古Macを使用しながら...
実際のところ、我が家でのメイン機種はPPC Power Book
540cです。いろいろ本体をさわってはいますが、最終仕様は昨年(2004年)秋に購入したものに以前のものを移植して使用しています。現実にはシンガ
ポール工場が拡張し始めた頃の製品、というところでしょうか。
この機種自体については、ブラックバードのこととして別に記載していますので割愛しますが、OS
Xに移行した今、古マックを使うのはなかなかおもしろいものがあります。現実には取るに足らないようなことでもありますが、私としては、そこがおもしろい
点でもありますし、これらのことが古マックの魅力の一つでもある、と考えます。
オペレーティングシステムからすると、日本ではMac
OSの2(漢字トーク2.0)シリーズから始まったユーザーさんには理解できるところですが、現在のユーザーに漢字トークの6が動くマシンを「いいものだ
から」と、お勧めできるものではありません。ことにMac OS Xユーザーには、何ともならないものも存在するわけですからね。
そういった状態の中にありながら、今のユーザーのみなさんの中で、古マックのスタイルの良さなどから中古品を購入されるばあいもあろうか、と思います。
当然、スタイル重視となれば、部屋のオブジェとしての用途をはじめ、自慢としてのOld Macでもあろうかと思います。
しかしながら、それが動作する製品であれば、ゆっくりとしたペースでも良いので使ってみることをお奨めします。ことに、古いOSのところをよく見極めて
いただきたいし、System7以降のアプリケーションなどを使うごとに、現実にはWindowsよりもMac
OS7から9までの方がはるかに進んでいることを発見できるのではないか、と確信します。もっとも、それ以前の漢字トーク6.0.7を使用しますと、この
時代はコマンドをタイプして使用するDOSの世界とは異次元の世界だったのだ、と感じられるのではないでしょうか。
さて、その古マックPPC PB
540cですが、不都合はないまでも、少しばかり動作がおかしいことを見いだしまして、ここの古マックと対応OSなり、アプリケーションの関係で少し実験
をしてみることとしました。
私の540cはPPC化して、とうとう8.6までOSをアップしてみました。これはすさまじく遅いのですが、一度立ち上げると、アプリケーションの作動
自体はなかなか確実性があっていいものを持っています。が、キカイが持つ特性のようなものからすると、これが少し遅いことに気づきます。
OS
8.5にしても同様の結果になって、OS9がすぐ控えていた、あの頃の胸騒ぎを思い出した次第です。本当に8.5が出たときはすさまじかったです。OS自
体が先へ進んで、ちょうどOS Xになったときのようでした。もっとも、その全段でOS 7.6になったときも、新しいモノを感じていたのも事実です。
このことを最初に感じたのは、OS6シリーズが7になった頃、Mac OSという名ではなく、「漢字トーク6」が英語のSystem
7になったときでした。結局、英語版ではシステム6.0.8というものが存在し、システム7に移行したのですが、国内では未だ「7」は出現せずでした。
そこにGomTalk
7というフリーウェアが出現しました。漢字トーク6.0.7の上に英語のSystem7.0.1をインストールしてパッチを当てる方法で、表示などは英語
ですが、本当に日本語版のSystem7が走り始めるのでした。
私もそうですが、一部ユーザーはすぐさま「7」の世界を体験していたものでした。このフレキシブルさはすさまじく、CPUがモトローラのMC68000
のPLUSに最大の搭載メモリー4MBでも動いたのを思い出します。つまり、GomTalkではシステム6上でシステム7が使える、というすばらしいもの
だったのです。
ここから、私の古マックも機種が増えてきます。SE/30がそろそろくたばりかけてきたのもこの頃でしたが、電源スイッチをはじめとした、電源部分の改
修、電源回路のベースをSEの厚いPC基板に交換、ビデオカードを装着してモニターを大きいものに換えたりして頑張って使っていました。
が、国内での漢字トークはシステム7.1になった後に正式発表がありました。実のところ、このリリースはタイミングが悪く、その後出現したPPC
601のCPUを搭載したマシン(7100、8100)とともに、価格も相当なものに跳ね上がったため、多くのユーザーが金額的に苦しかったことも事実で
す。このPPC 601を搭載した7100、8100は筐体も大変化しましたから、Macとしての人気がなくなったのも事実です。
ここで浮上してきたのはQuadra 700でした。私にとってのQuadra
700はこれ以降3台を購入し、OS9を迎え、Pismoを購入するまで大活躍をしたところです。
Pismoにしても、OS9の時代が少しばかり長かったためかしら、不調を抱えたままで2台目を購入するに至りましたが、OS
Xになって以降、今日まで私のメインマシンです。
OSとMacの関係から少々長くなってしまいましたが、再び540cに戻りますと、さすがに...
、と感じるとお思いでしょうが、さにあらず、これが、この時代の搭載可能なところまでメモリーを増やしたりすると、それなりのOSでなかなかの動きをする
のです。これは面白い現象です。
ところが、インプットメソッドなどが、対応しきれなくなってくるのも事実です。まずは、これまで、としていたOSを8.1にしてATOK13でタイプす
ると取りこぼしが若干出てくるんですね。緩慢な動作とともに、どうしてもATOK11まで下げなければならない。そうすると、今度はoptionキーと変
換項目のIとUのキーが使えなくなるんです。
長年使っているキー操作ですから、どうしてもcontrolキーを使うことができないでいるんです。
OSを7.5.5まで下げると、アプリケーションなどはなかなかスムースに作動し始めます。が、インターネットなどの制約を受けますから、どうしたもの
かな、と思案してしまいます。
じゃ、OS8.5ならどういった結果になるだろう、ということになって、インストールする。今度は作動面でハードディスクから立ち上がらない、という
Appleからのお達しがあるんです。
若干苦労して、Wish I were...
をインストールしてResEditでシステムのリソースを少しさわってやると、これがインストールできるわけです。
それでインストールして、8.5.1へアップデートして使ってみますと、これがなかなかいいんですね。
ATOK12は使う気になりませんが、13にしてもかなり動作が速くなります。おかしな現象です。アプリもストレスを感じない程度に結構うまく動きま
す。本体の発熱は若干大きくなりますが、私が行った改造を加えていれば大丈夫のようです。optionキーも使えるようになります。2〜3のアプリは不具
合が出ますが、PPCマシン上で動く古くから現在に至る大半のソフトウェアが要求している最低バーションは8.5以降ですから、PPCマシンで古いモデル
はこの8.5.1、あるいは8.6が使いよいのではないか、と感じるところです。
さ、昨今の状況では、古マックとして君臨するのはPower
BookならPPC化した2400cであろうと思います。その他はどうでもいいような感覚になってきますが、実際はどうでしょうか。
私のように古マックの多くを所有していますと、若干コレクターとか、日常業務で過不足なく...
、といったようなシチュエーションを満足できるもの、としてしまうんです。そうすると、どうしてもPPC603以降のCPUを搭載したものでなければなら
ない、と感じるんです。
もっとも、PPC601のモデルでも多くは無視されましたが、7100シリーズは希有なモデルではないか、と感じます。そのまま使うのであれば
7100/80MHzを使用してOS 7.6辺りで使用すると、とんでもない世界が味わえるのではないでしょうか。
決してウソを言っているのではないんです。私のPPC Quadra 700においても、動作は緩慢ですが、OS
8.6で動いています。画像の処理とか、インターネットアクセスが速い、とするのなら、いまのマシンにすべきですが、ご家庭で初めて使用し、本来のコン
ピューターとして作業をゆだねるのであれば、そんなに速いものは必要ないのではないか、とも感じるのです。
そういった意味からは、私がやっている諸々のことは有益ではないか、と自画自賛をしているところです。そうでしょ、専門用語の簡単なものを知らない輩
が、さぁITだ、何だかんだ言っているわけですから、スクリプトを少し... 、といったところで「それって何?」となるのがオチです。
以前はHiperCardという大変優れたソフトウェアがMacにバンドルされていたので、私もこのソフトは結構使えるな、と古いMacでは住所録など
で使用しているところです。Mac
Fan誌を参考にアニメーションをつくったりもしました。もちろん、少しばかりスクリプトを書き換えして自分流にアレンジしていますが... 。
IT、ITといわれ続け、箱から取り出してすぐに使える、というふれ込みからPCを導入される方々が多数出現したのは、ほんの2年ほど前です。が、その
時点で「簡単には行かない」が明確になってしまい、今は無用の長物になっている場合が大半かもしれません。
やはり、一般人であっても、コンピューターに関連した用語の少しは知っていなければならない、というのが私の考え方です。
そうした意味からすると、今のIT関連の何某かは遅れているとしか言いようのないところだ、と思うところです。
ボヤキが多くなってしまいました。現在のPC環境はすばらしい機種ばかりになって、「このときのこのモデル」ってものが少なくなってきています。決して
温故知新の意味から申し上げているのではありません。
やはり、今は再び基本に立ち返ってきたような気分で「コンピューターに何をさせるか?」ということを満足させられればいいのではないか、と思います。
以前からその機種が使い慣れているのなら、そんなに新しい機種にアプローチする必要はないはずですから。
「コンピューターに何をさせるか?」を逆手に取ると、「コンピューターなら出来るかもしれない」という考えも出てきます。これからコンピューターを購
入、とするなら、この部分を先に実現させるのがいいように感じます。
私の時はこれが出来なかった。つまり、「アナログレコードをCDにする」ことができる今からすると、バカげたことかもしれませんが、このことに少しでも
近づいていたのが1992年当時のMacだったのです。
そこでSE/30を560,000円で購入した、というさんざんな結果から今に至る壮大な世界になってくるところです。
あれから13年が経過しようとしていますが、そろそろ新機種を...
、と画策しています。しかし、Pismoがスタイルもいいし使いよいし、というところで、まさしくSE/30を使い続けていた頃に酷似してしまっている今
日この頃です。