SRのクラッチレバーの切れの在り方
 何やら小難しい言い回しになってますけど、決して難しいことではないんですよ。特に最近になって、根強い人気に支えられているSR400なんですが、最初にやって来るのはエンジンの始動です。数回やってみるとそんなにに難しいことではない、と感じられるのですが、特に女性の方には難関ではないでしょうか。もちろん、僕の近辺にも1台目のSR(500)は5万kmも乗られて、次のSR500を購入された女性もいらっしゃいます。このことは別の項で出してますし、要は「慣れ」と「コツ」を伴う練習として処理できますからガンバレとだけしか申し上げようがないところです。
 が、クラッチとなると、調整に相当に難しい面があるのではないか、と思い今回ここに記すことにしました。申し訳ないのですが、2000年モデルまでのドッグレッグレバーを用いての写真に加えて、僕の(ピアノの鍵盤のオクターブは届く程度の)手が大きいし指が長いため、調整代は若干異なりますが、それでもギリギリの線で繋がる・切れるが行えるように設定するとずいぶんと変わるのではないか、と思います。
 それでは、以下に記します。

1.クランクケースのピボット部分はサービスマニュアルどおりに調整が行われていることを前提とします。
  簡単に調整方法を書きますと... 、 この状態がクランクケース側のクラッチの遊びの簡単な調整方法です。

2.この状態でいよいよレバー側での調整です。

  ◆ センタースタンドを立ててエンジン始動してオイルを暖めて止めます。3分ぐらいでいい、と思います。
  ◆ クラッチレバーをマニュアルどおりレバーエンドで10〜15mmの遊びに調整します。
  ◆ エンジンを回して、走行をお願いします。
  ◆ 走行中にクラッチレバーを握りながらクラッチの切れる位置を確認します。
  ◆ 合わせてローで発進するときに半クラッチが簡単に行われるかどうかの確認もお願いします。

おそらく、切れる位置と繋がる位置が若干違うことに気付かれることでしょう。また、油温が上がると若干キレが鈍くなるのもお分かりと思います。これはSRばかりでなく、ヤマハの古い形式のオートバイ特有のものとして致し方のないことととさせていただきます。
 

▼この状態でレバーを左手の指第二関節のところで握れる位置で重くなるところでワイヤーアジャスターを調整します。
■あくまで切れる状態を先とします。
●先の遊びとり状態から若干ワイヤーを張ります。アジャスター2回戻しぐらいです。
●この状態でクラッチを繋げると左手小指がレバーから離れるぐらいで、クラッチが繋がるようになるはずです。

●この状態でエンジン始動して乗ってみてください。多くの場合これでは半クラッチが出来ず、いきなり繋がってエンストするかもしれませんので注意してください。
●先に申しましたように、若干切れる時と繋がるときのバランスが少し違うんです。

ここの感覚を少し憶えておかれると後は楽です。



 これが僕の調整方法なんですがいかがでしょうか?。
 もちろん、このことはクラッチワイヤーが伸びる、クラッチのフリクションプレートが磨り減ってくる、オイルが劣化する、油音の変化でストロークが変わるなど、少しずつ変化しますが、どちらかというと、最初に調整した位置から少しずつ遊びを少なくする方法になってきますから、ご自身で「左手が苦しいな」と感じるようになったら、レバーを握る位置は変化させないわけですから、クランクケース側から調整をもう一度やってみられればいいと思います。おそらく、クラッチワイヤーは最初の頃大きく伸びるのではないでしょうか。その場合の対策方法は自転車のリアホイールを取り付ける際の厚手のワッシャーを1枚入れるといい場合があります。
 いずれにしても、SRのレバー部分でのクラッチ調整は結構大きい遊びであることがお分かりのなるのではないでしょうか。
いや、もっといい方法がある、という方はメールなどください。

[もどる]

inserted by FC2 system