Triumph T-140V用ボイヤートランジスタ点火システム和訳

 一部英語表記と日本語としての不具合は当方の稚拙なミスとしてお許しください。並行輸入品を装着した時点(1998年)ですし、いずれにしてもこの点火システムが手元にないと意味をなさないと思いますが参考までに。
 おそらく現在はサイドバルブさんから取り寄せられれば、日本語マニュアルが添付されているのではないでしょうか。
 ヘインズのマニュアルではバイスプライヤーで取り付けボルトの頭を挟みハンマーで叩いて外す方法の写真が出てますが、当然コンタクトポイントを取り外すスライドハンマーなどの工具は必要です。外す方法の記載はこの説明書には書かれていません。
 私の場合はステーター取り付けボルトを少し切り取るだけで装着できました。

BOYER BRANSDEN ERECTRONICS LTD
Frindsbury House,Cox Lane, MAIDSTONE,Kent,ME14 3HA ENGLAND
Telephone:01622 730939 Fax:01622 730930

BOYER BRANSDEN ERECTRONIC IGNITION SYSTEM FOR 12V TWIN CYLINDER
MOTOR CYCLES - TYPE MK3

ハ梱包パーツ一式
a)トランジスタボックス(ボックスと配線)
b)ステータプレート(2つのコイル付き円形プリント基板)
c)マグネティックローター(2個のマグネット付き円形鉄板ユニット)
d)1.25"×0.25" BSFボルト(ノートン用)
e)1.25"×0.25"UNFボルト(トライアンフ用)
f)タイラップ
g)コイル接続用黒色配線材 1フィート
h)コイルからのプラスアース用赤色配線材 1フィート
i)ターミナル 平型メス4個、平型オス1個、ギボシオス1個、リング1個

一般取り付け方法

注意:
これら説明書はバッテリー点火方式を採用しているあらゆるモーターサイクルに対して、このシステムの一般的な取り付け方法を記載しています。したがって、付属の配線材の長さなどを変更する必要もあると思いますが、その場合には接続を完全にしていただきますようお願いします。よじれた配線では満足な動作が得られません。

1)ガソリンタンクをはずすのですが、配線とかバッテリー、コイルの位置により、シートをはずした方がいい場合があります。

2)安全ため、バッテリーの片方のターミナル(またはヒューズ)をはずします。

3)ポイントベースとガバナーをはずします。

4)ポイントへ行く2本の配線はイグニッションコイルとコンデンサーを取り外した後、トランジスタボックスに点火パルスを送るために使用します。通常それは黒ハ/白と黒/黄のラインです。

5)点火コイルに行く配線を一本はずします。これはメインスイッチから出ているマイナス供給線と思われます。

6)片方の点火コイルのマイナスターミナルと、もう一つの点火コイルのプラスターミナルを黒の接続線で結びます。
  必要な長さにカットして、メスの平型コネクターを取り付け、プライヤーで締め付けて使用します。

7)赤のプラスアース用の配線材を使用して、最初に接続した点火コイルのプラスターミナルと車体のアースポイント、もしくはバッテリーのプラスターミナルに接続します。(図説1を参照)

8)点火コイルに近い位置で、トランジスタボックスを取り付ける最適な場所を確保します。取り付けはタイラップかテープを使用します。

9)トランジスタボックスから出ている黒い線を二番コイルのマイナスターミナルに接続します。(図説1を参照)

10)トランジスタボックスから出ている赤い線を一番コイルのプラスターミナルに接続します。…コイルのアース供給線と同じポイントです。

11)トランジスタボックスから出ている白い線をメインスイッチから出ているマイナス供給線の一本に接続します。
  これらは上記 5)のセクションで点火コイルから取り外されています。

12)トランジスタボックスから出ている黒/黄の線をコンタクトポイントへ行っていた黒/黄の線に接続します。

13)トランジスタボックスから出ている黒/白の線をコンタクトポイントへ行っていた黒/白の線に接続します。

14)スペアの配線の末端をテーピング処理して、すべての接続がしっかりと良好に取り付けられているか確認します。

15)エンジンのオルタネータ側にあるタイミング確認カバーを開けます。

16)エンジンを圧縮上死点マークの位置に合わせます。

17)ポイントハウジングから出ているカムシャフトの先端にマグネチックローターを乗せて付属のどちらかネジ山の合う方で取り付けます。ここでは指で締め付けるだけにしておきます。もしボルトが長すぎれば、ちょうどの長さに余分を切り取る必要があるからです。

18)ステータープレートの調整スロットがポイント取り付けネジの中間位置になるようにしておいて、ステータープレートをポイントハウジングにあてがいます。ステータープレートのタイミングホールの中央にマグネチックローターのマグネットが来るようにしてマグネチックローターを回転させて取り付けます。これはエンジンを回して行うべきではありません。(図説2を参照)

19)エンジンが上死点になっているか、ローターが直線上になっているか確認して、キャップボルトを強く締め付けてローターを取り付けます。

20)ステータープレートをポイントベースが取り付けてあったボルトで取り付けます。

21)ポイントに接続されていた黒/黄、黒/白の線をオスのギボシ端子でステータープレートから出ている同じカラーの線と接続します。

22)タンク、シート、バッテリーを取り付けます。

23)エンジンを始動して4〜5分間暖機運転します。ストロボスコープをセットして5000回転以上回せられるか見てみます。これはステータープレートのスロットの位置を動かすことによってできます。もし、スロットの端の方まで動かさないと調整できないのであれば、マグネチックローターを一度はずし、少し位置をずらして回転が上げられるまで調整します。

24)タイミングカバー、ポイントカバーを取り付けます。今合わされた点火タイミングは点火コイル、スイッチ、バッテリー、ハイテンションコード、プラグ、プラグキャップが良好なら、今後調整の必要はありません。

一般データ
 1)このユニットはプラス、マイナスどちらのアースで使われてきた点火コイルでも作動します。

 2)動作可能電圧は10〜16ボルトです。

 3)このユニットを通して点火コイルへ流れる電流は5アンペア以下にすべきです。この電流は使われているコイルによります。

 4)12ボルトコイル2個を直列にした低圧縮エンジンでは満足な結果が得られますが、6ボルトコイル2個を直列、あるいは12ボルト1個のダブルエンドコイルのレーシングエンジン、高圧縮エンジンでは最高の結果が得られるでしょう。

 5)点火コイルをきつく締めて取り付けてあると、ケースがアースになってショートの原因になります。もし、ラバーマウントが確認できなければですが。

 6)3分以上点火コイルがショート状態になると、ユニットにダメージを与えます。

 7)ステータープレートの2個のコイルは各々66オームの抵抗値になっており、マグネティックローターの磁石は外側がN極になっています。

 8)このユニットは180゜360゜点火方式、いずれのエンジンにも適合します。

 9)このユニットは2個のコイルで10,000回/分以上スパークするものです。

10)代表的な動作進角はカムシャフトで10゜/2,500回転です。

11)このユニットはノーマルコイルで0.2アンペア以上の電流消費と初回最大電圧は300ボルトを保証します。

12)このユニットはプラスアース、マイナスアースにかかわらず、シャーシ、フレームを通して電気が戻ってくることによって作動していますが、ラバーマウントされたエンジンでは別にアースをとることをすべきです。

13)このユニットはオルタネーター、レクチファイアー、ツェナーダイオードが備わったバッテリーレスシステムでも作動しますが、キックスタートは非常に難しいと思います。

14)配線は必要な長さに調整してください。スペアの配線をグルグル巻いたりするのは正常に作動している点火システムに影響するので、絶対にしないようにしてください。できれば、ステータープレートから来ている線はメインハーネスからはずして配線すべきです。

15)このシステムで同時発火とか、その結果、片方のシリンダーしか爆発しなくなったときは、爆発しないそのシリンダーのスパークプラグか、コードか、あるいは、点火コイルが原因であって、トランジスタボックスとステータープレートが要因ではありません。





 

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