SRを本当に乗りよくしたい (1)
・・ SRって楽しいかい? ・・
2004年6月、TRIUMPH
T-140Vの調子が俄然快調になってきたので、SR500はシートカバーをかぶったままである。早いもので今月は車検だ。購入して7年が経過したことに
なる。多くのものを注ぎ込んだり、交換したりした。が、一向に僕流のいいものにならない。不思議なことである。何とかしたい、その通りだ。そのために、こ
れまでやってきた。これ以上は堂々巡りだから、基本を押さえてやりたい。
僕の今のSR500の仕様はどういったものだろうか。大半がストックのままだ。どこがどうのこうのいったものは主要機関をのぞいて大きい改造は行ってい
ない。一体何だろう
な?。
T-140Vとの比較でフッと思いついたのは、ライディング中の諸々ものがSR500に比べてT-140Vの方が一歩上回るのではないだろうか、と感じ
られた。
個々を比べる
のは差し控えるが、ノーマルというストック状態では、SRというオートバイは単なるヤマハが長年作り続けている400(500)ccのオートバイに過ぎな
い。もっと言わせて
いただけれ
ば、可もなく不可もないオートバイらしいオートバイ、ということだけのものではないだろうか、と感じた。
批判は食らうこと分かっている。しかし、車検を1回ぐらい受ける程度の期間では分からないだろうけど、SRの構成品群の多くでチープ感は免れない、とい
うのが事実だろう。粉を
吹くアルミ部分、小物メッキがすぐに錆びるなどなど、適当にコストを抑えるようにしているところだろう。AISのシステムが導入された今は、かなりの部分
がコストを抑える方向に進んでいるのだろう、と推測する。
根本の「SR」そのままで乗り続けることが出来るかどうか、ということからすれば、相当に困難さがつきまとうのである。
何か間違ったことをしていたんじゃないんだろうか?。
そう、エンジンはさわっていない。クラッチは乾式にして、駆動系に行くオイルの劣化からは解放され
た。オイルクーラーは500ccには必要ということも解った。タイヤも2回の交換を経て最適なものが分かった。マフラーをはじめ吸排気系はほぼストックの
状態でOKということも解った。
何が不足して、走行する上に何が悪いのだろうか?。
あれだけより良いものにしようとして手を入れてきて成果を出せているT-140Vと比べてSRを見た場合に根本の違いは何か?。パーツなど個々に挙げて
みた
が、結局解らなかった。あえて申し上げておきたいが、両者とも基が本異なるが、1970年代に作られたオートバイだ。輸入車と日本車の違いだけで、金額的
な
もの、ネームバリューなどは
一切考慮していない。そんな中でSRそのものが持つ僕にとっての不都合なところとは... 。
2004年6月、T-140Vがいい感じになってきた。
時を同じくして、SR500の車検を受けようとして、ノーマルマフラーに交換した。途端に調子のいいSR500が戻ってきた。全く気にもしていなかったこ
とが分かり始めてきた。
それは「疲れる」のだ。そう、梅雨時の晴れ間で、「この日しか無い」
など、少しばかり焦るような気分の中でのライディングであったが、同じコースを走りながらT-140Vと比べると、極端とも言えるほどSRは疲れるのであ
る。
このことがどこに原因があるのか?。T-140Vに乗ると、「あ〜、僕はトライアンフ乗りだな」、と感じてしまう。SRに乗ってもピンとこない。ドカの
デスモ900SSに乗ったが、あのオートバイからすれば、今のドカには乗りたいとも思わない。
SRを購入したとき、もし発売当初のものが残っていれば、ある程度は我慢して...
、ということも考えていたんだな、と思っていたことをすっかり忘れていた。
どうして疲れるのだろう?どうもそれはシートのようだ、と感じたのだが、そればかりではないようだ。
もちろん、ぼくの持っているモトコのシートに取り替えて走らせると、ベーススポンジの劣化と薄さから来る尻の痛さは別にして、かなりの確率で人車一体に
なることは解っていた。
が、少しばかりこだわりのある僕としては、モトコのシートでも雨天時、シートが水を吸う点をはじめとして、どうも満足がいかないでいた。その上にシング
ルシートだ。荷物などをどうするか?、の問題も
出てくるのも当然だ。
ペイトンのシートもいいな、と感じていたが、ベースの仕上げなどみると、金額的にはNGだ。
これらの点を満足させられるシートというものはあるのかどうか?、となると、僕の住む街では現物を確認できないハンディキャップがあって、選択するのが
難しい。
次なる問題はシート交換によるハンドルバーの交換だ。これを何とかしなければ、シート選びの苦労が半減する。思いっきりシート交換云々を述べたけど、ハ
ンドルバーを選ぶのも一苦労だ。
スタイルからすると、クリップオンハンドルとなるのだが、僕の気分としてはこのセパレートハンドルは虚仮威してきでならない。ドゥカティ900SSでは
気にもならなかったライディングフォームがSRでは苦痛を伴うことになってくるのが予想される。タンクを長いものにすれば別として、おそらく300km程
を一気に走らせることが出来なくなるのではないだろうか。
現時点での予想はシートが低くなることに合わせて、もう少し手前に絞った抑えの効くものをチョイスすることになるのだろう、と思う。
僕のようなSRの使い方をする方が少ないのかもしれない。少なくとも
SR I.O.A
Westのミーティングなどへ出かけたとしても、福岡ならフェリーに乗ってまでもその場へ1日行程で行くとなれば300km以上の距離を荷物を積んで走る
のだ。それゆえのライディングポジションを加味して、通勤にまで使えるようにしなければならないのである。
思わず長いプロローグになってしまったが、真に「SRは楽しい」と感じられるのなら、非常に結構。いじりまわすのは別として、マフラー交換から入り込む
ところだろうが、僕はオーナーが満足するライディングポジションを目指しながらパワーアップなどの方策を採るのが本筋ではないか。
これからしばらくの間、僕流の良いSRを作る過程を紹介したいと思う。