ATOK14 Mac OS X 版のこと

 従前のATOKは8の時代からMacで使用している。それまではMac VJEを使用していたのだが、どことなくMacの使用方法になじめなかった。もし、EG Bridgeを使用していたらATOKは使用しなかったのではないだろうか、とも感じる。
 ともかく、ATOK8 を使用したときはそれこそ有頂天になって、単語登録など一日中かかって、僕の住んでいる町の町名、Macやオートバイの専門用語などを登録しまくった。これが辞書のベースになっている。
 その後、ATOKも11〜12にアップされてきたが、とりたてて「いいもの」という感じは全くしなかった。特に12などは、実のところ失敗作ではないか、とまで感じてしまった。僕の想像だが、今になって振り返ると12を境に次なるMac OSへの対応策をジャストシステムが必死になって模索していた時ではなかった、と思えてならない。コマンドキー+スペースキーでの日本語・英語変換の遅さなど、散々モンクを言ってきたが梨の礫であった。でも、どことなく好きだったから、ATOKを捨てる気にはならなかった。
 で、13になったとき、ようやく元に戻ったな、つまり、8の時代に戻ったような親近感を感じた。過去のPowerPCマシンなどでは、この13が最終のようだ。それ以前になると、11だろうけど、むしろ8の方が使いよい。Quadraなどではいまだに8がばりばり動いている。
 こういった気分を13の時に持っていたから、14は迷わずバージョンアップした。折しもOS X 対応になる、ってもんだから、その方も確実、と踏んで購入した。
 
 こういったことで、Mac OS9.1になって、ATOK14 で十分なパフォーマンスで作業が出来ていた。若干、不思議な表記をするが、これらは学習させれば多くの場合ケリはついていた。
 ところが、ついこれまでの間、OS X ではことえりしか使用できない。3日ほどかかって、ATOK8の時の辞書をことえりの単語ファイルに変換して使用していたが、ここはこうなんだ、という気分の方が先に出る、いつものタイピングパターンに、どうしてもことえりでは着いていけない。雑誌などでのATOK14 のX 版リリースは5月の初旬、という知らせだったが、4月の21日にダイレクトで贈られてきた。
 パッケージはアクアになっている。妙なもので、最初にATOK8 を手にしたときのような気分になってしまった。マニュアルに目を通しながら、インストールから使用方法まで、従前のATOKと同じことが分かって、早速使用してみることとした。
 インストールはホンの数分で終了する。一応の使い方が確認できたら、ログアウトしてOS 9 で動かす。OS 9 ではそれまでの辞書をテキスト形式にして書き出しておくためだ。おそらくこの方法の方が辞書ユーティリティーで単語一括登録を行う場合に簡単だろうと思う。
 その作業が終わった後で再びOS X にする。OS 9 のディスクから先ほど作った単語ファイルを個人のドキュメントなどに移動させておく。そして、辞書ユーティリティーを起動させて、一括処理の単語登録を行えば、ほぼ完全だ。僕の場合で1200ぐらいの単語数だから、数分で登録完了となる。
 さて、アップデートも完了したOS Xでカーボン環境のJedit4.0.7で使用してみる。いい、これはよい。何とも言えずに数分間タイプし続けた。若干、操作面以前での違和感があるやもしれないだろうが、このインプットメソッドはすばらしい。それ以外は考えられない。もちろん今の時点で。
 全くばかげたことだが、現在のApple WorksがX 用になれば、この統合ソフトだけで事足りるのではないだろうか、などと考えてしまう。ワープロソフトもいまだにX用は出てきていない。こういった現実では、いったいいつになったらOS X 用のアプリケーションソフトがリリースされるのだろうか。本当にやきもきしてしまうのだが、JeditとATOK14 OS X 版の快調さがせめてもの救いである。

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