T-140Vのドレンボルトを変更してみる

 2007年の11月頃、オイルドレンのボルトの状況が思わしくないこと に気づいて、少々やり切れない気分になっていました。
 後ほど紹介しますが、ピッチが小さくて、しかも途中段差があるものだから、結局はドレン部分のアルミ材に十分にねじ込みが出来ない、という状況から発生 したものであったのではないか、と感じていたところです。
 で、頭16mm相当のソケットレンチで締め込んでいくウチに、最終堅くなるところをオーバーすると締め込みが軽くなる、といった症状でした。漏れはポ タッとくると、1月後ぐらいにポタッという状況だったので気にしつつも、ま、いいか、で済ませていたわけです。

 昨年末、コヴェントリーの清水さんに、このドレンボルトのあり方について質問しました。返答は「市販のドレンボルトでイケルよ。ウチなんかそのままタッ プ立ててる」とおっしゃるんですから、私もネジ切りの自信がないわけではないのですが、削りグズなどがオイルタンク内へ入り込まないか、どうも不安です。 それでも大丈夫というからにはどうにかなるんだろう、と感じました。
 もう一点は、このアルミフィン部分の劣化のことです。数年前、これには痛い目に遭ってます。つまり、アルミの劣化です。実は、トライアンフ共通のフロン トフォークのアウター部分、フロントホイールスピンドルの取り付けクランプが真っ二つになったことはあ るんです。
 アルミの溶接をやったもののダメで、新品を2つ購入しました。おそらくアルミの鋳造でしょうが、オイルドレンのフィン付きアルミカバーに、これと同様の ことが起きると目も当てられません。

 もう一点、仮にネジ切りが上手くいったとして、自動車のドレンボルトは、はっきり言って使えません。理由は簡単、ボルト部分の長さが短いのです。もう少 し長いものが必要になりますが、これに合致するものがありません。
 いかがしたものか?。まずは、フランジ付きボルト。しかも30mm程度の長さがあるもの。こういったものを探すのはネ〜。

 あーでもない、こーでもない、考えに考えた末に、もしかして... 、と2008年2月の末、ネジの切り替えからやってみることとしました。廉価版でもイイし、今後こういった作業も出てくるだろうと、タップとダイスのセッ トをチープな価格で購入しました。
 まずは、9mmタップでネジの切り替え。そしてダイスでネジの切り替え。同じことじゃ〜、 じゃない。前者はドレン側で後者がボルトです。



 実に簡単。ネジの切り替えでの削りカスはウマイ具合に残っているオイルとともにタップにくっついてくるんです。ハハーン、これが清水さんが大丈夫って いったことなんだな、と感じました。

 で、取り付けたんですよ。ヤッター... 、がダメ。
 修正前と同じ状況で、締め込むと空回り。ダメか〜。ガックリ。が、待てよ。10mmでやれば、かなりの数のボルトが流用できる。じゃ、純正ボルトは止め にして流用ボルトを探して... 、までは良かったのですが... 。
 何かおかしい、と思いつつ、穴開けをやったんですよ。その頃ですよ、右の脇腹近辺に痛みが走りましてね。以前2度ほど報告していますが、リフトがないも ので、T-140Vのオイル交換には常に不自然な体の状態でおいる抜きの作業が必要です。その都度、私は右利きなもので、しゃがんで作業する場合は右側に 体を傾けて右腕を伸ばして...、という作業になるわけです。一つの行程毎に背伸びでもすればいいのですが、そんなことには気が向かない状況です。体の柔 軟性が歳とともになくなっています。

 余談が過ぎましたが、ピリピリッと痛むのを我慢しての作業が続きます。
 一連の穴の切り替えが終わって、手持ちの10mmボルトとネジ山を比べると... !?。ネジ山が違うではありませんか。切り替えしたドレン部分はピッチが荒い。愕然。そう、ピッチが違うんです。直ちに永井モータースへ直行。

 ピッチ が〜。K君曰く「ン、通常のピッチは1.25ダヨ〜」と。1.5から開け替えして大丈夫?と聞くと、「広い中へ狭いの入れるし、長めのボルトを使うと大丈 夫」とおっしゃる。10mm×1.25のタップとダイスを借用。ついでにマフラー取り付け用 の10mmのフランジボルトを頂戴して帰宅。
 ボルトをダイスに通してボルトのピッチ確認。タップを慎重に立ててみました。タップのネジ切り部分のところまでオイルタンク内へ入りますから、4cm程 度の長さのボルトもOKのようです。これまたグ〜。

 ワッシャーはどうするか?。元取り付けていた純正ボルトの外径も内径も今度のフランジボルトにジャストフィットではありませんか。早速その銅ワッシャー を台所のガスコン ロで焼いて、水にチュン!。柔軟度も戻って十分再使用できます。
 で、取り付けたのが下の写真です。



 若干ボルトが長すぎるキライがあるので、次のオイル交換の時にカットする予定ではありますが、中々上手く行きました。先般、エキパイの取り付け部分の変 更と同様に今回も上手く行きました。
 エンジン回して走らせてみますが、大丈夫のようです。身体への苦痛(爆)を伴いましたが、一応成功しました。メデタシ、メデタシ!





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