ホワイトブロスのスーパートラップ排気システムについて(2)
・・・少しばかり変更... 、完成間近・・・
かなり良好な結果を残してWBの排気システムが装着できました。2005年2月、ご当地の天候状況は非常に厳しいものがありました。何とかならないもの
か... 、と曇り空を見つめるばかりでしたが、月末になって少しばかり好転してきました。
前回の報告以後
なかなか良い結果を得て、テストランを繰り返していたのですが、一点気がかりなことが生じて来だしました。それは、エキゾーストノートです。どうもペ
チャペチャ音が強いのです。
この音はどこかで聞いたような音であったな...
、と過去を振り返ると、3インチのスパトラを装着していた最初のSR500(2J2)の時に経験した音であったことを思い出しました。
そうなんです、ブルックランズから取り寄せた3インチモデルにクワイエットコアを装備し、十分に押さえが効いた音にもかかわらず、ペチャペチャペチャペ
チャという音のために、かえって「ウルサイ!」とパトカーから注意を受けたこともありました。
最近では、ヤマハ セローの旧型とかトリッキーで経験しています。その音と同じものが出ているのです。
原因を探っているうちに、パンパンという、ロードがかかったときの後でアクセルを戻すとペチャペチャという音が混じるため、どうやら、ディスク加工のエ
ンドプレートが原因ということにたどり着いたところです。
まずは
この音を防ぐ方法はないか?。アクティブ、プロトなどのカタログを見てみますと、どうも上手い方法が見つからないのです。
方法としては、エンドをステンドームに変更すればいいのです。これによって、スーパートラップが持つ本来のカーボンコレクトも可能になります。
ところが、ドーム部分の立ち上がり角度とディスクの穴の立ち上がり部分が同じで、ドーム部分の外周がディスクの穴の内部と同じ径のため、ドームエンドの
後ろにダミーのディスクを直接装備できないことを発見したのです。
そのためのカタログの閲覧になったところですが、まずはスーパートラップではアキシャルコアのセットものにはシール材が着いていました。
カタログにしてもアルミのエンドキャップのインナーは見せていない!。パーツメーカーもなかなかのことをやりますね。確かに、手持ちのスリップオンは前
回掲示したように無記名のドーム型インナーが装備されていましたが、やはり立ち上がりの角度とドーム部分の外径は同じです。
少し考えた後、頂き物のスーパーサウンドのアルミエンド(インナーはディスクの改造プレート)が角度(20°)以外、スパトラのノーマルディスクとほぼ
同じであったため、スパトラにも装着できることを確認したので、どうやらプロトのスーパーシールが適合することを発見しました。
うれしいことに、スーパーサウンドのスーパーシールは2分割されていて、1セット5枚入りです。今のところは4枚あれば何とかステンドームのエンドが装
着できることになりますので、早速発注をしました。
いつもながら、部品発注から受け取りまでの期間を考えると、地方の不便さを感じざるを得ません。都会での販売状況などから考えると月とスッポンほどの差
を感
じてしまいます。
結局、今回のスペーサーにしても受け取りまで1週間もかかってしまいました。
2004年2月22日(火)
久々の晴天でした。午後4時から作業に取りかかります。陽のある時間は長くなったのですが、夕暮れ時の交通渋滞を避けるため、手早い作業が必要になりま
す。
スパトラのディスク取り付けボルトの取り外しに、私は春のBritish
Runの参加賞でいただいたヘキサゴンレンチを愛用しています。この工具で作業性は格段にアップいたします。セットものですが、以下に紹介しておきます
ね。もちろん、12mmのソケットタイプをお持ちの方には必要ないことでしょうけれど。
ここで少し考えました。
ライディングスポットのクワイエットコアを単独部品として使用してみるのはどうだろうか?、ということです。思いついたら早速作業開始。
まずはプロトのスーパーシールをライディングスポット製のクワイエットコアになじませます。今回はライディングスポット製のクワイエットコアが単独使用
になりますから、次に来るディスクを3枚に増やすことにします。その次にアクティブ製のクワイエットコアで、その後に2枚のディスク、そしてステンドーム
のエンドキャップです。この上にスーパーシールを重ね、以下はオープンエンドまではダミーとします。
早速、始動してみますと.... 、
午後4時30分のこと
これまでより、一層始動が簡単になっています。アイドリングが1000付近にすぐさま安定。発進しますと、これが何とノーマルマフラーを装着していたと
きと全く同じ状況で、少々唖然としてしまいます。
いつものテストコースへ入れるのですが、若干ボンボンという音が増え、連続音ではボボボボボという音が少々耳障りになってきます。
三間から広見へ抜ける道では、アクセルワークに若干のコツを要することに気づきました。
ここ!、というときにサッとアクセルグリップをひねることが出来ないのです。いやいや、ストールはしないんですよ。ともかく、走っている速度域から少し
緩やかにアクセルを開ける必要が出てきた、という具合なんです。
須賀川ダムからの下りはノーマルマフラーの時と同様にちょいとエンブレがかかりすぎるキライが出てきました。外気は夕暮れで日陰が続き、体感温度も相当
に寒さを感じます。
「良い」とは感じつつ、何か割り切れないものが出ている、と感じながら帰ってきました。
次なる手を
市内は若干陽が残っています。ここでステンドームのエンドを生かしただけの方が好ましいのではないか?、として、次の順で再びディスク構成を行ってみま
した。
考え方は、当初の考えどおり、クワイエットディスクもディスク1枚として考える。最初はライディングスポット製だから、これも1枚として、アクティブの
コアも1枚に数える。したがって、「3枚がエキパイ内径に匹敵することと、クワイエットコアを装着する場合は4枚まで」の考え方から、若干コジツケ気味の
処もありますが、先ほどの走行フィーリングからすると、ディスク3枚がエキパイ内径に匹敵することと、クワイエットコアを装着する場合は4枚まで、を生か
す必要があります。
このことからクワイエットコアを含めたディスク枚数は7枚で、最終ディスクにシールを装着し、ステンドームのエンドキャップ、そしてシール材を入れてダ
ミーのディスクとオープンエンドキャップを装着します。
午後5時過ぎ
直ちに再始動、アイドリングは1000回転で安定しています。プレップすると、一瞬のたじろぎがあってグワァーっと上がります。アクセルを戻すと、ボ
ボッといういつもの奴。おかしいな?、と、思いつつ、数回繰り返すと収まりました。
おそらく、混合気が薄い状態での先ほどのテスト走行ではなかったのか?、というところでしょうか。
いよいよ発進です。
最初の信号待ちからして、先ほどと異なります。アクセルの反応が結構良いのです。1速3000ほどでシフトアップ、続いて3速、4速まで上げると、もう
70km/hの世界に飛び込んでしまいます。
当初のプレートエンドの時に比べても、最終のステンドームが生きてきているように感じました。
数キロ走っただけでこの状況ですから、市内を軽く流すだけにしました。夜がそこまで来ています。相当に寒さを感じつつ走行を止めました。
明日(2/23)は朝があやしいだけで、その他は大丈夫とのことを聞いています。テストは仕事が終わっての午後5時30分から開始ということにして、本
日の作業を終了しました。
2005年2月23日(水)雨後はれ
雨は未明に上がりました。昨日よりも気温が高く、絶好のライディング日より。しかし、行事があって休暇が取れません。やむなく、昼休みにSRを取りに家
へ戻
ります。朝の気温の低さと路面の濡れはSRの清掃上不利が伴うため、徒歩で出かけていたわけです。
昼休みの始動でも好調さは持続しているようです。いつもながら、キックアームをうかつに踏み下ろすと、若干のキックバックを伴います。フッと一つの疑問
が
浮かび上がりました。皆さんも考えてみてくださいね。
仕事を終えて、午後5時30分、職場から直接出発します。
途中でガソリン補給。そろそろ、先ほどの疑問点を確実にするための方策を考えるところへ来ました。再始動して出発します。
思わぬ思いつき
この時に給油したのはハイオクガソリンです。「レギュラー仕様のSRにハイオク入れても関係ないジャン。悪くなるかも...
」と考えられるのも、もっともたるところでしょう。
ただし、これは吸排気系に何の改造も施されていないのならSRにはレギュラーガソリンで十分だと思います。が、私のは点火コイル、排気系統が全く違いま
す。
WBの小細工をやって、キックを踏み下ろしたところから感じたことがあって、そのため、今回のテスト走行では、先に申しましたように給油したのはハイオ
クガソリンです。
走行テスト時、燃料タンク内のガソリンが1/3程度、ハイオクガソリンを3リッター程度補給して、昔懐かしい「高速有鉛」(もちろん今は無鉛ハイオクで
すが)的なガソリンのブレンドになってしまいました。
ここが先ほど記載した「皆さんも考えてくださいね」のミソなのです。
ハイオクを給油後を思い出してみると、キャブレターのフロート室の燃料が無くなり始める頃、この間およそ500mの走行距離ですが、状況の変化が感じ取
れるようになります。
やけに振動が減ってくるんです。務田の坂を前にして、光満街道を車の流れに従って走ります。結構気分良く務田の登り坂を走るのですが、5速でもガサツキ
が少なくなってきています。
もちろんSR500特有のシャクルような走りは存在するものの、確実に角が取れているように感じました。
三間の直線路からは何ともおかしい気分になってしまいました。一体何でしょうか?。
インプレッション後に気づいた要因は次のことが考えられるようです。
○
圧縮比が低いにもかかわらず、点火システムの変更上、強く長い火が燃焼室内で発生されることにより、吸気系が元のままだと、点火タイミングが若干狂った感
じになるし、そのために残留の混合気に火が点きやすい。
特に、ピックアップ部分を含めて、点火時期を細かく変更できないSRでは顕著に表れるのではないだろうか。
おそらく、この考えに間違いはないと思いますし、一説によると突出型のプラグからスタンダードのものに戻しても点火時期は狂う、とも言われています。
話を少し元に戻すと、スパトラの音がこのようなものだと多くの方は、おそらく「ウッソ〜!」というに決まっていると思います。音そのものは強いて申し上
げるなら、ヨシムラ(SR用)のサウンドに近いものがあるようです。
団地などはともかく、一般の道路に面したお宅などでは、朝にエンジンを始動しても、そんなにウルサイと感じないものになっているのですから。
ステンドームのエンドキャップに変更してスペーサーを入れて、ライディングスポット製のクワイエットコアの機能のみにしたときのサウンドはTWのような
ものになっていました。
2月22日の最初のテスト走行時に感じたとおり、背圧が乏しくなって元のディスク構成に戻したところです。
再度申し上げておきますが、キャブレターは一切触っていません。パイロットジェット#45、メインジェット#162.5もSR500のスタンダードのま
まであり、スクリウの戻し回転2回と1/2までも触っていないのです。
成川からの緩やかな登りの後、水分から須賀川ダムまでの下り坂に入っても、妙なエンブレも感じずに実に快調にこなしました。
久々に気分良く帰還して、一定の結果を残してホワイトブロスのスーパートラップを再装着した顛末を終えることとしたのですが... 。
またもや...
どうもディスクの収まりが良くないんです。つまり、スパークアレスター機能の付いたステンドームのエンドキャップ以降のダミーディスクの収まりが良くあ
りません。何とか解決策を... 、と考えていた矢先、プロトの開発したスーパーサウンドのディスクが再び目に飛び込んできました。
とりあえず、オートショップワタナベのマスターからプレゼントされたアルミのエンドキャップから、中身のディスク改造のプレートをスーパートラップのス
テンドームに換えて装着してみました。
案の定、スーパートラップのディスクにぴったりと収まるではありませんか。ただし、これ以降はスーパーサウンドのディスクエッジの角度が20°のため、
標準のスー
パートラップのディスク(45°)と違うので、スーパートラップのディスクは、そのままでは装着できません。
そこで、スーパーシールを装着しますと、見事に装着できます。フムフム、これはいけるかもしれない、と判断して、スーパーサウンドのプレートもの(スー
パートラップのステンドームタイプ)のエンドキャップを取り寄せることにしました。
入手したものを見て、考えが的中しました。写真でも判るとおり、このスーパーサウンドのキャップは一体型ですが、スーパートラップのものと違い、エッジ
が立っていますし、純正のスーパーシールドを使用すると、エンドキャップの後ろにスーパートラップのダミーディスクが装着できるんです。
取り付けてみましたが、新たな疑問が生じてきました。というのは、今度は完全にエンドキャップ前がディスクの枚数そのものになってしまう。スーパーシー
ルドが働いて、完全にスリットがディスクの枚数マイナス1枚となってしまうんです。
つまり、エンドキャップの前のディスクはエンドキャップと一体となって
しまうので、新たに1枚追加しなければならないんです。
再び順番と枚数を検討すると、ライディングスポット製のクワイエットコア+ディスク2枚+アクティブ製のクワイエットコア+ディスク3枚+ステンエンド
キャップとなり、その後にダミーディスクとオープンエンドの順で久美付けを行いました。
おそらく、この仕様で四国自動二輪交友会へ行けると確信したのですが... 。