第35回四国自動二輪交友会
1月末、とんでもない手紙が来た。今年の四自交の案内だが、文面を見て
少しばかりびっくりした。というのは、今回のホスト瀬戸ツーリングクラブの主催メンバーが次世代、つまり御大の子の時代になっていることである。
ひとしきり「やるな」と感じると同時に、僕も歳をとった、という気分に陥ってしまった。そういえば、僕が初めて参加したのは第6回の高知大会からであっ
た。第9回の松山大会は子供の関係で参加できなかったが、以後、ずっと参加しているのだから。
今回の会場は、金毘羅さんの奥座敷、美合(みあい)温泉
美合館だ。4年前と同じ場所だし、今回は以前よりも良くなっている様子。ルートは徳島道から北上することとした。
簡単に決まったようだが、2010年の2月・3月は仕事上でのイライラがピーク時から少しばかり落ち着きつつあった時期ではあったが、天候不順は如何と
もしがたく、オートバイはSR500でしか行くことができなかった。
その上に、相棒の野村のT君が療養中で、珍しく単独参加になってしまった。この状態で、3月に入って申し込みを行った。
いきなり番外
3月に入って、BORE-ACEからとんでもないものがリリースされて、僕は飛びついた。1諭吉ほどだったが、事前のテストでかなりのパフォーマンスを
発揮していたので、長い距離でどうなるかをテストがてら行くこととした。
準 備
3月18日(木)明日は休暇が取れないため、あわてて簡単な整備を行った。もう一つのキモはオイルラインのバンジョーだけど、これは入荷待ちで取り付け
を断念。他はスベカラクOKであった。
もう一つは、雨合羽。それにウナビリーさんの装備にヒントを得て、ゴム長を新調した。
雨合羽はナイロン地に裏はフィルム引きシンサレートなどのものではなく、ごく一般的なものである。昨年の高知へ行った折の雨合羽は職場で使用している。
オートバイ専用品は裏のフィルムがバラバラで使いものにならない。こういった劣化し始めるとダメになるものは、そこそこ使用期限などを表示すべきではない
だろうか。
ガソリンは当日行きつけのコスモを給油することとして、天候がおかしくなる不安を抱えつつ、最終準備は当日の朝とした。
3月20日(土)
朝は早い。が起床したものの天候の方が気がかり。が、雨は一過性の模様なので合羽のみ用意。ところが、気温が上がらないため合羽の上はウインドブレー
カー代わりに着用することとした。
クラッチ関係とブーツカバーの代用のレジ袋、荷物用のゴミ袋を梱包してOKとした。
9時30分出発。何ともはや、最初から風に悩まされる。せっかくの長旅だから、伊予インターから高速として、56号線を進む。いつも休む紅葉谷もパスし
て快調に走る。スーパートラップ改も好調の様子。
高速へ入ると状況は一変。すべての道は追い風のはずなのに、桜三里を過ぎたあたりから風の状況がめまぐるしく変わる。時には束になって来るので足元をス
クワレルようになり、非力なSR500ではどうしようもない。ハンドルバーにしがみつくでもなし、走行スタイルはいつもどおりなのだが、ともかく振舞わさ
れることが突然来る。この対処の仕方は往復ともどうすることもできなかったし、原因は帰宅後しばらくして判明した。
石鎚山パーキングで昼食。ハーレー軍団の顔なじみが居る。BMWは意外に少ない。ソースかつ丼を昼食。今の僕にはこの程度で十分の量だ。
野村のT君へ電話。元気そうで何より。太陽石油を給油して再出発しようとしたとき、バトラックスを履いたカワサキのNinjaが止まる。FCRのセッ
ティングかと思ったら、どうやら、点火系のコントロールをパーキングごとでチェックしている様子。それならサーキットでやった方が...、と思ったが、ス
トリートで速い方が楽しみが多いからだろう。いずこも同じだ。
川之江ジャンクションから徳島道。今日は自動車が少ないので大助かり。美馬インターで降りて北上。
長いトンネルが出来て若干距離が短くなったが、15分で到着。雨の心配から地下のガレージへ誘導していただく。
荷物を部屋に置いて、温泉へ入る前にのんびり。
しばらくして、セヴンが到着。
なぜ、写真にゴーグルが2個写っているか?。それはね、大型犬用のものがあるからだ。つまり、パッセンジャーは「ワンちゃ
ん」、というわけ。
それにしても、久しぶりに通常使用の高価な自動車を見せていただいた。こういったのが本来の使われ方ではないか、と思う。
前回の同じ会場では結構面白いオートバイが来ていたけど、今回は見るべきものはない。
強いて言うと、歳を取ってからの究極のオートバイはT-MAXかな、とも感じたところである。マジェスティとは全く別物というのがよく解った。
宴会は、なかなか結構な料理で、十分満足。二次会は別棟のラウンジ。姫路の方々が松山千春を大熱唱。久しぶりにカラオケ(金額無料)を堪能した。
その間、雨音が聞こえたが、その後、瀬戸ツーリングクラブの部屋で3時頃までダベッテ、そこでお休みしてしまった。
TさんジュニアのSR500のことでもう少し噛み砕いてしゃべってればよかったが、現物を見ないと分からないため、アウトラインのみしゃべって終わりと
した。僕の言わんとすることは理解できたと思う。
3月21日(日)
うまい具合に雨は止んでいたが、何とも外の様子がおかしい。モヤがかかっているような...。
外へ出ると、黄砂だ。視界不良だな。おまけに風が強い。帰りはどうする?。朝食までの時間、そういったことを考えていた。
途中で食事ったって、最悪は食べることができないかもしれないから、少し多めに摂った。これで一安心。
記念撮影の後、少しばかり遅れて出発。走りつつ美馬インターからの道を間違えて、元へ引き返す。三好市でエネオスを給油。ここまで平均24km/Lの調
子だ。ほぼ通常通りである。この時点で、全て国道を通ることとした。192号線、11号線、56号線を通る。結構時間がかかるぞ、と思いつつの出発であっ
た。
今日は全てが向かい風。にもかかわらず往路と同じような現象に悩まされる。そういえば、昨日のニュースでもJRは伊予〜三島の間が不通になってた。それ
ほどの風だから、もし高速を走っていると事故った場合は恐ろしい。一般道で良かった。
池田から川之江へ入ると、20年ほど前を思い出した。当時は大変だったものね。今は高速ができたから自動車の数が少ない。助かる。
土居、新居浜、西条辺りは流石に風が強い。西条を超えたあたりから、息子が30才になったので、香園寺さんへ寄ってお参りをしようと決めた。32年前、
ここへ初めて来たのだな、と思うと熱いものがこみ上げる。子授り祈願のお寺はここしかない。
到着して見慣れた日産シルビアが。そう、どこを見ても2月に龍光院に止まっていた車だ。うまい具合にオーナーに会うことができた。
人様に珍らしいと言われると嬉しい限り、と喜んでいらっしゃった。70才は超えていらっしゃるのだろうが、自動車とともに歩む人生も素晴らしいな、と感
じた。
しばし、コーヒーブレーク。風のことばかりが気になっていて、天気のことをまったく忘れていた。香園寺さんでいい天気になっていたことに気がついた次
第。
さて、この風は結局重信のバイパスまで続いた。国道56号線に入ると、向い風ではあるものの、随分と穏やかになる。
ふと、数週間前に松山出張時のコーヒータイムで立ち寄った「アイドル」の昼食メニューを思い出した。そう、ここまで走ることとして、速度域を
60km/hをリミットに走る。
高速でも一般道でもエンジンは全く快調。BORE-ACEのこのパーツの真髄を発揮しているな、と確信。その上に、加えるものは、シムズクラフトさんが
テストしている、あのパーツを導入すべきか、と考える。
午後1時前にアイドル到着。日替わり定食。650円ながら過満足(!?)。少しばかりコミック本を読んでから再出発。
やはり、走りなれた道はイイ。このマシンがずっと僕の傍らにあり続けるだろうか、などなどを考えながら走る。新谷からは裏道を走る。こういった道路だけ
ど、バイパスめいていて平らな土地の多いところがうらやましくなる。宇和島では三間ぐらいでないと考えられないもの。
西予市から法華津峠を抜けて吉田へ入ると「帰ってきた」と感じる一瞬だ。本日も好天だし、向い風を除いて、非常にいい気分で帰ってきた。
荷物をほどいて、ウインドブレーカー代わりの合羽を脱いで、襟元の黄色いものを発見。黄砂だ。気管支炎になるのじゃないか、とバカなことを考える。
後日談
まさか、SR500の重量配分?。ここいらで、ノーマルマフラーに変更してみよう、と交換してテストコースへ。
やはりそうか。SR500の場合は香園寺さん回転マスを除いて上下の重心位置が高いのだ。そのバランスをマフラーの重量で取っているのではないか、と
思ったところである。