エアクールオイルタンクフィン(変な試作品の紹介)

 間もなく2003年も秋を迎えるのですが、この地方はまだまだ暑い日が 続いています。以前SR500の簡単なオイルクーラーを紹介したい、と申し上げておきましたが、ま、考え方の行き着くところが、オイルタンクの壁面が空 気に余計に触れるようにすればいい、ということです。当たり前ジャン。そうなんですがね、50年前のシリンダーにアルミの洗濯ばさみを挟むようなことで はなく、どうやってやればいいか、なかなか方向性が見いだせなかったんですよ。
 考えに考えたあげく、真空管のヒートシンクの考えと形状をベースとして、とりあえずは、次のようにしました。

用意するものとしては... 、

● 0.5mm厚の100mm×200mmのアルミ板 1枚
● ステンレスの結束帯 2本
● 熱伝導シリコングリス 少量

作り方




二つの装着方法

1.まずは、ダウンチューブ上部、ステアリングヘッド下のオイルが戻ってくる部分に装着してみることとします。
 ダウンチューブに面接触する裾野部分に、白い熱伝導シリコングリスを薄く塗布します。位置を決めてステンレスの結束帯でキュッと締めれば出来上がりで す。
 はみ出したシリコングリスを拭き取っておきます。
 ま、30〜50kmばかり走り、止まってすぐに試作品のアルミ板をつまんでみてください。数分後に同じくつまんでみてください。それぞれの温度差を憶え ていてください。
 その後1時間程SRを放置してエンジンを冷ましてください。



2.次はダウンチューブの下側、クランクケース取り付けサポートプレート部分に試作品の下側が来るようにして、ステンレスの結束帯で止めます。試作品がエ キパイに触れないように注意してください。
 1,と同じコースを走ってみてください。そして、先ほどと同様に、試作品のアルミ板に止まって直後と、しばらくしてから触ってみて、その温度差を憶えて おきます。



  走って何か変わりましたか?。ぜーんぜん変わらん?、そうでしょうね、走ってりゃ変わるわけがない!?。本当でしょうか?1.の場合、2.の場合、試 作品のアルミ板に時間をおいて触った時の温度差はいかがでしょうか?。どちらの位置に取り付けた方が熱かったですか?

 私が敏感すぎるのか、感覚がおかしいかは別として、おそらく1.の位置の方がアルミ板が熱かったはずです。違いますか?。私にはそう感じられた。という ことは... 。
 思うに、それではですね... 、と行きたいのですが、ここでは割愛します。



やっぱり元の位置に

 というところで、再び1.の位置に戻して走ってみてください。今度は取り付けに少しコツがあります。
 まずは、ダウンチューブにあるラグ(補強)板の下側に穴が開けてありますね。この部分に来る試作品の正面、谷の一番下を+ドライバーの先で窪ませます。 この効果は位置決めとしてなかなか有効な手段ですのでお試しください。
 残りは1.の取り付けと同じ方法です。
 また同じコースを走ってみてください。10km程度走った時からの感想は?。私には確かに違うと感じるのですがね。



さてさて

 オイルの温度が何度下がったのか、油温計を付けていないので私には不明です。が、油温を数度下げるぐらいの効果は、このシステムでは一切無いのは事実で す(爆)。
 それでも、走行後に取り付け位置が違うと、このアルミの試作品に触れて温度に差があったと感じること。つまり、フレームのダウンチューブを利用したオイ ルタンク に、エンジン内部を循環したオイルが戻ってくる部分が一番熱く、しかも熱が逃げづらい部分になっている、ということが言えるはずです。
 試作品はV字の部分に走行中は空気が流れます。また、2面の裾野部分と3か所のライン状の狭い面でオイルタンクのダウンチューブに接しています。たたず んでいるだけの真空管 クーラーはそれだけですが、SRの場合は走行によって風が当たりますから、熱 を放出するための風に当たる部分が大きくなって、温度が下がるのでは... 、という仮設をたてて行った実験です。
 暇がある人は追実験してみて感想なりをお寄せください。
 次なる試作はオイルタンクに広い面で接して、なおかつ風に当たる面積を大きくする。取り付け位置は今回と同様のところ、となると、およその形態は見えて きまし たが、冒頭申しましたように、間もなく暑い日々が去る2003年の秋口です。これから今回の試作品が冬場にも使えるものかどうかを検討する必要がありま す。
 というところで、試作第2弾モデルの紹介ががいつになるか分かりません。あしからずご了承ください。

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