真冬の作業ってか〜

 コケルと痛い、作業中のキズも痛い、冬場の作業は簡単なものではないは ないのです。ましてや青空工房ですからね。ま、そんなこともあろうかと思っての作 業ですが、テスト段階ではいけるのですから、やらないわけにはいきません。そんなことで始まった2016年の1月のことでした。

フロントフォークの諸々
 何も記載せずにイキナリかもしれませんが、この件はご容赦を。何しろ明確な結果はあまり出されていないからです。それゆえ、私も何かを得たいと思っての ことから、ホントにいけるのかな、が先に立ってのこと、パーツ発注段階の前からネット上での結果を読んで、当方の車両に取り付けた場合はどうなるのか?、 と考えていました。
 あー、また忘れていました。そうなんです、何をどうしようというのか、これを出してませんでしたね。
 まず、SR500のフォークスプリングの上にスラストベアリングを入れてみる、 この行為をやろう、というわけなんです。
 ところが、これが問題でしてね。ノーマルのフロントフォーク時点で皆さんは何を検討されますか?。こんな質問すると、答えに窮すだろうと思うのです。
 油面云々とまことしやかに記載されています。仕事としてフロントフォークのオイルを交換するとして、オーナーは何を最初に思い浮かべるでしょうか。
 私はフロントフォークのオイル量と思います。SRの場合は184cc±2〜4ccというのが標準でしょう。したがって、私は184ccというのを選びま す。番手は#10です。これは指定ですね。が、私のはハイパープロのスプリングが入ってます。



 当初、ハイパープロの#5のオイルでは、しばらくすると、大きくボトムした場合など、やたらカツンカツンという音がするのです。次はATFフルードを入 れましたが、ニッカド電池と同じく、調子のいいのがアッという間にカツンカツン、と音が出るようになります。そういったことから、私は純正の#10を規定 量使用しています。
 次に、XJR1200のマニュアル(ライダースクラブ版)にもあるように、油面調整は実際のところ非常に時間のかかるものです。まずは午前中にオイル を抜いて、各部の損傷が ないかケース内を点検して、組み立てます。
 そして、オイルを規定量入れて数回スライドさせ数時間放置します。その後、油面を図るのですけど、それまでしなければ正しい油面は出ない、と私は確 信しています。フロントフォークの内部パーツをことのごとく交換調整して、左右のフォークで99.99%ほどの統一感を出した上での油面調整でしたら可能 であろうと思いま すけどね。
 したがって、普段のオイル交換は、アウターエンドにオイル抜きがないモデルでは、余程のことがない限り、オイル量で管理する必要があるのではないか、と 考えるの です。

フロントアクスル シャフトを変更する
 これをチタンに変更する、シムズクラフトでは、当時の価格で4万円ほどでしょうか。これは高価でしたので、私はBORE-ACEの中空シャフトを使用し ています。今は慣れっこになってますが、この変化は凄まじいものでした。



 これとても、最初は信じられなかったのです。たかが、シャフトに穴を開けて軽くしただけ、のはずが、こんなに変化するのか?、ってね。残念なのは、これ が普通なんだ、と「思って確信してしまう」ことになってしまうのです。BORE-ACEの肩を持つわけではないですけど、オイルラインも各種放熱パーツも 同様です。

本当だろうか
 Web上で諸々読んでますと、このフロントフォークスプリングの上に加工を施すことが出ています。要は何か、スプリングの上にスラストベアリングを置 く。効果がある。ホント?
 こういった時は、まず実験です。色々サイトがありますけど、ごく普通の場合の例は何も記載してありません。サイズの参考程度です。こればかりは、いくら 美辞麗句を表現したってそれだけです。
 そこで、モノタロウ。個人のほうへ登録しておきます。ものはNTN AXK1101のベアリングが2枚、同じくAS1101のワッシャーが4枚、わずかなものですけど、これが本当に効果があるのかどうか、請う御期待のほど を。



 ワッシャーが欠品でしばらく考えていましたが、ニードルローラーのベアリングなら、両面にワッシャーを組み込んだ場合、4mmの厚さですので、私の体重 からすると、この程度のバネ圧の変化では、変わらないだろう、と考えを纏めました。

先輩に聞いてみる
 やはり、ここはBORE-ACEのマスターへ問うてみます。と、確かに効果があります、とのことでした。そしてトライアンフのキャップのようにボッチが あれば、と言いますと、何とこれは効果がないこと、とのことでした。一応、ベアリングが入ることを期待して、後は生み付け時の力の勝負です。
 同社のフォークアシストの件で思い出したのですが、私の場合でしたら組み込む必要がない、という返事をいただいておりますから、フォーク自体の動きはい いの であろうと思います。

組み込んでみると
 私のSR500は当初から片方(今は左)のフォークキャップがシブイので閉口します。おまけに、左側はデコンプがあって作業が難しい。それゆえ、ハンド ルバーを 外します。
 用意するのは寸切りボルトのジョインと17mmのソケットレンチ駒です。純正の工具があればいいのでしょうけど、何度も交換するものでもないし、昔の オートバイはドレンの小さなビスがアウターの下にあります。フォークを分解しない限り不必要なものですから、通常はこの⒉つを使用しての力による作業にし ております(爆)
 まずは、トップの三つ叉のトップボルトを緩めます。次にハンドルバーを外します。ここまでは、ハンドルクランプが難くなっているかもしれませんが、それ 以外はササッとできるはずです。ここまででフーフー言われる方は、どうぞ聞き分けのいいショップへ持ち込みましょう。(写真は以前のもの)



 まずは、ステアリングを右に切って、左のフォークからからやります。解くのはいいのですが、組込時はフーフーです。致し方ありません。ここで、ハンドル バーを取り付けておきます。
 次にステアリングを左に切って、右にかかります。左に較べて右はあっという間。この違いは何でしょうか。スラストベアリングはオイルだまりを上向きにし て組み込みました。このところが、実施した方のwebサイトには記載がありません。これらは私の拘りかもしれませんけどね。トップブリッジのボルトを 1.6kg/cmのトルクで締めて終了です。

アー、と思う
 乗るか乗らないか、まセンタースタンドを外してみたそのときです。今までですとガッシャン、という感じでフロントブレーキをかけるようにやってた のですけど、今回はカチャ、スーでブレーキの必要はなく、両手でハンドルバーを押さえればOK。何というのか軽いのです。
 ここでノーマルのワッシャーを見てみますと、薄い傷がついています。私、最初はスプリングのキズかな?と思っていました。しかし、ショック吸収時にスプ リングが打刻するわけではないのです。その時に、スプリングが縮んだときに少しまわって、伸びたときに元に戻る、そのキズだ、とその時に思ったのです。つ まり、スプリングが作動するとき、回転しながら伸び縮みしている、それを軽減するためのスラストベアリングだな、と確認でしたのですね。

走行してみると
 もう、こうなると居ても立ってもいられません。早速エンジンを回して走ってみます。まず、拙宅から数メートル、道路センターの丸四角の点検口を避け右に カー ブを切るのですが、アレッ、アラヨっといったところがないのです。
 国道へ出ると、スーパートラップの欠点がモロに出ます。シフトアップの回転数がわずかに違うのです。そのためにググッと開けると、SR500特有の頭打 ちの現象が起きます。で、不正爆発のババッが出ます。これまで、ガスが薄い、と思っていたのですがパイロットがまだ濃いのかもしれません。



 
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