Sicken SRを何とかする    その後のスーパートラップ   

 キャブセッティング、取り付け、点火系、吸入系は先に申し上げたが、再度ここで報告する。
◆スーパートラップはホワイトブロスの4インチ、SR500/400専用品のエキゾーストシステムである。ディスクは8枚を装着している。トルクバルブも装着済だ。
◆キャブはノーマルのミクニSUで、メインジェット#165、スタータージェット #47.5にセットしてある。
◆点火系は、スーパーサンダーの強力コイルを装着。プラグはスプリットファイアーのSF-426Cである。給油関係として、Uマグを装着している。

 以上の状態で、エアクリーナーのダクトを改造した。この効果は報告済みだ。ところが、少し空気と燃料の混合気の状態が良くないように感じる。
 ここで、メインジェットをさわるような大きなものではない。アイドリングは少し上げて(これ鉄則)1300rpmにしていたが、気温の下がった11月でも、この改造を施してエンジンをまわして、オイルの温度が上がると1500rpm近くになる。これを通常の1100rpmぐらいに下げると、アクセルのツキが悪くなる。一応1200rpm付近で安定している。
 排気音は一層乾いたものに聞こえる。プラグはスプリットファイアーで、アバウトというか、適応範囲が広いのでくすぶりなどの影響は見られない。
 しからば、はずしておいたクワイエットコアを装着してみることにした。テールエンドから4cmのところでカットすれば、僕の場合は結果がよかった、と以前にこのページで申し上げた。
 お断りのようなものだが、最終仕様として、写真のように改造して装着していたが、取り外して保管しておいた。プラグをスプリットファイアーに変更して、クワイエッとコアを装着する必要がなくなったからだ。
 そこで今回、再登場になったわけだが、取り付けの祭、内田自転車商会のS君が「これは一番最後に取り付けるのかな?」というので、「いや、マフラー部分の最後に取り付けて、その後にディスクを装着するようになるわけ」と返答しておいた。
 実のところ、この会話がなければ、後述するおもしろい結果は得られなかったのだ。

●通常の位置に最終改造を行ったクワイエットコアを装着して、テスト走行を試みる。いやー、やはりだめだ。このままだと、車重が一気に増加したような感じになって、クラッチのつながりとか、そういった二次反応が良くない方向に向かうように感じる。カンリンの重量フライホイールに気を使うようになる。
 走りながら、3インチのスーパートラップのことを思い出していた。
 確かに同じようにクワイエットコアは存在するし、仕上げはテーパーになっていて、かなり凝った作り方になっていた。そして、装着するときはディスクを4枚以下で使用してくれ、と書かれていた。同じように、リゾネーターと呼ばれるものを装着すると、相当に静かなものになったが、キンキン、ペチャペチャという音の方が大きくて、お巡りさんに再々ストップを命じられたこともあった。
 そもそもマフラー部分の最終口径を一気に1/2ぐらいにまで落とすわけだから、効率云々ではないのではないか。おまけに4インチだとディスクの作り方も雑になっているから、均等にディスクの間から排気ガスが抜け出ているようには感じなかったのである。

●「ン?!、S君うまいこと言っていたよな」、とひらめいた。ディスクエンドに装着すると結果がいいかもしれない。そうそう、リプレースのトライアンフタイプのマフラーエンドも、出口の大きさは変わらないが、穴あきのパイプを挿入して消音を強くしているではないか。早速実験開始だ。

▼現状のエンドキャップはアルミで最終ディスク部分はプレートになっていて、ガスがここで遮断される。そのため、これはエンドキャップとともに用いるべきだ。
 そういったことでこのプレートの前に装着する方法と、マフラーエンドから3枚目に装着する方法の順で行ってみた。

▼結果は前者に軍配が上がった。ちょうど、EARシリーズのスーパートラップを装着したような感じになる。通常のSRには、スタイル上このタイプは用いられることが少ないが、ハーレー用の5インチタイプと同じものを4インチで作って、少し長めのものをSRに装着すれば、ノーマルのキャブレターでかなりいいものになるのではないか、と予想されるのだが。

▼しかし、ここまでであった。どんなにがんばってみても、60〜70km/hの間はかなりいいのだ。しかし、そこに至るまでは妙にカッタルイ。そういったことで、元通りにクワイエットコアをはずしてしまった。
 ここまでのことが何であったのか、やはり、消音を兼ねつつ少しのパワーダウンは認めるも、効率のよいエンジンの作動を目論んだことが失敗だった、と考えていただきたい。

▼僕は、今回の結果から、問題はマフラー容量のような気がしてくる。スタイル上SRにはフィットしないように感じるが、一度ヨシムラのマフラーを取り付けてみれば、と真剣に考えている今日この頃である。
 ただし、ここに至る前に、オレンジブルバードのスーパートラップ用マフラーエンドを試してみたい、と考えている。
 
 

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