大きく異なります。1500回転以上だといいので すがそれ以下での走りというかつながりがイマイのです。
 ダムサイドの下りで、聞こえるか聞こえないかのボボッがマフラー内で出ているのに気付きます。これを何とか消したい。このことに費やす時間が多いのが気 がかりです。何かあるのだ、とカングリを入れざるを得ません。
 帰りに、パキッとやったコースティングエンリッチャーの価格を調べるため、オートショップ渡邉へ寄ってみました。マスター不在だったので、お仲間内とボ ボッに対する意見を聞いたのですが、どうやらパイロットジェットではないか、という話になり、帰ってからエンジンが熱いのを我慢してでもキャブをイジルこ ととして、柄の少 し太いスタビドライバーとキャップスクリューを購入して帰りました。
 皮手袋をしてフロートチャンバーを外して、パイロットを#47.5に交換し、チャンバー取付プラスビスをキャップスクリューに変更して無事取り付けを終 わりました。

 午後4時前、再び走行テストを行います。ボボッが出ないように、と祈るばかりです。始動性は何とも言えませんが、これまでより若干良くなっているように 思います。
 ことは最初の信号の後すぐにやってきました。オー、何だこれは?。右手のひねりが若干躊躇するように、バーッと立ち上がるのです。当然頭打ちになってし まいますが、それでも2500まででつなぐと、一瞬落ちてガーッとつながって上がっていく。この普通の500ccのオートバイの走りを始めました。
 SST-1の音もそううるさいものではありません。これ以上、ディスク枚数を増やすことは再び迷路に入るようだったので意識しないようにしました。
 申生田の登りは、前回の感じのままですが、下りは恐ろしかったです。ボボッの関係で、アクセルを全閉にできなかったのでダダダダと加速して下りていくわ けです。エンブレが5速では効かない。少しばかり怖い思いをしました。お先走りですが、須賀川ダムサイドの下りはとんでもないことが待っているのではない か、と期待と不安が入り混じった気分が包みました。
 三間街道は4速でも進み方がまるで違う世界です。わずか#2.5アップのパイロットジェットでつながりが良くなるということ自体が信じられません。務田 の坂の手前のタイトコーナーはギクシャクするものが全くなく走ることができました。
 三間街道からはマジ有頂天の世界でした。

SR500はこんなにも走るオートバイであったのか!?

が偽らざる私の気持ちでした。
 水分までのダラダラ坂は楽チンで走ります。下りのタイトコーナーはヤバイ割には5速で降りてしまう。とうとう喫茶店横の左コーナーで4速へ落しました。 いつもなら、ここで3速へ落すところなんですがね。
 いよいよ下りになります。緩い右の大きいRを通過後、下りに入ったところから凄まじいことが起こりました。未だ経験したことのない、何というかバックト ルクが少し無くなったような感じが大きく支配し始めました。
 実際、一定回転を維持していたら、SRの方から進んでいくという感じです。途中のコーナーでもエイッ、ヤッと曲がっていたのがスーッと回るようになって 来ました。不思議です。未だかつて経験したことのないものが支配します。何というか有頂天です。

SR500はこんなにもよく走るのだ!

 一体誰がSR500をツブしたのか。単に需要が無いだけか?。再び恨みの考えが生じてきました。このことはいじった結果が良ければ必ず起こる疑問です。 その点、SR400は素晴らしくよく走ります。100cc大きいSR500の方がどうして走らないのだろう?。乗ったことのない方にはお解りにならないこ とであろうと思います。



 さて、今回の改造はかなりの効果が出てきました。SST-1のサウンドも取り立ててウルサイというものでもありません。やがて、最新の技術を投入した SR400がリリースされそうです。EFIですので、素人が触れるエンジではなくなっていることは確かです。エレキの力がかなり支配する世界になりまし た。その中でより良い走行性を確保するには... 。
 まだまだSRの世界は終わりそうにもありません。今回のエクステンションパイプの延長に関してのレポートはこの辺で終わることといたします。

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