漢字トーク7 の頃
 もう、何年前になるんだろうか?。少なくとも1993年ぐらいだろう。僕はそのころSE/30をしこしこ使っていた。OSは漢字トーク6.7.1というヤツで、別段OS Xの今と見かけなどは変わっていない。システムフォルダの内部など、9.2よりXに近い感じがしないでもない。そうやって、モノクロの9インチの画面でちゃぶ台から畳の上へ移動させながら使っていた。
 まぁ、MC68040のキカイは全く使えない状況だったんで、SE/30がコンパクトでいいや、と感じていた。しばらくして、M君よりラスターのビデオカードを購入して、中古のモニターで出力して使っていたが、やっかいなことこの上ないため、外部モニターは中止した。
 ようやく、「全く違うSystem 7」という言葉が揶揄されはじめると、「日本のユーザーは無視されているのか」、と歯がゆい思いをしたのもこの頃だ。
 ようやくにして、System 7の800kフロッピーディスクのコピーを入手してブッタマゲタ。近代OSなのに800kかよ〜、ってね。もっとびっくりするのはPlusから動きますよ、としてある点であった。事実、Plusでも動いたのには感激、(ネイティブという言葉は知らなかった)6.0.7で動いていた多くのソフトが動く。もちろん表記は文字化けするが完全に動くことにびっくりしてしまったのだ。
 そんなこんなで、次の仕様がSystem 7.0.1というの。ここに来て1.44Mのフロッピーになったから、Plusではインストールが不可能になった。しかし、GomTalk 7という五明氏が開発したユーティリティーというのだろうか、System 7に6.7の日本語のパッチをあてがって使うOSがリリースされた途端、これまでとは違う環境をようやく手にすることができた。
 その当時、SE/30はGomTalk 7の環境でずいぶんと使っていた。残念ながらFEPという今でいうインプットメソッドがMac VJEというものだったから、ずいぶんと効率というか使い勝手が悪かった。
 日本国内使用でようやく出たのはSystem7.1からだ。これがローカライズされて漢字トーク7とされた。少し遅れてATOK 8が出てきた。この頃になると盛んにこの漢字トーク7(7.1)のことが話題になり、完全にMC68040のマシンが確実に稼働し始めた。AppleのサイドでもSE/30、IIcxからMode32をインストールしておけば7.1でイケル、とされていたが、何とも高価なメモリーを搭載しなければ「かろうじて動く」という状況で、MC68030のマシンがそろそろ置いてけぼりを食らうな、と感じ始めていた。
 瞬間震え上がったのは7.5.1がリリースされたときからであった。漢字トーク7.5.5までなら、多くのMC68030のマシンをカバーできる。むしろ、7.1よりもっといいのではないか、とも感じるようなものであった。
 すでに、Macの世界でも製品に対してのサポート打ち切りが頻繁になってきた。3ヶ月が1年に匹敵するような速さで変化するものになってきてしまった。
 OS 8がリリースされたときに、もはやこれまで、とSE/30をあきらめた。今でも持っているSE/30のアイルランド工場でデリバリーされた製品は本当に弱い。友人から分けていただいたシンガポール工場製のSEとは比べものにならない。
 僕にしても、アナログボードを1度。電源スイッチを自分で変更、原因はイギリス製のCR類がことのごとく弱い。取り替えたアナログボードは韓国メイドだが、CR類は多くが日本製だ。ここまでよかった。しかし、アナログボード周りが少々性能アップになると、今度はマザーボードが遠慮してしまう。実に不思議だが、このマザーボードでも多くのCRはイギリス製品だ。
 こういったことになって、ようやくのことでQuadra700を導入して、本格的な僕のMac使いが始まりだした。
 最近の状況を見ていると、どうも、あの当時の内容によく似ててきだした。不思議と僕の歩んでいる方向がそういったものへ向かわせるのかもしれない。何が同じか、というと、OS XとG3の関係だ。
 根底に流れるものがG3とG4ではどうも異なる。うまく言えないが、たとえば、こういった文章なんぞはG3ででも変わらないのだが、少し画面を使いたいとか処理がどうのこうの言い始めるとG4のマシンにたよわざるをえないのである。
 何というか、余裕のようなものさえ感じ取ることができる。ゆったりと落ち着いた気分で作業ができる、そういったようなものをeMacでさえ持っているように感じてならないのだ。
 何とも速いモデルチェンジに関わってしまうと、G4といえども、Macではもうちゃぶ台から畳へ移動できない。あのG4Macと17〜21インチのモニター、それにキーボードなどという重装備が我が家では苦痛なのである。少なくともPower Book G4、でも、あの形はあまり好みではない。では... 。
 ところが、カンフル剤のようなものが世の中には存在するもので、僕のPower Book G3ではATIのRitail Updateでもって、表示の方が実に速くなって気持ちがいい。今のところニューワーテクノロジーがやっているG4のCPU交換サービスも必要ないようにも思えてくる。
 こうは言ったものも、今後はどうなるか分からないが、少なくともすべてのマシンがG4に替わらなければ、僕はこのままこのPower Book G3を使い続けることになるはずだ。
 おそらく来年の春辺りに新しいG4のPower Bookがリリースされるのではないか、とも思うが、それまでに今持っているPower Book G3を1台購入しておかなくてはならない。今さらどうして?、とおっしゃる向きには、今まで僕が記してきたものでお分かりだろう。特に500MHzのは少ないのだ。いずれにしても、購入後は直ちにニューワーテクノロジーがやっているG4のCPU交換になるのは間違いないところだ。
 もちろん、全く新しいG4のPower Bookが出現するとなると話は別だ。

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