T-140V 再び車検を取得して... (車検後)

何 なんだろう?
 明けて2006年3月25日(土)、T-140Vに対してのモヤモヤは消え去っていません。末広モータースからは幸いにしてクレームの電話は無かったの で、車検はOKという状況でしょう。上天気なのですが、身体の状況が思わしくありません。別の項でも記載しているのではないかと思いますが、疲れが数日遅 れで私を襲うようになってきました。
 こんな時は、自転車でポタリングとしゃれ込みました。しばらく出向いていない明屋(はるや)書店で情報収集を行おうとしたのですが、オートバイ関係各誌 を見ても感動も起こりません。昔はオートバイ誌、モーターサイクリスト誌など、いわゆるオートバイを主とした総合雑誌があったのですが、オートバイ誌のみ が旧態依然ではありますが、ニューモデル予想などイラストでの企画なども見受けられ、環境は苦しいでしょうけど、私としては、このままの形式を続けてほし いものだな、と感じているところです。
 コミック本の「ザ・シェフ2」の5号を購入して、その後、黒田旗のぼり店で少しばかりだべって、駅前のカメラの小富士商会へ。高校野球を見ながら、ほど よい時間 になったので、いよいよT-140Vを受け取るため、一度我が家へ引き返しました。
 末広モータースまでは歩いて20分程度、我が家からは1.5km程度です。ところが、私の身体、特に腰(根性座骨神経痛)の悪さが左の脚を襲います。痛 さが少し過ぎると痺れがやってきて、近道である宇和島駅の線路をまたぐ歩道橋の階段を下りるときワナワナ〜となって、思わず手すりを掴んだ次第です。
 腰をひねるとアア〜ッ、元に戻せないのです。思わずドキッとしました。体側の運動も出来ません。当然、膝を曲げないと上体を後ろへ反らせられないので す。
 冷や汗もので、末広モータースへ到着。点検整備簿と自賠責保険証、それに車検終了の証紙を受け取ってケースへ収めました。
 フッと思ったのは、T-140Vにしても、一定の調子は出ているものの、どこか根本のところが間違っているのではないか、と感じてしまったわけです。

走行
 エンジン始動はいつも通り、持参していたマイナスドライバーでエアスクリウを調整し、しばしの暖気を行っていますと、若いメカニックが「今回が一番乗り づらかった」と言ってきました。確かにその通りです。また「それでも、生き物みたいでイイですね」とも言ってくれましたから、そこそこはOKなんでしょ う。オーナーのさわれない今様のオートバイからすると、若い彼にはT-140Vはおもしろいオートバイなのかもしれません。ましてや、古いオートバイな がら壊れない のですから... 。
 エンジンがストールしないことを確認した後、3000rpmぐらいでクラッチを繋ぎ須賀川沿いを走らせて、国道から我が家へ帰りました。
 当然のごとく、信号待ちではレーシングマシンばりですが、そうでもしないとエンジンがストールしてしまうのですから、致し方ありません。

何かが間違っている...
 K&Nのパワーフィルターを外します。ボディーの下部からスプレバー(ニードルジェット)が壁のように立ち上がっています。そうなんです。通常 の4サイクルキャブではこういうのは無いですよね。これが不調の原因でしょうか。


※撮影の角度が悪いのですが、ニードルジェットの前に見えるのが新しいインマニです。 キャブレターが32mm口径のため、インマニは30mm径ですから、2mmの口径違いは結構あるものだな、というのがお解りいただけると思います。

 ニードルはそこそこのテーパーですが、一般の針タイプであり、このニードルも別段異常はないようです。
 SUDCOがMIKUNIへオーダーしているであろう、左右一対の一部非対称VMキャブですから、基本として、単体のMIKUNI VMキャブレターと考える... 、としてもいいのかもしれません。
 じゃ、メインジェットかな。空気の流れは非常に良い。ニードルの立ち上がり部分のカバーがじゃましてニードルを伝わって昇ってくる燃料が押さえられるの じゃないか。
 ま、今日は考えないことにして、丸穂温泉へ行ってノンビリすることとしました。
 湯上がりに鏡に映った我が姿に愕然とします。腰骨の上の部分が左右に張り出しているではありませんか。下腹の脂肪が下へ垂れ下がり腰回りの筋肉が緊張し たままになっている... 、そんな状況だから、腰に負担をかけてしまってんだ、と理解したところです。
 家に帰っても左指で輪っか(スプレバー)状態をイメージしてそこへ右の人差し指を上から出し入れする... 、マスかいてんじゃないんですヨ(汗)。プライマリーのガスはメインジェットよりインマニ側だから、これはチョークでエアのポートを塞ぐため、エンジンス トールに関しては何も影響はない。
 やはり、メインジェット大きくしてスロットル・オンになったときの燃料供給を大きくする... 。イヤイヤ、これはかつて何度もやったではないか。間違いではないが、少しばかり某かの原因からは逸脱した考えに思う。
 ま、ともかく、今日はオヤスミとしました。

何だ何だ...
 翌26日(日)、若干の曇天と疲れもあって、午前7時過ぎに起床。赤だし味噌汁とほうれん草の白和え、そしておからベースのコロッケに五穀米での朝 食。妻はすでにご出勤でした。
 午前10時から、少しばかり確かめたい作業をやっておかなければならなかったので、朝の早いうちからですが、Pismoを立ち上げます。
 一体アメリカでのMIKUNIのVMキャブそのものはどういった形で販売されているのだろうか、という確認を行いました。最初にMIKUNI VM とタイピングして検索です。http://www.procycle.us/index.htmのサイトにぶつかったとき、愕然としたんです。
 単体で売られているMIKUNI VMキャブの単体販売する(ボディーと内部パーツの)内容が記載されていたんです。その中で全く変わらないものがパイロットジェットの#35でした。
 まさか?
 そう、#35のパイロットって、相当大きいですよ。が、30mm〜34mm、こと、私の持っている32mmを中心としても、やはり#35でした。 SUDCO MIKUNIのこのセットも単体2個分としてもいいものだから、まずは#35のパイロットジェットに交換してみることとしました。
 別のディストリビューターのところも見てのまとめは下の表のとおりでした。


VM30
VM32
VM34
メ インジェット
#250
#200
#260
パ イロットジェット
#40
#35
#35
ジェッ トニードル
6F5
6DP17
6DH4
ニー ドルジェット(ノズル)
(159) P-5
(159) Q-6
(159) Q-2
スロット ルバルブ
2.5
3.0
2.5
メインエ アジェット
2.0
2.0
2.0
ニードル バルブ
3.3
3.3
3.3

いずれも単体リリースですが、30mmを除いて、左右対象(共用)キャブの仕様で判断しました。

走行... 、でもダメ
 パイロットジェットを#35にしてエンジンを回してビックリ仰天。始動後すぐにアクセルに反応するではありませんか。若干燃料が少ないので、極一般的 に、としてエネオスのハイオクを注油することとして発進したのですが、あ〜、だめな部分が出始めました。第一にはリッチなんです。(その時までは、そう 思ってたのですが... 。)
 燃料補給して、バスバス言い始めた左シリンダーをダマシながら帰ってきました。始動後すぐにアクセルについてくるのにどうして?。全く理由が解りませ ん。
 しばらくして、こうなってきて、一度#45に上げてアイドリングで走るがプラグが煤けることを確認し、パイロットを順に落としていったのではないか。そ の結果が始動後のアクセレーションの困難さに結びついて、メインジェットを上げるか... 、などの考えまで出してきていたところです。ともかく#35のパイロットジェットで少し調整することとしました。

 一応、キャブセッティングがどういったものか、下記の表のとおりです。

項        目
状          況
内            容
キャブレター
SUDCO MIKUNI VM32
ハイパフォーマンスキャブレターキット
メインジェット
#210
SUDCOのキットに付属(ミクニ純正)
パイロットジェット
#35
SUDCOのキットに付属(ミクニ純正)
ニードルジェット
6DP17 SUDCOのキットに付属(ミクニ純正)
ニードルクリップ位置
下から2段目

インマニアダプター
AMAL MK-II仕様のリプレース品
サイドバルブより購入
インシュレーターラバー
50mm長
東洋ゴム製耐油(耐熱) 内径38mm
エアクリーナー K&Nラウンドタイプ
エキパイ
ノーマル

マフラー
メガホンタイプ
リプレース品
 
テスト走行へ向けて
 MIKUNI VMキャブレターの特性から#35のパイロットジェットは変更しなくてもOKということでしょう。
 問題は点火プラグです。右シリンダーの電極は一応OKですが、これでは燻りすぎです。T-140Eはルーカス・リタのトランジスタ点火、キャブレターは AMAL MK-IIでNGKの6番プラグです。キャブレターの違いはありますが、混合気に点火する方式はルーカス・リタと同じボイヤーのトランジスタ。T- 140Eでのコイルは6V仕様の2 個ですが、私の方はダイナコイルで少し強化と左右 同時点火という状態です。したがって、6番の方が好ましいのではないか、と考えたわけです。
 パイロットスクリウを1回と1/2回転開きにし、ストップ(アイドリング)スクリウも3回半戻しからスタートさせました。
 エンジンは暖まっていますから、始動は簡単でした。2000回転辺りから1500回転へ落とします。エアスクリウを1回と4/6ぐらいが一番回転の上が るところでしたので、ここで止めます。
 次は少しずつ、ほぼ均等にストップスクリウを戻し、12000rpmにセット。息づきが無いようにして、プレップを少しやって、前回の不燃焼分を外へ出 してやります。

テスト走行
 いつものテストコースを走ります。もう、発進時に3000rpmは必要ありません。2000も回すとOKですが、どうしても以前の未燃焼部分が残ってい る関係からか上手く行きません。 が、根無川辺りにさしかかりますと、この不安も無くなっていました。
 吸気のブリブリ感が若干残ります。これを何とかしなければならないのですが、メインジェットとの兼ね合いもありますから、この20km程度の距離で確認 が出来れば、と思い、吸気音の変化を聞き取ることとします。光満(みつま)から務田(むでん)の坂までは若干加速が鈍いように思います。日本流にいえば、 お酒四合 ぐらいのシリンダー容量ですが、燃焼室の状態が安定するまでには、国産車と違い、結構時間がかかるもののようです。
 いよいよ、鬼北町までの一本道に入ります。今日は比較的四輪車が少なく安定して走らせることが出来ます。本来なら100km程度の加速を試みるのです が、こ れはメインジェットとの絡みもありますから、今回は、一般路での通常の走行が出来るようになることを確認することに重点を置くこととしました。といいまし ても70〜80kmはいとも簡単に出ているんですけど... 。
 東仲(ひがしなか)から近永(ちかなが)付近になると、素晴らしいものになってきました。シュパシュパシュパシュパという吸気の音が安定して来始めまし た。
 帰路、成川(なるかわ)付近までこの状況が続きましたが、須賀川ダムサイドから柿原(かきわら)までは車の列にさいなまれ、下りも手伝ってダラダラ走行 のまま帰宅しま した。
 帰ってアイドリングを確認すると、見事に1200rpm付近で安定をしています。メインジェットの関係は後日とします。ピックアップの良さを考慮する と、今より10番ほど下げた方が良いかもしれません。但し、高速道路を90km/hということになると今の方が良いかもしれません。

後日談は笑い話
 これで、終わったものでは決して無かったのです。またしても点火プラグが逝ってしまう事態に追い込まれました。
 すっかり落ち込んでしまったのですが、この件とその対策は次回に報告することとします。




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