スーパートラップも排気システムを考える(7)
・・・いよい
よ最終章か...?・・・
スーパーサンダーの改造から、ホワイトブロスのスーパートラップ排気システムに関して、これまで随分と実験をしてきたところです。
ディスク関係に6回、メガトラップに2回に分け合計8回にわたって報告してきたところですが、いよいよ最終章に至ろうとしています。
もちろん、私が一番イイと思っていることだけのことですから、違う行き方もありますし、私の方法はダメ、とされる方がいらっしゃるのは承知のことです。
しかしながら、これから先、あまりにうるさく音が速いSRは、ますます肩身の狭い思いをするのは当然ですし、私の年齢になると、ストリート走行に過不足
ないアピールと音量とパフォーマンスが1:1になる必要があり、これを目標としていることゆえ、ご理解願ったら、と考えます。
メガトラップとスーパーサウンドのディスク、それにライディングスポット製のクワイエットコアで一定の満足を得ていたのですが、どうも今一歩、排気のヌ
ケが悪いように感じました。これをどうするか、2005年4月末に再び悩み始めたところです。
これまでのことをまとめてみますと、WBとスーパーサウンドのSR500用のディスク構成では、やはり音が大きいし、背圧が少なすぎるように感じていま
す。クワイエットコア自体もライディングスポット製とアクティブ製の違いは体験していますから、ライディングスポット製を使用しているところでした。
スーパークワイエットコアを入手して、少しばかりテストした結果、メガトラップを再び装着してみたところです。
この状況から、行っていないものは何か?。それはスーパークワイエットコアとスパトラのディスクの組み合わせです。
これがイケル、と発見のようなものを感じたときは、メガトラップに装着したときでした。この一件については先に報告しているところですが、現実には、メ
ガトラップのダムの方が先に出てしまって、スーパークワイエットコアを通る排気ガスの状況がどうなっているか、を十分に把握していなかったことに起因しま
す。
そういったことから、先に単独でスーパークワイエットコアの状態を把握しておくべきであった、と今になって感じているところです。
そんなことから、まずは、単純にクワイエットコアを装着する際の基本として4枚のスパトラのディスクで実験をしてみました。
まとめてみますと、ま、効率としては、まずまず、といえますが、どうもスパトラのディスクを装備しているんだ、ということだけに感じられるように思いま
す。
別項で、昔の▼の切欠のあるディスクのことで申しましたが、あの頃のディスクなら、おそらく4枚でOKのはずだったのではないか、と思います。そこの写
真でも判るように、今のディスクは、1枚が昔のディスクにスッポリと収まります。周囲が小さくなったのですから、私の考えでは効率は低くなっている、と判
断しているところです。
したがって、単純に5枚にしても、スーパークワイエットコアの排気の出口は小さいのだから、さしたる影響はない。むしろ、ディスク枚数が増えるとスリッ
トも多くなるので排気の流れ自体の効率アップに繋がるのではないか、と考えました。
そして、もう一つは、余分なディスクを装着することでのリゾネーター効果です。これを併用する。とどのつまりが、クワイエットコアの二連装の時と同じ考
えをやればいいのではないか、と考えたのです。
唯一の違いは、スーパークワイエットコアはパンチングメタルがメガホン部分に相当に入り込む上に、スーパークワイエットコアのセンターパイプが長いた
め、マフラー内部で排気の流れは相当に押さえ込まれることになるのではないか、ということのみです。
他は全て同じですし、スーパークワイエットコアはディスク改造品ではないため、ディスクの枚数と切り離して装着することが出来ます。
したがって、ディスクは5枚。その後にスーパーサウンドの仕切り板。スーパーシールを介して、リゾネーターディスク数枚にスパトラのオープンエンドの組
み合わせです。
本来なら、ここに組み合わせを紹介すべきでしょうが、過去、幾度となく紹介していますから割愛します。
2005年5月4日
前日、朝霧湖マラソンに出場するため、スーパーサウンドのディスクを装着して出かけて、少しばかりカッタルイ気分になっていたので、本日の午前中にスー
パークワイエットコアを使用して、スパトラのディスク5枚+スーパーサウンドのエンドキャップ+スパトラのディスク+オープンエンドの組み合わせをセット
する。
本来なら、紹介写真も...
、といったところだが、すでに多くの場で紹介しているので止めにした。ただ、絶対という自信めいたものもあったので、取り付けには気を遣って、ボルトの締
め付けトルクまで管理したところである。
装着してみると、ディスクの歪みがかなり大きいことに気づく。現実には、インナーコアから交換しなければならないのかもしれない。
昨日の疲れが出ているが、11時から、南へ向けて出発。コースは津島町の南楽園横から北灘、下波を経て帰宅するコースである。
エンジン始動から、快調なことこの上ない。排気音は僕にとってはなかなか好ましいものである。通常のウォーミングアップを終わって、走行開始。連休とい
うこともあって、南への国道56号線は混雑している。おいそれとスピードを上げられない。
南楽園から横へそれて海岸沿いを走るが、SRのことより、ここも合併後には宇和島市か、という気分が先に出てしまう。淡いグリーンの海はまさに死んでい
る、と感じてしまう。
坂を上って、下波(したば)の狩津(かりつ)へ出ると、北灘湾の異常さが明確にわかるほどの濃いブルーの宇和海を呈してくる。ほんの峠一つで、人間によ
る海の使用状況での違いをまざまざと見せつけられる思いがするのである。
当のSRは、というと、若干おかしい面もあるが、ディスク4枚のときより遥かに好ましい。回転を上げても連続音よりわずかに低いパルスであるし、
2000回転以上での通常の使用範囲でロードがかかっても、排気音がパンパンパンという、うるさい音も発生しない。
かといって、ノーマルマフラーのように、よどみなく回転をサポートしている訳でもない。非常にコントロールしよい状況になっている。
最終の無月の登りでもギクシャクしないし、トンネルを出て寄松の下りもスーっといってしまう。
加速に対して、もう少し排圧を少なくできれば... 、と感じるが、それを実現すると元の木阿弥になってしまう。
エンジンを回したまま、アクセルワイヤーの遊びを調整する。微妙なところだが、引き側、戻し側とも行う。アイドリングはスーパーサウンド等では、どうし
ても1200以上に上げていないと、若干アクセルの反応が悪い場合があるが、ワイヤー調整の後
、1100程度で落ち着く。始動時は900回転ぐらいになるのではないだろうか。
この辺が妥協点としてテストを終えた。
2005年5月5日
身体の疲労が回復しない。当然、午前中からSRの最終確認もできない。そんな中ではあったが、午後3時より、いつもの三間から水分のコースを走る。
アクセルワイヤーの調整が効いているのかしら、かなりコントローラブルになってきた。
本日もまた、遅い県外車が走っているし、走行状況を一定にするためには、車との間隔をゲットするため、路肩でウエイトすることが数回あった。そこからリ
スタートする状況になっても、エンジン自体は非常に安定していることに気づく。
これがスーパークワイエットコアではなく、通常のクワイエットコアでは、おそらく排気音が硬質なものになって、SR全体の操作間隔がギクシャクしたもの
になってくるはずだ。
本当に過不足なく走らせることができるようになった。
以上がインプレッションです。どこがどうということではないかもしれません。私の行き方とは違うとされている方々にとっては、どうもピンと来ないかもし
れません。
しかしながら、今のSR400が相当に静かなものになっているのは事実ですし、そうなる以前の私のSR500を今の世の中でも使うとして、よりパフォー
マンスのいい状況で使いたい、とすれば、今回のスーパークワイエットコアの使用は大成功であった、といえると思います。
これまで9回にわたってホワイトブロスのスーパートラップ排気システムについて記載しましたが、この仕様でしばらくは乗り続けたいと考えたのです
が... 。