SR
の性能はエキパイが決定するのかもしれない
シムズクラフ
トのMタイプ エキパイ(その2)
前
回のこと
前回はシムズクラフトのMタイプエキパイを当方の96年製のSR500に装
着した結果を報告しました。一部を除いて、すばらしいものでした。そのため、エキパイ自体はOKを出しました。
その「一部を除いて」は私の場合なのですが、フレームクランプには4mmあるいは5mmの
ボルトで装着できるとのことをシムズさんには報告しました。
その返答(リメール)は、私の送ったエキパイから型取りをしたため、大きなギャップが出るとは考えられない。シリンダーヘッド側のエキパイガスケットを
新しくしてみ
てほしいなど、リメールがありました。
というところで、ガスケットを発注したのですが、パーツが来る前に再びエキパイをはずして、5mmのボルトが入ることを確認。したがって、5×50mm
のボルトに広幅の平ワッシャーとゆるみ止めナットで装着しましたが、クランプなしに比べて、格段によくなりました。やはり、エキパイを何かに固定すること
は必要に感じました。
このことは、シムズクラフトさんへ知らせてはいません。そして、私の予想ではガスケットが新しくなると幅が厚くなるから、まずは一層取り付けないのでは
ないか、ということを予想したのですが...。
この件、5mmボルトで固定して走りますと、格段によくなります。このことは、先に記しています。
何とかなるかもしれない、と思ったのは新しいガスケットが入荷して確認をしたときでした。このガスケットはなかなか優れたもので、この状態で内径外形が
トライアンフにフィットするのなら、今にでも装着したい、というものです。
一応確認のため、写真で示します。
2008年11月29日(土)
若干のくもり空ですが、明日は和霊公園で労農市民会議のフェスティバルがあるし、作業をやるのなら今日しかない。というところで、作業を開始することと
しました。まずは、ガスケットの確認です。
いかがでしょうか。大きく潰されて変形したようなところは見当たりません。ともかく新しいのを装着するとして、エキパイそのものが私が持っている
SR500に対してどうなんだ?、ということをガスケット装着部分の清掃をかねて確認してみました。
清掃しつつ、エキゾーストバルブ側の出口が円形ではないな、今のRH01のSR400はバルブステムがもっと白っぽい焼けかたしてるんじゃないだろう
か、など
ど感じつつ下側のスタッドボルト付近のバリ取りなどをしていたそのときです。
ガスケットを装着せずに、フランジをスタッドボルトに入れて、ナットで固定すると、見事にフレームクランプの位置にフィットします。ガス
ケット部分は、若干のガタがあります。
フレームクランプ部分をを止めると、ガタツキが減ります。
ということは、ある程度、力任せにエキパイのクランプ部分を少々ひねってやるといいかもしれない。
が、新しいガスケットで、こういったところがある程度修正できるかどうか?。まず、新しいガスケットを装着し、エキパイ下部を持って左右にスイング(回
転)できる程度にフランジを
ナットで止めます。
若干ひねったりしてみますがフレームクランプの前側は何とかT刻印の400用純正エキパイの取り付け時と同じような感覚です。#3の+ドライバーで何と
か穴の位置は確認できますが、どうしても#2の+ドライバーのシャフト部分が入り込まないとうまくありません。
一度エキパイを外して、最終の曲がり部分を三寸五分(12.5cmの柱材)の木の角材に置いて上から思いっきり体重をかけてみます。やや動いた(広がっ
た)かなというところで止めます。実際は0.2mm程度のほんの少しです。これが装着して走ったことでステン材がなまったのかどうかは不明ですけど、確か
に広がったように思えたのです。
再びフランジを止めて先ほどのテストを行いますと、わずかにフレームのクランプ穴にエキパイのクランプカラーの穴が見えるようになりました。何とかフロ
ントから#2の+ドライバーを差し込みますと入ります。
また外して、エキパイのクランプ部分を、前側を上に行くよう、プライヤーのクチを広くして、加えてひねります。力任せはダメな場合があるため、キズは致
し方ないものの、動いたか動かないか、で止めます。(実際はダンパーラバーが馴染んだのかもしれないのですが... 。)
ついでに、カラーに#2ドライバーのシャフト部分を挿して、グルグリとダンパーラバーの馴染みをよくしてみる試みをやります。
再び仮装着。おっ、2mmぐらいになってる。少しばかり動いたのだろうか。いけるかもしれない。ということは、この程度だと、T刻印のSR400のエキ
パイとほぼ同じだろう。
シリンダーヘッド部分は純正よりもフィット感がいいため、ガスケットを新しくして、ある程度エキパイの位置決めをして、フレームクランプとエキパイのク
ランプ部分に−ドライバーを入れて左手でエキパイを少々下へ押し下げて、右手でボルトを入れると入りました。
で、フランジをナットで締め付けますと、下側はナットの回転数が少なく、上側は多い。ただし、スタッドボルトのネジヤマ残数はほぼ同じ、という当初の取
り付けになっています。
クランプ部分はナットにメガネをかけ、ボルトの方をラチェットで回します。重い感じは一切ありません。最終はメガネでネット部分を締め付けて終了です。
うまく行きました。
エキパイの取り付けを再度確認して、揺すってみますとビクともしません。一応のこととはいえ、シムズさんのメールにあったとおり、このままの状態で1年
間様子を見てみることとします。
残り、マフラーを取り付けて全てを終了しました。(前の写真と同じようですが、ミラーが替わっているでしょ。実は保管中に夜、飲酒運転の車がかすめまし
てね。倒さ
れたんです。SRはミラーだけだったけど、相手は隣のGX750のリアキャリアのエッジで相当深い傷になってる様子)
走行テスト
午後から走ってみることとします。何でも鑑定団が終わって、午後1時過ぎ。空模様が若干気がかりですが、エンジンを始動します。5mmボルトで止めて
いたときと何ら変わりはありませんが、少しばかり排気音が図太くなっています。これがガスケットを新しくしたためにそうなったのかどうかは不明です。
走り始めて、いきなり中央よりの車線から私の走る左車線へ入り込むバカ母親の軽四に、思わずドキリ。ウインカーこそ出していますが、私の速度とほぼ同じ
速度で
左に入ってくると、その斜めに横切るタイムラグからすると接触するのは当たり前。思わずブレーキング。
軽四は何事もないかのように、ゼブララインのバス停横に停車。全く周囲の状況を見てない。頭にきますね。
それをやり過ごした後、いつになく5速に入っています。しかし、今までで一番ギクシャク感が無い状態には少々ビックリです。
申生田の下りで、思わずニヤリとしました。エンブレはかかるのですが、(カンリンの)小ぶりちゃんのイナーシャの逆効果が出てきません。これは、水分以
後の下りが楽しみになります。
務田の坂までは、一升瓶を満載した軽四が前を塞ぎますので、ガックリ。テストそのものは出来ずじまいでした。
三間の信号からは、こちらの思い通りに走行が出来ます。振動の出方が、これまでと変わって若干スムースに出てきます。不思議なことです。以前ですと、若
干の揺するようなものが加わる振動でしたが、今回の振動
は波が大きいようなのが来ます。したがって、右手にも少しばかりしびれのようなものが感じますが、おそらく、ハーディーのアルミハンドルの固さと重量から
来
るものではないかと思います。鉄のバーの方が好ましいのかもしれません。
あるいは、左はマグラの油圧クラッチのマスター部分があるので、重量配分からすると左右逆になっているので錘入りのバーは難しいかもしれません。それに
ミラーも純正に交換したので、このことも影響しているかもしれませんね。
鬼北交番を過ぎて、加速のテストを行います。各ギア3500回転までは大丈夫になってきました。が、次がダメです。振動に伴い燃料タンクのキュッキュと
いう音が加
わりますから、燃
料がリザーブ近くになってきました。
残りは水分の坂だけですから、こちらの変化に集中します。
下りは5速のままで入りました。レイングルーブに気を取られますが、最初の右コーナーは大丈夫でした。ブレーキもそう気を使うこともありません。
純正のG刻印の500用エキパイのときは、この時点で4速に落としていました。
喫茶店横の左カーブでは5速のままでもいけるのですが、マージンを取って4速へ落とします。それを過ぎて、広い右のRで5速へ入れるのですが、いつもと
違って、前の車にサーっと近づくのです。後は久しぶりに右手の操作だけで下ることが出来ました。
帰宅して、排気の漏れなど確認しましたが、異常ありませんでした。燃料を5リッターほど入れてテストしていれば、もう少しいい結果になっているはずです
が、ひとまず祝杯を上げて、一連のシムズクラフトのMタイプエキパイのテストを終了します。
考察
かねてより私はSR500の性能はエキパイの長さにあると感じていました。それじゃ、内径はどうでもいいのか、と言われるのはわかっていますが、内径の
大きいエキパイで、純正と同じものを装着するとどうなるか?。
大半のアフターマーケットでリリースしているエキパイは内径の大きいものはあるには在りますが、40mmなどという巨大なものはないはずです。そういっ
たのをリリースすると、そのメーカーのは売れなくなるので、ある程度の大きさは確定している。そのため、長さの方が私は重要であると確信しています。
一度記載したかもしれませんが、手元にXT500の資料がないため記憶だけになりますが、XT500の初期型は、少し前に出されていたBSAのオフロー
ドモデルのマフラー姿に似てました。
が、実際は、いくつかの隔壁があって、マフラー内部でパイプがほぼ一周して降誕のスパークアレスター部分へ導かれている。したがって、マフラー内部で上
側へ立ち
上がるまでがエキパイの長さではないか、と感じているところです。
したがって、SRでは純正のエキパイは短いものの、マフラー内のサブチャンバー部分へ至るまでがエキパイのインナーパイプ径に等しいものになっているは
ずです。
今回のシムズクラフト製のMタイプエキパイは純正位置と同じマフラー取付部ですが、M型部分の長さが良い具合に作用しているように感じたところです。
が、SR400に装着した場合は、どう変化するかは不明です。しかし、シムズさんが苦労されて開発した長さですから、SR500以上にパフォーマンスが
上がるのではないか。少なくとも現在のRH01のAIS装備のエキパイをMタイプに変更すると、私はマフラー取付部分が焼けるようなことはなくなるように
思います。薄い混合気を極限まで燃やすことによって排ガス規制を乗り切っているわけですから、エンジンの発熱量もSR500以上のものがあるはずです。二
重管になったエキパイが熱を持つという欠点がシムズさんのエキパイではクリアできるのではないか、と感じるところです。
いずれもSR400の場合は私の想像でしかありません。次にやることは再びスパトラ...!?。ウー、止めたはずのものに心が動く。困ったことがおきて
しまいました。