スーパートラップの新たな展開

 2014年1月末、新しい年も早いものであっという間にソチ五輪を向か えようとしている頃になりました。この記事が出る頃は始まっているかな?
 昨年末は、消えゆくものへ、と題してスーパーサウンドのディスクをあれこれいじっていて、結局のところ「徐々に走らなくなる」状況となり、ダメではない が使えないな、と判断したところです。もちろん、エクステンションパイプを使用してのスーパーサウンド本来の使い方かでやると、結果は変わります。念を押 しておきますが、スーパートラップ改のマフラーにスーパーサウンドのディスクでテストした結果を申し述べただけのことで、過去数回やった結果からしても スーパートラップのディスク代用にはならなかった、というのが前回の1〜3の報告です。
 こういった理由で、今のところスーパーサウンドのエクステンションパイプを加工して使ってみる気にはなりません。どうも割り切れないものがあるからで す。発表はしておりませんが、おそらく、SR400とSR500のエンジンのシリンダー、シリンダーヘッドは全く別物である、と申し上げておきます。おそ らく、最終仕様まで変化がなかったということでしょう。1E6の発展系のエンジンと、2H6系のエンジンとは、どうも400ccへのスケールダウンだけで はない、と思います。

 そういった思いが浮かんだときに、どうしても気になることがあって、BORE-ACEへ電話を入れました。それはスーパートラップのハイパワー仕様につ いてです。ディスクの状態がイマイチ不明なところがあったし、ついでにこれを使いたい、そしてディスクだけの販売はできないか、ということを問うてみたの です。
 そのとき、チョットしたチップスめいたことを聞きました。ブログにも出しておりますが、改めて記載すると、カムチェーンテンショナーのカバーボルトの 10mmナット部分より、テンショナーのシャフトが0.5mmほど奥まるところでセットしてほしい、ということでした。これってノギスで計るのも難しい ぞ、こんなことで速くなるものか!?、と思いつつ電話口でマスターの声を聞いていました。

 続いてフルパワー仕様のディスクですけど、「ナールホド」と思い、この際だ、と早速ディスクを発注した次第です。これは即決でした。
 どうもスーパートラップ(45°開放角)のディスクは刻印入か否かがあるようです。マスターのコトバから、どれがどうということは不明でしたが、刻印が ないとハイパワー仕様の加工が難しい様子でした。
 改造加工の状態はBORE-ACEのホームページにあるとおりで、私から申し上げることはありません。私がやろうとするのは、私の持論に基づいて、加工 の穴を少々いじることだけです。もちろん、それだけ加工の精度は完全であることに偽りはありません。
 で、私が常用している旧タイプのディスクと比較すると、ディスク間のギャップを加味して較べると、BORE-ACEのディスクはハイパワー仕様にすると 6枚でディスク8枚とほぼ一致します。もちろん、排気効率からすると単純に枚数比較できませんが。



 ということから、当初は6枚でやってみることとします。取付はご覧のとおりです。ディスク間のギャップは較べようがないのがお解りでしょう。穴の修正を しましたので、スレッドコンパウンドはモリブデングリスとします。熱で固着することはまずないと思います。取り付け部は付属のグリス(銅)の方がいいかも しれません。ま、テスト段階ですので、よしとしましょう。



 その前に、カムチェーンテンショナーです。1月24日、早速試してみました。試すったって、「ツライチ」からわずかに引っ込める調整だけです。

 結果、これは驚きました。旧ディスク4枚ですが、「ツライチ」のノーマル然としていた 調整前に較べて、明らかにパワーが出ています。自分で体感できるのですから間 違いありません。もしかしたら、これって、ノーマルマフラーでもパワーが上がったことが確認できるのではないか!?。



 これは後回しにして、旧タイプのディスク4枚でこの調子です。早速フルパワーのディスクに変更することとします。



 1月27日夕刻、いつもどおりですけど、加工穴が正確ですから、若干の調整で素直にとりつきます。ま、ディスクがたわむのですが、致し方ありません。

 エンジン始動します。ゲッ、ブログで出した件が加味されているとは思いますが、スゴイです。アイドリングからこの調子ですから、実走行になるとどうなる でしょうか。例の2段チョークがマジそのまま作動しますから、尋常ではありません。
 気温が若干低いためでしょうか、1500rpmほどで回転をキープしてウォーミングアップを5分程度やった後、おもむろにスタートします。まだ変化は感 じません。第一の変化が出たのは家から500mほど離れた吉田医院前の右のコーナーです。いつもならラインどおりに走らせることができるのですが、それが できないのです。直進性がものすごくよくなって、昔どおりエイ、ヤッ!とやらないとなりません。
 やはりタイヤでしょうかね、と思ったのですが、光満のつづら折れのカーブで同じ現象が起きてしまいました。オカシイのですが、コーナーの入り口で減速し なくてもイケル。たちあがりもそのままですから、5速のままで突っ込むのです。それゆえ、シフトダウンしてクルリにならない。時すでに遅しになってしまっ ているのです。これまでなら間に合っていたところが... 、これは少しヤバイですぜ。
 同時に、シフトがスコスコ入るのです。カムシャフトの調整とディスク交換以外、私何もしていませんよ。

 三間街道は困った原チャリが60km/hほどで、私の前を走るものですので... 。これが、不思議なことにイライラしないのです。むしろ、抜かない方がおもしろいゾ、と感じつつ、黄色の車線が過ぎたところで一気に抜きます。気付くと 80〜90km/hで走っています。エッ!?、5速のままで加速してしまった。抜いた後のアクセルオフでもボボッが出ません。定速度に落としてしばらく 後、先ほどの原チャリが必死で抜いていきました。と、そのとき向かいからパトカーが。一瞬躊躇しますよね。私は知ーらないですけど。
 水分からの下りもさしたる問題はなく、思いっきりいい感じで下ってきました。スゴイ変化です。まさに、意気揚々帰ってきました。

 翌日、結果報告をBORE-ACEのマスターへ電話。いろいろと話をして、とりわけ、ディスクの変形について話をしましたが、組み付けトルクを若干落と してほしいことを言われました。そのうち、取付に対する神の福音があるでしょう、とのこと。ワッシャーなどを介入させると走らなくなる、とのことですか ら、このまま弱いトルクで取り付けて様子を見ることとして、新たに8枚にしたら如何だろうか?、いつもの悪い癖が出ます、がヤッテモータ...

 その次の1月29日、翌日は天気が悪い予報ですので、好天の今日8枚でテストしました。ゲッ、音が丸いけど太い=音が大きいのです。少々ダメかもしれな い。SRの標準枚数である8枚は、どうも妖しいな、と感じます。8枚ですと、ノーマルの10枚程度になります。どういえば、以前の調子の悪い枚数にフィッ トします。
 様子は、バックプレッシャーが無い上にドンドン回転が上がるのでもない。空威張りのサウンドではダメだ、と判断して、再び6枚に戻しました。



 以後、別段問題は起きておりません。ロードがかかるとむしろポンポン船のような音であり、不愉快な音ではありません。その証拠に犬が吠えませんから (爆)
 先に申しましたとおり、ディスクの取付トルクを若干低くすることが肝心です。このタイミングが難しいのですが、わずかに中間のディスクがたわむ寸前で止 めることが肝心かと思います。それ以上のトルクをかけると性能には変わりはありませんが、みかんやタマネギを包むようなバイアス状の網の目のようになって しまいます。私もやってしまいました。
 その場合、解いてディスクを修正するのですが、残念ですけど、元通りにはなりません。あしからず。BORE-ACEの仕様の12枚であっても、純正取り 付けボルトが長いため、ボルトが脱落することはない、とのことでした。また、乗車前にボルトの締まり具合を確認してほしい、とのこと。しかし、数百キロ 走っても、私の場合は変化がありませんでしたが、標準のスパトラでマフラー部分をダイレクトに車体に装着するタイプでは緩みが顕著かもしれません。

 早い話ですが、これで四国自動二輪交友会へ出かけてみようか、などと考えているところです。ホント、何とかからコマで、今回は上手く行きすぎました。


inserted by FC2 system