テールランプのLED化を試みる

 2007年3月、オートショップワタナベでダベリの途中にLEDの話が 出てきた。僕自身は昨年秋ごろからの四輪自動車のテールランプ関係がLED化しているのを見つつ、オートバイにも…、と感じていたところだった。
 が、意に反して、これが思わぬ難題のようで、金額は高いし輝度は低いしで何ともならない。しばらくは静観していたところだ。
 ダベリの中で出たのは、マスターのSRXに装着された製品の状態を見て、なかなかいいと感じたが、いかんせん、その価格が眼から火が出るほど高い。旧タ イプの製品からすると明らかに高効率なのはわかるが、通常のH4バルブよりも高価だから壊れにくいとはいえ、手が出せないものであった。

 スパトラで有名な亀井石屋さんの ホームページを以前より見ていたが、SR用のスリップオンタイプが新しくなった頃に結構いいLED球がリリースされていた。しかも安い。そのとき 購入って考えていたのだが、どうしても踏み切れないものがあったんだ。
 それは、電球という形状にはイマイチ及ばなかったところがあったからだ。
 それからしばらくして、型番が変更になって輝度と形状が上手くまとまったものになったのに替わったのを見つけて、これだな!、と思ったところだ。CMそ のものからすれば、LEDの配列が的を得ているように感じる。そして、サイドを覆うクリアカバー。2mmほど広い外形意外は電球と変わらない。
 輝度自体もオートショップワタナベで見たものより、実際は明るいのじゃないか、と思い2個発注した。
 2個のもくろみは先に言っておくが、SRとT-140V用にだ。この時は上手く行くと思っていたのだが…。気付いた方は笑っちゃってください。(冷汗)

 3月29日、送られてきたものは下の写真のとおり。ゲ、マジかよ!と思わんばかりの包みだった。しかも定形外郵便。

 

 ところが、驚いたね。シュレッダーペーパーがぎっしり入った中心にプチプチにくるまれたニコイチの箱入りLED球が収まってる。しかも、封筒の記載がイ カシテイル。「開封時、梱包物が飛び散る場合があります」とね。よく考えると真空管の12AX7辺りの梱包に良く似ている。おまけにLEDだから断線など 無いし、梱包方法は的を得ているよな、と思う。亀石屋さんも自社開発のLED球だからか、球そのものには相当に自信を持っているように感じた。

 

 取り付けはSRから。夕刻でもあったので、多少オーバーなようだが、オ~、これは白熱球と遜色ないぞ、と思った。


 すっかり気をよくしていたのでT-140Vにも装着する。これは縦(上下)向きに装着のランプだが、点灯させると「点かない」。あれ~、おかしい。SR に着けたものをはずして差し替えしても同じだ。元に戻すとSRでは点灯する。何だ~?。電球に戻すとOKではないか。
 電話で西予のT君へ電話を、と思ったとき、LEDに極性があることを思い出した。電話で何とかならんか?と聞くとどうにもならん、という。
 その夜、亀石屋さんへメールで問い合わせると、車体側を変更してほしいとのこと。ポジアース用だと5倍ほどの値段がかかるらしい。
 ま、T-140Vへの装着はあきらめた。電球関係だけ変更する技を誰か教えていただければいいが。

 翌日、所用でSRを走らせる。信号待ちでウインドに写ったテールランプは…?。光っていない?。エッ!、ダメなの?。失敗だったかな~と感じた。
 目的地に着いて、アイドリング時に後ろから眺めると点いてる。なぜだ?。どうして?。おかしいな、と思いつつ、今度はLEDの特性を思い出していた。
 亀石屋さんのLED球は合計39個の高輝度ホワイトLEDの集合体だ。赤いLEDと赤のレンズでは相当に高輝度になることは確認されている。残念なが ら、今回は常時点灯のテールランプだから、白でないとナンバープレートの電球としての役目が果たされない。それゆえホワイトのLED球にしたんだ。
 とすると、レンズ自体が暗いのだろうか?。そうでもない。唯一透過云々と言われるとサイドはリフレクターだから半透過にならざるを得ない。ところが後部 はリフレクターが無いため明るい。あーこれだな、と感じたのはそのときだ。LEDは直進性がいいから後ろ側は明るいんだ、と確信した。次に夜に走ってみて 透過の状況を確認しよう、と思った。

 LEDの輝度などのことはこのくらいにして、もっとびっくりしたことが起こったのは次による。
 キーをONにしたところ、ヘッドランプなどが直結の年式のSRだから、これまでは黄色っぽいヘッドランプ(H4バルブ)と感じていたが、妙に力強い 光を出している。その上にびっくりしたのは、始動性がよくなっていることと、若干の回転が下がったときなど、ヘッドランプにフラフラ感が付きまとうのだ が、それがない。
 このことは、おそらく電気回路上のダンパー的なヘッドランプのもう一つの役目を除いても、テールの21W8Wのダブル球自体が想像以上に、かなり電力消 費しているのではないか、と感じられたからだ。
 手持ちのGX750 I型のように、ナンバーランプが独立しているものなら、赤のダブル球が使用できるのだが、SRのようにテールリフレクターが無いものは良いとしても、リフ レクターつきのレンズでは少し視認性が低下するかもしれない、と感じた。
 それでも、かなり高性能なLED球、しかも安価だし、亀石屋さんのLEDはお勧め品と感じた。




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