あれから10年
自分流SR 500の方向性が分からなくなってきた

 2006年7月20日、愛用のSR 500の5回目の車検を受けた。どこといって不満なところがあるわけではない。車検取得後のテストランでも過不足なく走る。給排気系と外観に少しだけ手を 入れているが、大半は一般に言うノーマルだ。
 で、当初マフラーエンドに穴を明けて、街中では調子のいいものの、徳島への道、下り坂でパ~ン!からスタート。ガスが少しばかり薄くなっている、という ことをふまえて通常通り、マフラー交換からイジクリが始まった。
またしてもSR 500での一番難しい排気系にスーパーとラップを持ってきて、吸気を少し触る。この繰り返しを7年間もやって、ようやく一定の結果を出した。現在のところ 過不足ない。高回転域での頭打ちが意外に早く来る。それをある程度回避するにはギア比を変更しなくてはならない。で、そのようにならない範囲で、僕なり に、こんなものだろう、というところで止めている。
 タイヤも当初のドイツメッツラーからダンロップのK501、TT900GP、そしてK1300と3回ほど入れ替えした。現在のK1300はセンターグ ルーブが路面に切られた排水グルーブと干渉してウォブルが発生する。この点を除けばコストパフォーマンスも素敵な、なかなかいいタイヤである。ノーマル然 としているが、タイヤ一つで変わるから、このタイヤという一押しは未だに存在していない。

 スパトラの状況が安定し始めた今年(2006年)、僕のSR500はこれからどうなるのだろうか?、否、これまでやってきたのは何だったのだろうか、と いう疑問が浮かんできた。
 当初の目的は、より良いSR500にするのが目的であった。その辺のところを満足させてきた改造も結構ある。
 ヘッドランプのステーがサビるから、クラフトマンのステンレスステーに交換した。わずかに立ち上がり部分が低いのでクリップオンハンドルも装着が可能 だ。
 カンリンの重量フライホイールはスムースな走行感とノーマルのギクシャク感をなくすること。乾式クラッチは油温が高くなると切れなくなる湿式クラッチに 対しての処置、憧れのパーミのレーシングSR500のクラッチと同じ乾式。この件が一致して高価な買い物だったが人柱的なものあって装着。以後は、ほぼメ ンテナンスフリーの状態でここまできた。オイル交換も4000km毎でも大丈夫になってきた。
 加えて、ロックハートのオイルクーラー。このオイルクーラーの装着はSR500にとって最良のチューニングアップパーツであろうと思っている。ことに夏 場は最高のパフォーマンスを示す。
 こうやって、よりよい方向付けを行ってきたところだ。

 ところが、結局7年間もかかって今の状態にしたスパトラだったのだが、1シーズンのみ、ほぼ満足な結果を得た。が、これからどうするか、再び模索し始め ている。
 ライディングポジションにしても同様である。コージーシートに至って、再びライディングポジションを考えなくてはならなくなったし、シートベースの形状 が及ぼす吸入の関係でも大きなスポイル部分があることがわかり、ノーマルに戻した。
 これに関連して、どうして先にハンドルバーを戻さなかったのか、と言われるだろうが、根本のハンドルバーの高さはノーマルと変わらないハーディーのアル ミだから、その面からすればシートの形状を変えたほうがフィットする。決して人間の体型などは変えようがないためである。

 今年(2006年)の夏はどうも、すっきりしない。梅雨からの長雨が結局のところ夏まで続いた。7月の半ばを過ぎてもダメであった。こういった状況下、 フト、冒頭に感じた気分が拭い去れない状況になったのである。
 もちろん、フロントはレーシングタイヤ、リアは一般タイヤの組み合わせでおかしいところもあるが、このままの状況では「降りたくない症候群」にはならな い。もう少し一般車両然としたSR500のほうが今の僕の気分、今の使用状況からすると好ましいのではないか、と感じ始めたからだ。

 さんざん考えた。考えに考えた末、一つだけやっていないことに気付いた。どうしても手が出せなかったこと。それが、排気系をプロトのスーパーサウンドの エキゾーストシステムへの換装である。
 およその的は得ていたが、これをそのまま装着する気にはならなかったのだ。そんなこんなで、少しばかり遅くなったが、秋口を前にして、スーパーサウンド をどうすべーか考えている。

 再び新しい排気システムで上手く行くかどうかは全く不明だが、錆などからのメンテナンスフリーになることは好ましい。オイルの発熱も大丈夫。駆動系も問 題ない。吸入側はノーマルのまま。そして、オートバイが走っていることを相手に知らせる音。
 使用状況は時に速く、時にゆっくりと… 、と、こんなオートバイに仕上がる最後の手段である。このスーパーサウンドはどういった結果を導き出すか?。再び試練を味合わされるか?。それとも、ポン 付けでOKとなるか… ?。

 最悪の場合も考えている。それはストック状態に戻すことだ。これはすぐに出来る。その前のあがきで、数万円の出費になるのは致し方ないが、これも好きな 世界の道だ。冬のボーナスまで我慢すればいい。

 各部の錆も結構進んでいる。何ともおかしいのだが、それでも僕のSR500は良く走る。今のところ面白いように走る。これでどことどこを交換するとどう なるか?ではなく、ここをこのようにしたいから、これを交換する、といった状況になってきている。考えようによってはSR500について結構勉強させても らったのかもしれない。

 XT500の四国第1号車から乗って、SR500の最初のモデル。もし、あの時XT500に乗り続けていたらどうなっていたか?最近ヤフオクで XT500にYZのパーツを組み込んで僕の持っていたようなモデルにしていたのを見つけたが、あのまま6V電装ではやはり乗れないだろうな、と思う。
 こう考えてくると、異論はあろうが、最初のSR500をよく売った、と思う。XT500のままか、SR500に鞍替えしたことか、という2点について様 々のことを記載すると、やはりSR500の事項が多くなる。しかし、僕にとっての最初のSR500はSR400の好調さに比べると全くダメであった。 XT500ヨリもひどかった。
 最初のSR500を売って18年後、徳島へ出張しなければならなくなって、を第一目標に、45歳の誕生プレゼントとして購入した今のSR500だが、一 度追突事故で中破したにもかかわらず、元気で動いている。他人様へ売るつもりは今のところ無い。
 これからもいつもどおり、ちょいとオーナーの手の入った僕のSR500は動き続けるのではないだろうかな、と考えている今日この頃である。



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