ホ ワイトブロスのスーパートラップ排気システムについて(3)
・・・ ちょっと遊び心で、が意外な結果に・・・

 再びWBのスーパートラップに相当に入れ込んで、ようやく結果が出そう に なってきたところです。2005年2月下旬から3月上旬にかけては、前の項で報告したとおりです。
 純正のステンドームのエンドキャップと、それ以降のダミーディスクとの折り合いが悪く、プロトがリリースする「スーパーサウンド」のステンエンドキャッ プを選択したところです。以前から気にはなっていたのですが、スーパーサウンドのことが少しばかり引っかかっていたのは事実です。
 多少の出費には違いありませんが、この際です、実際はどうなんだ?、ということからトライアングル、オープンホールのディスクとも購入することとしまし た。

 

 さて、入荷したスーパーサウンドの各ディスクを実際手にしたところ、もしかして、WBのスーパートラップのディスクと入れ替えることが是か非か?の問題 が浮かび上がって、早速に実験してみました。もちろん、スーパーサウンドの説明書には「適合しません」と記載がしてありますが... 。
 結果から申し上げますと、そのままポン付けのスーパートラップに対しては非常に有利な排気システムを呈してくれました。ただし、想像の域を出ませんが、 400ccに対しては一層強力なパフォーマンスを示すものでした。

 それでは顛末を記載することとします。

 まず、取り付け前にプロト本社へ、SR500へのスーパーサウンドのディスク構成についての確認電話を入れました。こちらもある程度の知識があるもの で、感じたことからかもしれませんが、応対も非常に丁寧で、プロト社のスーパーサウンドに対する余程の自信を感じ取ったたところです。
 ディスクの構成は次のとおりでした。
 インナーコア側からトライアングルディスク5枚、次に(穴をつぶした)仕切りディスク、その後にオープンディスク5枚とエンドキャップ(この場合はステ ン)という構成になります。
 何かおかしいと思いませんか?そうなんです、私がスーパートラップでダミーとしたディスクもきっちりと構成ディスクの一翼を担っている... 。この理由が当初は解らなかった... 。

 このことだけが不明のまま取り付けを行いました。スーパーサウンドのインナーコアの状況からWBのオープンなものとは違うため、ライディングスポット製 のクワイエットコアのみを用いることにしました。



 スーパートラップのディスクと違い、取り付けボルトの穴がミリサイズ(4mm径)のため、スパトラのボルトがスッと入り込みます。指定トルクは 0.45kgですが、少し堅いかな、というところで締め付けを止めます。
 取り付け状態は「素晴らしい!」の一言です。早速走ってみますと、あれれ、エキゾーストノートが図太いものになっています。どことなく、ノーマルのマフ ラーの気分を残しています。
 ところがしばらく走ると、スーパートラップをポン付けしたときに起きる現象が出て来だしました。フッと我に返ったとき、「これまで、この症状を回避する のにどれだけ苦労したことか」ということが頭をよぎりました。
 バスッバスッというアクセルオフのときの音。このことから、いつ起きるか解らない5000回転ほど回した後のアクセルオフ状態での「パ〜ン!」という音 が出るのではないか?という、気が気でない状況になってきました。
 その他はわずかに抜けが悪くなる程度ですから、スーパーサウンドそのものなら、かなり好ましい、ということが理解できました。
 しかし、このままでは納得できません。やはり、スーパートラップのディスクに戻した方がいい、と感じたところでした。

 スパトラのディスクに戻したとき、まずは、スーパーサウンドのステンポリッシュエンドだけを装着し、ダミーディスクは装着しない状態でテストをしてみま した。
 理由は、仕切り板以降のディスクの役割を確認するためです。その他は、これまでと同様に、アクティブのクワイエットコアも挿入しています。
 走ってみますと、やはり、スーパーサウンドのディスクよりも、この方が好ましい、と感じました。もし2台を乗り比べると私のやった方法でのスパトラの ディスクを装着したSR500を誰もが選ぶと思います。それ程のものです。
 が、どうもおかしいんです。何というか、排気の音と違う種々の音が混ざったエキゾーストノートに騒がしいものを感じるのです。ダミーディスクを装着して いたときのズバッと来るようなものがありません。
 やはり、スパトラのディスクの方がいい、という結果は得ましたから、あわてて、ダミーディスクを装着してみました。
 思ったとおり、非常に心地よいサウンドが戻ってきたのです。体感上の動力パフォーマンスと合わせてのサウンドンパフォーマンスのためにもダミーディスク も必要なんだ、ということが理解できました。
 さすがに、プロトが「スーパーサウンド」と銘々する理由が解ったような気がします。
 ディスク構成など、ようやくセッティングできた、と感じました。

 が、再び問題が発生しました。どうも、ディスクの取り付け状態がよろしくないんです。どこかが塞がっていたり、透き間が空きすぎていたり... 。ディスク1枚1枚の落ち着きが見られないんです。
 しからば、取り付けの締め付けトルクを統一しよう、とトルクレンチを引っ張り出してきました。
 でも、待ってくださいよ、スパトラ指定の0.75kgのトルクはかけ過ぎじゃないかな?、というところが気になりました。
 このスパトラの指定トルクでは、ストリート走行の場合なら、おそらく、ディスク(裏側のバリ部分)の状況が悪くなる、と判断できるのです。じゃ、実際は どの程度であったのか?、と勘で締め付けたボルトのトルクを見てみますと、0.6kg程度ぐらいしかありません。それでも少し締めつけ過ぎた、と感じるほ どですから、実際はプロトのスーパーサウンドでの0.45ぐらいだろう、と感じて、手持ちのトルクレンチの最低値0.5kgにしました。 そして、取り付 けボルトの中心部にはモリブデングリス、インナーコアのナット部分へ入るところへは添付の銅の混入されたハイテンプグリスを塗布しました。
 結果を見てびっくりしました。ディスクが整然と並んでいるのです。やはり、締めつけ順と指定トルクは重要だな、と感じました。
 どうやら、この程度のトルクで十分のような感じを持ちましたが、別項で報告するディスクの仕上げ状態、オフロードでの使用、ディスクの枚数、ディスクと ボルトをある程度の消耗品とすれば、もう少しトルクを掛けた方が好ましいのかもしれません。
 ともかく、現在のストリートユースに絞るのであれば、スーパーサウンドの締めつけトルク(0.45kg)はいい線を行っているのではないか、と思いまし た。
 これで全てOKです。この状態で、第30回の四国自動二輪交友会へ参加することにします。


inserted by FC2 system