第34回 四国自動二輪交友会

 毎年2月までに、この交友会の案内状が届きます。私は1976年の12 月にトラ イアンフT-140Vを購入しました。その前に、市内の永井モータースとの関連の中で、松山友輪会のW1Splの方々一行を宇和島市内への案内役として出 かけた折、松山でのオートバイミーティングのことを聞き、四国4県持ち回りであるぞ、と聞きつけたのが最初ではなかったか、と思います。
 翌年、1977年の3月、高知で開催された四国自動二輪交友会へ出かけたのが、最初ではなかったか、と思います。それ以来、1回のみの不参加で、ずっと 参加をしております。 
 昨年は松山で開催されましたが、すでに、こういった同好の者が集まって、宴席がメインというミーティングがつまらなくなってきたのでしょうか、ずいぶん と参加者も少なくなってきているのが実際のところです。
加えて、参加車両がハーレーとBMWがメインになっているような状況ですので、国産車などでの参加は気が引ける。この会自体がお金持ちの余興ではないか、 あるいはメーカー別や車種別でのミーティングが多くなった というのが、参加者が少なくなった要素の一つではないか、と感じるところです。
 ことに最近は経費の面で、ホストクラブとしてギリギリのところもあり、お楽しみ抽選会などの品々も少なくなったし、ライダー自体が高齢化していること、 経 済状況がなかなか好転しないこと、これらの要素が絡み合っての、人気のかげりではないかな、と思います。
 とはいえ、今だからこそ国産車の古いヤツとか、(今は大半が)逆輸入のオートバイなどでの参加が求められるし、純粋に1年に1度「酒を酌み交わしなが らオートバイ談義をする楽しみ」のために参加する。そこから派生する多くのものがあるはずです。
 私は、この交友会で奥様の病気に係る人生相談もやりましたしね。時にはトヨタのメカニックの乗るTX-650の点火時期を点火プラグの取り付け穴か らドライバー突っ込んで、上死点出して、山勘でポイント調整してあげたりもしました。
 人生相談は本人がダメで私の意見は通りませんでしたが、ポイント調整はモータースでタイミングライトで調べても異常なかった、とのことだったので、今 の自動車には搭載していない(デスビ=ディストリビューター)の点検など出来るのかしら?、とオーナーの整備士の力量を疑問視したりしましたね(爆)。
 もちろん、こういった状態へのアンチテーゼを込めて、最近は国産車での参加をしているところです。

 事始から32年、久々に2009年3月21・22日、高知は桂浜へ出向きます。というところで文章は終わりになるわけではないのです。
 実は前回の松山大会で、100人ほどの参加者の前で「来年はトライアンフで行く」と大見得を切ったものですから、それが不実現になったために他なりませ ん。語弊があるやもしれませんが、その分SR500には大改修を加えてはいるのですが、それを見抜けるSRのエンスーは居ないんですよね。
 そういう、自己ハンディはありますが、ともかく参加申し込みを2月末までに行いました。相棒は野村のT君とです。T君の勤務の都合上、どうしても申し込 みが遅くなるのはいたし方ありません。
 一方、会費を送金したその日、今回のホストクラブ(主宰クラブですよ)のツーリングクラブ丸山のチーフが「高知のまつり」のイベントのお客として、 NHKテレビで見かけたのは、何かの偶然かもしれません。

 当方は、別項で記している「いたずら心を」のスパトラの走行結果が出かけたところでしたし、新たにシリンダーヘッドのフィンを装着したところでしたの で、 当日の宴会のことより、走行状態の確認の方に重点を置かなければならず、往復とも結構大変、というところです。

 3月21日(土)、昨日の雨上がりの天気とは違い、晴天。嫌々ながら冬の装備で出かけるつもりで、燃料給油で走ったところ汗が出る始末。古いシンサレー トのカッパの上着だけ着用して走ることにしました。ルートは国道320号線と197号線を利用した高知県梼原町を通り、須崎から高知を目指すコースとしま す。
 早めの昼食の後、落ち合い場所の日吉夢産地に13時合流。それから逆算して12時10分に出発しました。どの道、SR500もT君のW650もクラシッ クスタイルなので、極々普通のライディングスタイル。これを周りは古臭い、と言うのでしょうが気にすることでもありません。
 道を急ぐため、いつものテストコースを逆に走ります。丸山の峠を避けて裏道から320号線を鬼北町日吉まで走ります。近永からは高知へのいつものルート ですから、違和感はないものの、例のパーツ装着結果が思わしくないため、この時点では気が重いのです。

 20分も走ると広見川を右手に夢産地目指して走ります。少しばかり走行に違和感を感じつつ、小倉(おぐわ)近くの平坦路へ入ると、エンジンの振動などが 変 化し始めました。というか、硬質の振動が心地よいものに変わってきたのです。
 これ以降、ソコソコの気分で走ることが出来ました。こと、白いオートバイの待ち伏せがあるので、それを回避するため定速走行に心がけます。

 

 夢産地到着。いつもながら私の方が速くつきます。宴会までは5時間もあります。なるべく早く着いてのんびりした方が気分が楽なんです。そのためのことで 少しばかり早い合流時間としました。
 到着すると、ハーレーさんが2台。1340と883。ご夫妻でした。しかし、チョッパースタイルのハンドルバーですので、私自身としては200kmぐら いは楽に走れるスタイルを疲れる方向へ持っていっているわけですから、オートバイにとっては可愛そう、と感じてしまいます。
 ご老体のトラック運転手から話しかけられ、ミツビシ(ウイリス)の幌のジープの話、関東者はゼニにモノを言わせて買い占めるなど、昭和30年代の楽しい 話を聞きました。
 一息入れた後、T君登場。少しばかり音の大きいステンレスのエキゾーストシステムに変わっていますからノーマルより若干甲高いサウンドになりますね。
 私のがポンポン音が加わる独特のサウンドですから、これはこれで、結構面白いものになるわけです。以前もこの組み合わせは3気筒のサウンドといったこと があったような...。



 さて、再出発。
 通りなれたいつもの道、どことなく須崎手前の喫茶店で息子がメロンソーダを飲んだ後、オートバイの振動でゲボして以来飲まなくなったこと、その喫茶店 にナショナル(現パナソニック)のゲンコツのスピーカーがあったことなどを思い出してしまいました。
 須崎手前で左折。裏道を通って土佐市へ入り、そのまま高知まで下の道を通過します。まじめにバイパスなども通っていますから、高知までなら一般国道の方 が安上がりです。
 SR500は順調です。乾式クラッチも一度清掃して以来、どことなく静かになっています。少し忘れかけていた、右脚の膝から下辺りがモアーっと来始めま す。ここで、シリンダー及びシリンダーヘッドのフィンの方熱効果が出てきた証拠です。
 「相当熱くなりますから、火傷しないように」とシリンダーヘッドフィンを装着する際のBORE-ACEのマスターの言葉を思い出しました。この時点で は、カンカン・カリカリの音は出ていません。
 カッパが不調なために、土佐市のリッチでビニールカッパを購入した後、国道56号線から春野へ入り、快調のうちに桂浜荘へ到着しました。



 今回も昨年同様、九州の仲間ツーリンググラブの方々と同宿です。いつもながらのこととはいえ、BMW、ハーレーの参加者が大半です。サイドカーも少しは 来ていますが、最近はサイドバイクという、側車側にエンジンを搭載したフランスメイドの車両が多くなってきました。帰路、雨ではありましたがそのサイドバ イクの後を走ったところ、なかなかいい具合に走っているところを拝見できました。ただし、価格と車庫に苦労するのはいたし方ありません。
 ホンダのGLも参加していましたが、やはり、オートバイ感覚からすると好みが分かれるのでしょうか、参加車両が少なくなってきています。



 とはいえ、BMWは最新車両のフラットツインが主なものですし、ハーレーにいたっては数年前から現在に至る車両が全てですので、大半は乗用車感覚での オートバイオーナーなのでしょうかね。
 部屋で、一息ついていると、仲間ツーリングクラブのお一人が、20日に先に宇和島へ入り野中のかまぼこを購入した、と言うんですよね。そこから100m ほど下が我が家です、という、正に不思議なことです。これが、宴席で一件、帰路についても1件起きるとは、そのときは知る由もありませんでした。



 宴会は大盛況。野市町のチンドングループが好演でした。宇和島の隣町、鬼北町愛治のチンドングループも有名ですが、その場での芸は野市町のグループの方 がエンタテイメント性が高いようにも感じました。
 お料理のほうも結構なもので、鰹のたたきは、あえてバター焼きのステーキ用のタレ(酢醤油)を醤油に混ぜておきました。それにしても、こういった肴の食 べ方も知らない連中も多いわけですから、何ともはや…。
 私は、結局のところビールの中ビンを1本と冷酒(常温)を4合程度楽しみました。高知の清酒はスッキリで後もそんなに来ませんので、私としては好みの酒 でもあります。ただし、銘柄は判りませんけど。
 抽選でグローブが当たった後、コマンド大阪のご夫妻が、新しい方式のデジタル一眼レフのスミックスを持ってらっしたので話をしますと、何処から?からは じまって、宇和島。そういえば、四万十って店あるでっしゃろ?、チョクチョク行くんですワ。
 何ですって!。そこはウチの近所ですよ。と先ほどの乾物屋さんと同様に、奇縁続きになってしまいました。



 ささやかな二次会の後、クラッチ部分へカバーをして、お休み時間になってしまいました。ZZZZ…。

 翌朝、外は雨です。雨粒は細いようで、安心しました。朝食も十分頂きましたし、記念撮影は初めての試みの分散撮影。
 その後、荷物を防水し車両へ搭載。SR500はキック1発で始動。いつもどおりのウォーミングアップの後、桂浜荘を後にします。
 春野を抜け、国道56号線を須崎へ。ここで燃料補給。安いカッパですが、防水性はなかなかいい様です。ライディングにはもうワンサイズ大きい方が好まし い かもしれません。



 梼原近くになると小降りになってきました。SR500が少し不調気味になってきたのはその頃です。もっとも、T君のW650の水はねが大きいもので、直 後 を走るのに気が引けることと、アクセル開度に対してフン詰まり状況が起きているようにも感じました。
 梼原の道の駅で一服した後、夢産地でT君と別れて、320号線を快調、ではないのです。何とか60〜70km/hをキープして走っているだけで、何とも 気 分が良くないのです。ついこの間の気分とは全く違う良くない気分。メゲます。
 正午前に帰宅。同時に再び雨が降り始めました。こういったのが、この辺特有の天候で、予報など当たりはしない。再び塞ぎこんでいるときでした。
 アリャー!、リアタイヤのK300のスリップラインが出かけている。両サイドまで使っているが、通常のタイヤに比べてショルダーの溝は外へ短い。ハ ハー、 おかしな動きはこのためだったか。K501のときとは少し違う状態ですが、タイヤの引っ掛かりがおかしいためと、直進時はスリップ気味になっていたのでは ないか?。エンジンの調子以外は、おそらくリアタイヤの減りが第一に関連していることであろうことが解りました。 
 次のBritish Runへのために、早速K70を発注したところです。

 その夕刻、丸穂温泉。それから酒道場へお土産を持って行き、帰宅して残り物で夕食。ふと、24時間前と同じことをしている自分がおかしくなってきまし た。
 考えたのは、再びライディングスポット製のクワイエットコアの改造を進め、ディスクの機能を排除すること。タイヤは発注したので、スパトラのエクステン ションパイプ用にガスケットを発注することとしました。

 この2日間、絶好の天候で出発して、雨の中帰ってくるという、なかなか味わえない(でもないか)状況での交友会でした。風景も、オートバイも参加者も随 分と変わりました。
 オートバイ乗りの基本は何でしょうか?。オートバイに対するネガティブなイメージは随分と払拭されたようにも思いますが、それとは逆に「オートバイが持 つ本来の何か」が欠けているようなのが今の状況ではないでしょうか。
 私もよく記載しますが、ディーラーは売るだけ。サービス部門は整備が主。ライダーは乗るだけの人。この連携だけではないか、と感じるのです。したがっ て、ライダー(=オーナー)とショップ(ディーラー)とのコミュニケーションをオートバイを介してやっている、というところが少ないのが現状でしょう。
 そういったことからすると、私の住む街ではオートバイが売れない、ということになるでしょうかね。
 もちろん、反論もあるでしょうし、私の独善かもしれません。愛用のヤマハにしても、大きい代理店は無くなりました。
 SR500にしても、近所のショップへ持っていくにしても整備を引き受けてくれるところは3〜4か所ほどです。流石に他メーカーとして拒むところはなく なりましたが。
 来年は香川です。会費は2諭吉ほどですが、1泊2食付で記念写真、参加賞(今回はTシャツ)が付いてですからリーズナブルではないか、と考えます。
 いかがでしょうか、私も参加したい、とおっしゃる方が居れば、私宛メールでもください。当方のグループは「サークル」ですので。



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