My SR 500
 過去数回に渡って「Sick'n SRを何とかする」で、僕のSR500に施してきた僕流の方法を報告してきた。現在のところ落ちついているし、すごくよくなっている。僕の方法が正しいとは言えないし、ストックの状態で日常の「バイク」とされていらっしゃる方も多い。ストック状態でも、古い言い回しだが「ビジネスにレジャーに、ヤマハSR400/500」とCMできる数少ないオートバイではないか、と確信している。僕は、これまた叱られそうだが、ブルックランズのCMにあった「1/1のプラモデル」という表現がすごく気に入って、僕のSRをここまでにしたような気がする。

 購入して以後、どうしても気になったのはライディングポジションだった。古いSRのステップ関係パーツを持っていたので、ヨーロッパ向けモデルと同じようなフォワードステップに近いものにして、いきなり徳島までの道を走ることができた。まるで、映画イージー・ライダーの始めのシーンみたいだ。もし、このところでシートを変更していたら、バックステップのままで、もっとスポーティーなSRに変身させていたのかもしれない。(最近、乾式クラッチを装着してそうなってしまったが。)
 このように、少なくとも国内で走っているSR400/500は千差万別、どこかにオーナーのセンスが光っているような気がする。それらが感じとれないと、いくらオーナーがそれなりに手を入れていても、どうもSRが可哀想だ。本来ならオーナーのセンスを疑うのだが、不思議なことにオーナーの方針を問うではなく、SR自身の身を案じてしまうのは、入れ込みが強いからだろうか。
 先日、行きつけの内田自転車商会さんにSR400が2台同時に入った。片方は車検、片方は事故車。2台を見ていると、上記のように可哀想になってしまう。乱暴に扱われているんだな〜、って。そっとタンクに触れてやったりするのだが、これ以上は、僕がどうにもできない範疇になる。決してフェティシズムなどではない。

 ストックのSR400/500を横から見ると、タンクのエンドからシートの先端が低く、エンジンとエキパイががツンと顎を振ったようなたたずまいが、何となくヤンチャな気分にさせてくれる。それらが艶消しブラックのスプレー缶により、ざっとしたタンク塗装などでブチこわしにされていて....、僕がSRの身を案じる気持ちもバイクユーザーなら分かるはずだ。部品を交換して元通りにして車検をパスしても、やはり元のオーナーによって、また壊されてしまうのだろうか、と思うと情けなくなってしまう。その上に「自分の勝手だろ〜」と言われると"カーッ"となって、「こいつ殴りつけてやろうか」などと感じたりもする。

 さて、僕のSRはようやくポイントがつかめてきた。病気からはすっかりよくなった。これから新たなことを施していきたい。SR WebLing「まっちゃんの趣味のページ」で、どなたか乾式クラッチの状況をご存知の方はを教えてほしい、と伝言板に記載したところ、あんたが人柱になって報告してくれ(笑)とのこと。
 僕も真面目に受け取ったものだから、一つ人柱に....、と真剣に考えた(爆笑)。そもそもは、この乾式クラッチ、国内のダイシン工業の製品なんだが、こちらの技術的なことはさておき、僕の印象が強かったのは、ドイツのSRベースのエンジンを装備したレーサー、パミに装着されていた乾式クラッチの姿を見たときからである。一瞬、このコンパクトさは何だ!、と感じた。この印象が最初。少々異なるが、スズキの油冷エンジンを搭載したGSX750Rがリリースされたときも、これはすごい!、と感じた。こういったピ〜ンときたような気分(分かってください)のときは、矢も楯もたまらなくなってしまうのが常だ。当然、ダイシンのSR用乾式クラッチを雑誌で見たときも、いいなー、と感じていた、が費用捻出ができずに停滞していたわけ。
 トライアンフ用のドライクラッチなども、けっこう調子が良さそうだったんだ。SRとプライマリーの駆動方法こそ違うが、ノートンコマンドに装着されているものは実際に見かけ、オーナーに聞いたところ、確かに手応えがすっきりする、といわれていた。トライトン清水さんにもお伺いしたところ、感覚がいい、とのことであった。SRの場合は単独でクラッチ部分だけが乾式になるのだが、このすっきりする傾向は同じじゃないか、と考えているんだ。
 でもって、とうとうヤッテモータ。乾式クラッチキットを装着したのだ。これは別の項で僕流に記載させていただいたので、ご覧あれ。

 ま、こういったところが、僕のSRの現在の状況だし、Sicken SRを退院させようと思う。でも、そう、でもSR400/500というのは基本は古いが現在も継続生産モデルである。したがって、退院させたところで、形成外科手術が必要になる。時には思いあまって外科手術も必要になるから、この手のバイクの入院先は閉鎖することができない。しばらくは休診状態かもしれないが、そこんところは、どうぞご理解くださいな。

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