Mac OS X 10.4 Tiger(と纏わり付くもの)

プロローグ
 現実にこのOSの広告というか、Appleからのメールが届いたときには恐れ入ったところでした。リリースが夏にずれ込むと思っていたところへ、いきな り「みどりの日」に発売ときたのですから... 。
 確かに、愛媛新聞のPCデポの折り込み広告では、「4月29日、午後6時発売」と出ていました。ところが、この日はお仲間うちの新築祝いで、ショップへ 行けない状況。同僚のM君は予約だから虎を家で待てばいい(爆)。
 困った... 、としていたとき、30日は松山へ行くので、その時に何とかしよう、と決めて、自分を納得させたところです。

ある種の問題点
 Appleのホームページを見ますと、「TigerはG3以上のCPUで作動」といっているのですが、当のPower BookはiBookのみが動作可能、と言っているみたいで、僕のPismoはどうなんだ?、という不安でした。
 このことはM君も言ってましたが、同じG3でもPismoはだめかもしれない?。
 動かなかった場合はどうなるのだろうか?。新しいG4 Power Bookを購入しなければならないのか... 。
 期待も大きいが、不安も大きい状況での発売日だったのです。

インストールする
 5月30日、会議の始まる30分前、午前10時の開店に合わせて松山のベスト電器へ出向きました。そこにはパッケージはあるが、ものは「4月30日入荷 予定、予約受付中」の表示。
 おい、今日は30日だ。マクロメディアがここで「フラッシュ」のデモをやるくらいだから、宇和島では遅れるかな... 、ともかく会議が終わった後でもう一度来よう、ということで店を後にしました。
 会議の終了後、直ちにベスト電器へ出向くと、見事に「在る」状態。
 ともかく、盗難防止センサーの付いたヤツを一つ取ってレジへ。係がそそくさとセンサー無しのをカウンターの下から用意する... 。
 あれ?、どうやら、私が手にしたのが最初の入荷分のうち、一般客用の最後のものだったのかもしれません。
 帰宅して、早速インストールしようとしたのですが... 。

 一瞬、パブリックベータ版の時が頭を過ぎりました。あの時は素直にインストールできなかったのを思い出したからです。本当に苦労して、まる2日がかりで 成功したのですから... 。
 バックアップをとっておいて良かった、とこの重要性を知ったときでもありました。
 このことが頭をよぎったのです。
 もっとも、アクアからジャガー、パンサーとすんなりとインストールできてはいましたが、今回は機種(限定)の件とあわせての不安が過去の出来事を思い出 させた、ということでしょうか。
 どうも、今回は今までと違うようなのです。確かにパッケージは「トラ」らしく、10.3より太く強い気分で「X」のロゴがあり、中央上に白いアップル マークが移動しています。
 が、開封してみますと、ディスクは1枚だし、インストールマニュアルはちっぽけだし、一体どうなってんの?、と感じるところでもあります。

 私が感じたいた不安は、パッケージのサイドに少々注意を要する点が記載されていることで判明しました。
 そこに、「内蔵FireWire付のマシン」という一文があったのです。これこそが、インストールに関しての10.4の重要課題ではないだろうか、と感 じたところです。
 が、本当にいまのレベルからすると、Pismoは非力ですから、本当に大丈夫だろうか?。バックアップをとるべきか悩みましたが、エ〜イ、ママヨ!、と ばかり、この状態でインストールすることとしました。
 起動してディスクを入れます。指示どおり再起動の後にインストールという、非常に簡単なアップデート方法であることが判りました。
 ところが、これが少しばかりうまく行かなかったのです。私の場合だけかもしれませんが、最初のリスタートの後、ディスクが排出されます。慌ててトレーを 閉じると、うまく行ったのですが、今度は終了後のリスタート(で、ハードディスクから立ち上がるところ)が思わしくありません。
 再び、新規インストール?。もう嫌だぜイッ!。

 ともかく、ハードディスクのシステムは10.4になっていますから、間違いなくアップデートされていることが判ります。注意して、電源ボタンを押して強 制終了させ、再び電源投入してスタートさせます。
 比較的長い時間の後、見事に動きました。インストールに要した時間は、Pismoの内蔵DVDドライブ(純正松下製)で1時間15分といったところでし た。
 どうやら、最初にディスクを排出したときは、そのまま放っておいて、画面の指示に従う方がよかったかな?、と思います。
 そして、(今回はアップデートの)終了後、「再起動のダイアログ」は無視して、マシンとソフトウェア側の自動化に任せた方が良いように感じました。その ように行えば、インストールもハードディスクからの起動もうまく行くようです。

使ってみて
 驚きましたね、起動時間などはPantherより若干長くなるものの、メモリーは512Mですが、作動状況は相当にきびきびしています。Pismoでは 10.3.9辺りでApple Worksがうろうろしていたのだが、これが少なくなりました。
 Apple Worksをはじめとして、多くのソフトウェアは10.4にしての最初の使用時に時間がかかるだけで、それ以降は快調です。
 ハードウェアの方も、プリンターの認識、キーボード(テンキー)の認識が新たに加わります。
 ふと、これまでの経緯を思い出して、ちょうど8.6を手持ちのPPC 603にインストールしたとき、ことのごとく「遅さ」を感じてしまって大弱りでした。今回もインストール時には、マジでこの調子で進むのかと思っていたと ころです。
 が、Tigerにした途端、そんなのは一昨日のことのように思えてしまったんです。それほど快調なのです。重いくせに、アプリケーションなどがキビキビ 動く。同じネコ科でも豹の一族とは少し違う、コードネームどおり「虎」のように感じるところです。これはスゴイ!。
 意気揚々、使うこととしたのですが、またしても大問題発生。

纏わり付くものATOK
 というのはATOK17の「カナ」「かな」後変換のoption+I(U)キーで変換しないのです。確かにキーカスタマイズをやってoptionキーを 使える状況にしていたのです。Pantherではそれで動いていました。
 そう、OS8,1とATOKでことのごとくできなくなって、ようやくATOK 12にしたら治ったという状況によく似ています。
 ATOKのサイトをのぞいてみますと、2005,04,27辺りのアップデートは存在するのですが、「OSが変わったのでその他は対応できていない。5 月下旬に対応アップデートまで待ってくれ」と記載してある始末。若干腹が立ってきました。
 現実には、これは逃げ口上でしかない、と私は感じています。おまけに、Tigerへの対応として、ATOK16までは面倒を見ますが、それ以前のバー ジョンでは動作保証対象外です、ときましたよ。
 私は、そこを文章で記載するとすれば、現実には「使えない」あるいは「使えない機能」があるとすべきではないか、と考えます。
 つまり、UNIXベースでこれまでMac OS Xは進歩してきました。ATOK自体も動作保証対象外=動作しない、というものではなく、サポートを停止する、と理解すべきではないか、と考えるのです。 もちろん、詳しく読めばそのことも記載してあるのでしょうが... 。
 それじゃ、どのバージョンを使うのか?、ということになりますが、項が違うので多くを記載こそしませんけれど、これって、OS 9と共用できていたATOK14を実際インストールして、Tigerに対応するのなら、私は元に戻しても良いのではないか、とさえ考えていました。

10.4.1になった
 決してこの項は連載ではないんですよ。でも、Tigerがリリースされて一月に満たない時点で10.4.1となりました。Pantherはこの末尾の アップが9まで続きました。Tigerもこのタームでアップデートを繰り返すと、早い時期に10.5になってしまうのではないか、という不安とも期待とも が起きる気分になってしまいます。
 もしかしてoptionキーがATOKでも使えるのではないか?、といった期待があったのですが、その思いは無惨にも砕かれました。
 ATOKの件をのぞいて、動作は確実にスムースになってきています。10.4にして、かなりイマイチな点があったのですが、これらはPismoがG3の マシンだから起きることか?、と考えていましたが、どうもそうではない、ということに気づきました。

10.4.1の環境でのATOK(アップデート直後)
 ATOK17で業を煮やしていた手前、Tigerを10.4.1にアップデートした後で、ATOK 14をインストールしてみました。祈るような気分でキーカスタマイズをやってタイプしてみますと、optionキー+U( I )で見事に変換します。機能はATOK 17に比べると少し見劣りしますし、Dockの位置と横置きのATOKパレットとの関係が少し悪い程度で、作動自体はなかなかいい状況です。
 それなら、AquaからPantherまで使えたATOK 15をインストールしてみますと、これまた使用できます。リスタートしてみても、表示も速いですし、私個人の考えとしては非常に秀逸、と感じるところでし た。
 それなら、とATOK17を削除して再び新規にインストールをしたのですが、ヤハリダメでした。
 このシーンって、どっかで経験したところです。そう、OS 8.1とATOK 13の関係です。OS Xでのインストール関係は、そのころに比べるとさすがに楽になったのですが、結果が「動作しない」となると非常な無駄足です。
 で、そうなんです。あの嫌なATOK 16もインストールして確認したのですが、やはりダメでした。
 これまでの作業時間は1時間半。楽しくもありましたが、やはり順序立てて実験をやる必要がありますかね。
 というところで、まとわりつくATOKは15を5月末のATOKのアップデートを期待しつつ使用することに決めました。
 ネッ、見事にATOK 15がTiger上でも作動するでしょ!。

使用中止していたP.T.Kを再び持ち出す
 ATOK 15を再び使い始めたとき、テンキーを使用するとき、Tigerではキーボードのみでもキーボードを装着する、と理解されるのではないか?と考え、さら に、キーボードのROMがATOK 17と一部バッティングしていたのではないか?とも考えが回ってしまい、もしかして、Jaguar、Panther、それにTigerでも使えるATOK 15ならP.T.Kが使えるかもしれない?!、と再び持ち出してみました。
 実はTigerをインストールして間もなく、P.T.Kについて、ほんの少しだけおかしいようなところが出てきて、純正ASCII配列のキーボードに戻 していたのです。
 P.T.Kがキーの取りこぼしを始め、ATOK 17でのoptionキーが使えなくなったことから、これはどうもP.T.K自体がTigerにフィットしないのではなか、と感じていたところです。
 もちろん、そのときのATOKは17の入力メニューとTiger、それにキーボードの不一致は考えに浮かばなかったところです。
 Tiger上でのATOK 15では、ATOK 17でのおかしいところが大半クリアーできましたから、そんなこんなでP.T.Kが使えるかもしれない、と考えて装着をしてみたのです。結果から先に申し ますと、こともなげに作動します。
 ワァ〜ッ!、これって何?。14から15、そして16の早いタームでのバージョンアップ、とにかく、前の番号のバージョンでダメなら直ちに番号上げてメ ジャーバージョンアップだし、ATOKって実のところ信じられなくなるんだよな、と感じた一瞬でもありました。

 この手の原因がどういったところにあるのか不明ですが、ATOK 17の作動を現在の状況からすれば次のような点が考えられます。

1.Pismoが内蔵FireWireの機種としては古いモデルだから。
2.Tigerを使用する上でキーボードをJIS規格オンリーとATOKが認識させるようにしているから。
3.ATOKのTigerへの対応が遅れているから。

 いずれにしても、Tiger上でATOKを15にしてPantherと同じ状況で使えるようになったのですから、私としては3.が有力な考え方、という 気持ちになってくるのです。

2005年5月25日
 ATOK 17と16のアップデート版がリリースされました。確かにこのモジュールでローマ字変換の修正ができている、とされてはいますが、本当にそうなのかどう か、確認することとしました。当然、ATOK 15はインストールしたままにします。
 もう一点は、再びP.T.Kの動きがおかしくならないかどうか、という、一部の不安もあります。ばかげているかもしれませんが、ともかく、入力機能を高 度に進歩させるよりも、確実性を重視した方がやりやすい。とかく日本語の入力などは指の方がキーボード上を勝手に動くようになってしまうほど、同じイン プットメソッドを使ってきているわけですから... 。
 といったところで、野暮用で遅くなったのですが、再びATOK 17をインストールしてアップデートを試みます。現実には簡単なようですが、シリアルナンバー入れて、ユーザーID入れてのインストールですから結構面倒 なんです。インストールが多少もたつくのです。致し方ないかもしれませんが、ATOK 15の時のようにスタートアップ画面での表示の速度も、私のようなPismoの古い機種などに対応させるべきです。こんなところから、祈るようなキモチで アップデートしたんです。
 で、結果は... ?。
 謳い文句にあるとおり、見事にoptionキー+I(U)でかな・カナ変換ができるようになりました。もちろん、ファンクションキーの7と6を押せば済 むことですよ。が、トラックパッドを使用し、ファンクションキーに手を伸ばすよりキーの組み合わせの方が変換が簡単なんです。使い慣れたノートパソコン ユーザーにはおわかりいただけることと思います。
 たかが、こんなことで... 、とジャストシステムは考えているかもしれません。僕はUNIXベースのMac OS XにWindowsのバージョンを無理に合わす必要は一切無いと考えるのです。ジャストシステムさんも、「ATOKのこのバージョンなら、Mac OSのこのバージョンから、このバージョンまで十分に対応できる」と豪語していただきたいんです。
 Windows版一太郎もそうです。現在2004ですよね。今は2005年です。だったら早急に2005にすべきでしょう。私の予想では、こればかりは 許されないことと思います。そんなにバージョンアップとかアップデートは頻繁にやる必要はないように感じます。
 私はジャストシステムに、この辺のところを「ワープロ界の大御所」として、もっとドッシリと構えていただきたいんです。ほんの少しのミスでアップデート の後、メジャーバージョンアップ... 。
 このこと以外、全てはOK何ですから。スタートアップ画面で、「ATOK 17 Rev1.02」と記載しても一向に気にならない。むしろ、そういった方向付けでの着実なアップを今後はやってほしい、と感じた瞬間でした。

 

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