ついにここまで来た
11月は本来冬を前に寂しげな季節のはずなんですが、今年は異常とも思
えるような天候の毎日でした。この点からするとオートバイいじりは楽なところで
す。が、陽の入りは早く、夜の帳は瞬く間に覆い尽くしますから、青空工房を開く期間はテスト走行が入りますとどうしても2日間が必要になります。となる
と、少しばかり事前の準備が必要ということになるわけです。
さて再びスーパートラップ改にスーパーサウンドのディスクを装着して、少しばかりいい結果が出たわけですが、依然として少しばかり濃い状態であることに
は変わりのないところです。
ことに、トライアングルディスクを6枚と円形ディスク7枚とでやると、いい結果ですが、テストコースを走った後、アクセルを回すと、少しばかり黒い排気
を確認することができました。ディスクのエッジは若干黒いかな、と感じる程度でしたが、何か割り切れないものを感じました。
というのは、スーパートラップでもSST-1でもこうなることがなかったからです。スーパーサウンドでは排気方向とシステムが違うため何とも申せません
が、混合比は濃いものであることは言うまでもありません。
それでは、どこをどうするか?。最初に考えたのは、パイロットスクリューの戻し回転を元の2回と1/2に戻すか、ということでありました。これをやる
と、私の感覚では、再びボボッが発生することは明白、と考えがまとまります。
しからばディスクか?。ところが、困ったことにトライアングルディスクの必要枚数をPLOTさんでは明示しておりません。過去の計算式からすると、トラ
イアングルディスクの排気効率は円形ディスクの41%程度しか持ち合わせていない、ということになります。
ということは、スーパートラップがSRの標準枚数は8枚程度です。これでもかなりの排気効率になってしまいます。一説には6枚でもウルサイわけですか
ら、4枚の標準枚数だと、可もなく不可もなくということになってしまいます。
排気面積は、円形ディスクの100に対してトライアングルディスクでは42ですから8×100=800、その42%=336ということになります。およ
そ2.38倍ですから円形ディスク3枚程度を増やすことになります。となれば、トライアングルディスク11枚程度が...、となるのですが、とはならない
のが世の常です。
ここまでくると、間違いなく経験と勘に頼らざるを得ません。スーパーサウンドのディスク構成は一部円形ディスクでトライアングルディスクからの排気ガス
を受取る仕組みであろうと推測できます。
となると、フルエキではトライアングルディスクの枚数が少ないかわりに、円形ディスクの枚数が多いことからも排気の流れの効率が良ければトライアングル
ディスクでも枚数が少なくしている、と、これまた稚拙な推測をいたしました。
となれば、トライアングルディスクを7枚にして、円形ディスクを6枚に減じる方法を採ってみることにしたわけです。これが、トライアングルディスク6枚
と円形ディスク7枚の校正として11月15日の走行後に感じたことでした。
11月28日の土曜日、これまでのスーパーサウンドのディスクの集大成としてトライアングルディスク7枚と円形ディスク6枚の組合せでテストすることと
しました。
残念ながら手持ちのディスクで上手くフィットするものが無く、組合せに苦労しました。結局スパトラの取付ボルトを2本ダメにしてしまいました。
ネジサイズはユニファイの“No.10-24UNC”あるいは“3/16-24W”のどちらか、とhttp:
//www.geocities.co.jp/MotorCity-Rally/1407/spt/index.htmlさんに紹介がありますので、次回
からは、タップを取付ネジ部分をさらう必要があるようですね。
もっとも、スーパーサウンドのディスクは材質上、フレキシブルさが無いので、私の場合ですと、セットで新しくディスクを揃えることが必要になるようで
す。
さて、取付に時間を食いましたが、午前中に走行テストを終えることが出来ました。
いよいよ始動します。レレッ?、排気音が静かになってます。チョークを引いているときは少しウルサイですが、アイドリング時は静かになっています。
出発して直ちに解るのはバックプレッシャーが少し小さくなっていることです。その分加速もスムースで、なかなか好ましいことになっているようです。
申生田の登り下りも光満街道もこれまでと何ら変わりません。「ディスク1枚の変化なんて...
」と、その時は感じていたのですが、三間街道へ入ると、ことは少しばかり変わってきました。
前を県外ナンバーの同じ車が2台走っています。これが遅い。等幅のコーナーでブラインドでないところでも右から左への場所で必ずブレーキングするので、
こちらは走りづらい。この繰り返しをやられてしまいました。旧大木木材跡を過ぎての直線で2台をパスします。苦もなく100km/hへ。クラッチ引いてエ
ンジン回転数を少し合わせて...
。レーサーではないですよ。アクセルひねるわけでもなく上手く回転合わせるだけです。80km/hから60km/hへ下がるのもスムースです。これまで経
験したことがないパターンです。
そこから、近永までの道は有頂天というか、これまでの苦労が報われたというか、何ともいえない気分で走行を続けている自分がおかしくなってきました。
水分からの下りもスムースです。カンリンの重量フライホイールも、下りでの加速を助長します。
SR500の自重で下っているような気分になります。これが追い求めている姿か、というとそうではないのですが、思わぬところからこういった結果になっ
てしまいました。
相当気分良く帰ってきました。で、アイドリングも安定しています。ディスクエンドがわずかに黒い。この状態でエンジンをストップし、点火プラグを見る
と、わずかにタン塩色が加わってきています。良い状況になっているように思いました。この点は次のオイル交換の問、点火プラグも交換時期になりますので、
それ以後のこととなります。
ひとまず、ここまできた、という気分になりました。