'08 -'09のス トーブリーグ2
ヒートシンク か?(変な試作 その2)

 2008年10月にSR500からロックハートのオイルクーラーを外しました。その理由は結構あったのですが、オイルクーラーへ圧送する純正オイルポン プのキャパシティーを超えているように感じられたからです。現行のスカベンジ(戻り)側の経路の中へクーラーユニットを挿入するのですが、それを風の当た るところへ持っていくとなると、ホースの長さが長くなってしまうことにより、SRのフレームダウンチューブをオイルタンクに利用した構造ではホースの長さ 分、戻りの吸引能力からすると、少しばかり心配になってくるんですね。圧送と吸引と記載しましたが、SRの場合はトロコイド方式のオイルポンプですから、 一部吸引にはなるのですが、大半はローターが回転するために圧送のオイルポンプと考えた方がいいように感じます。

 BORE-ACEのオイルラインは内径4mm程度のテフロンパイプで、戻り側のオイルを一部使用してエキゾースト側のロッカー部分へオイル供給を増やそ うとするものです。同社の記載では4.5倍の能力だ、とのことですが能力は素晴らしいと思います。
 一時期の不安はありましたが、この瞬間に、ということで、2008年10月に和歌山の花園村で開催された英車の集いにはオイルクーラーなしで出かけまし た。その帰路、和歌山市内へ入って例の嫌なカチカチカンカンという音が出ましたが、四国内へ入ってからは皆無でした。
 このことから、オイル自体のグレードと粘度指数、劣化の少ないものを選ぶ必要性はあるものの、やはりこの辺のポイントで音が出そうだという部分を落とす ものを装着しておくべきではないか、と考え、実行に移したところです。

 とはいえ、このクーリングシステムは数年前にア ルミ板を折り曲げたものでテストしております。一読願えれば本当かな?、と思われますが事実です。アルミ の薄い板で簡単に数か所ダウンチューブのオイルタンクに接しているだけですが、疑問は持ちつつも、かなりの効果は発揮できることが確認されたわけです。

  

 今回は、そのことを発展させて、何とか面接触でフィンのような物を介して空気に触れさせようと思案をいたしました。
 苦節数か月(笑)、何とか方法を見つけ出しました。エポックメーキングではなかったのですが、次のようなことを考えました。
  1. 熱伝導の良さから銅を使用する。
  2. 簡易な方法で製作可能なものとする。
 まず考えたのは、シリンダーフィンの形式をそっくり真似て、銅版を銅パイプ状にしたものにハンダ付けする案。
 これは、イケルと思ったのですが、少し不安がありました。というのは、SRの場合、燃料タンクの形状から、XT500と比べてシリンダーヘッドの上側か らのフレッシュエアーが入り込めない状況にあるようなのです。
 そのため、オイルクーラーのコアをこの部分の前に装着するためには、ダウンチューブから数センチメートル離して取り付けることが肝要のようです。
 となると、シリンダーフィン形式はノー・グッドということになるわけです。

 それでは縦型のオイルクーラーはどうか?。これも散々考えたのですが、クーラーのコア部分がベアでないと効果が発揮できません。
 しかし、面と線ならイケル。つまり縦型のフィン形式にすればいいではないか、ということに結びつきました。

 が、テスト段階で高価な銅版を多めに購入するのは得策ではないです。というところで閃きましたね。銅版をパイプ状にしたものに、銅パイプをハンダ付けす ればいいじゃないか。

 そうした考えで、10×20cmの0.5mm厚の銅版と同じ厚さの6mm径のパイプを購入しました。何と2,000円近くの出費。
 パイプは10cmの長さにカットしておき、銅版とともに磨きます。そしてハンダ...。ゲーッ、ハンダが乗らないんです。100Wのハンダ鏝を買う か?。普段使いもしないW数等は必要ない。しからばテストだから、銅パイプを銅線で銅版に結びつけ、ホースバンドでダウンチューブに止める。
 ン、上に挙げた1.2.の考えをある程度満たしているではないか。この方法で作製することとしました。
 銅の針金が弱いため、若干の不安はありましたが、まずは無事に取り付けが出来ました。




 で、テストは、シムズクラフトとのエキパイを装着するまでに行うことになりましたが、11月15日に製作し、簡 単なテスト結果はシムズのエキパイのテスト供に記載しています。


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