昔のPower Bookを終わりにしたい
 こんな文章(気持ち)を記載すると、これまで記載してきた機種を僕と同じように愛して止まない方々にとっては、少々いたたまれない気分になってしまうのではないか、と思ったりもしますが、ま、ご一読願いたいと思います。
 2002年11月の始め、Power Book G4のクロックがついに1GHzになり、ビデオカードが新しいマシンが登場する、と言うことを知りましたが、大して心は動きませんでした。500が600、それが800の後半、そして1000になったのですが、この間、アッという間だったように思います。お笑いになってしまいますが、僕のG3 Pismoのローンはまだ残っています。
 今の時点では、どうもG4のPower Bookは好きになれないのです。不思議なものです。i Bookにしても、何か割り切れないものがあって、少し前のクラムシェルのタイプの方がどことなく好きです。また、G4、i Bookの両者を並べてキーボードなどタイプしてみますと、明らかにG4の方に軍配が上がります。不思議なものです。
 新しいPower Bookでもこういったものですから、いざ、古いPower Bookになると、ずいぶんとバリエーションがあって、僕自身もその展開の仕方に少々疑問を持っているところも確かです。それに、このシリーズでこの1台、というのがなかなか見つからない、というのが正直なところでした。デスクトップのMacに比べて、相当にバリエーションが豊富、逆に言うと、ディスコンになる度合いがすごく高い、ということでしょうか。
 はっきり申し上げまして、この間までのPower Book最大の欠点というのはどこにあると思いますか?。僕が思うのは次の三点です。
 まずは、電源コネクター部分ですね。現CEOも言ってましたが、全てのPower BookがDuoシリーズに使われているものになるまで、この部分は大きく失敗部分と確信しています。1400シリーズからようやく、この部分の問題が全く無くなったといっても過言ではありません。
 もう一つは、筐体です。これはMacのIIシリーズのように合成樹脂のもので行けたのですが、金型の問題をはじめ、ディスプレーの大きさと重さ、それに対応するヒンジ部分の取り付けなど、少々気になる部分でもありました。これは500シリーズからフレーム内蔵に変更されましたが、今度はフレームとの一体感に乏しくなって、もう少し合成樹脂の成分改良を行っていただきたかった、と感じています。
 幸いといいますか、これも1400からPismoまでは台湾で造られているようですから、これらの部分はずいぶんと良くなったようです。
 僕自身が体感した5300(190)シリーズでは、作られた組み付けされる工場間での製品のばらつきがひどかったのは記憶に新しいものです。
 そして重要なのは、Power BookにSCSIのハードディスクを使い続けたことです。これはAppleとしても止むを得なかったことだったのかもしれませんが、特にSCSIの2.5インチハードディスクでも消費電力が大きいものは(150、190以外の)100シリーズでも、165cなどのカラーディスプレーモデルを除いて、ハードディスクそのものが電力不足で動かない場合があります。
 そして、もっとも重要なものがバッテリーとの接点部分です。この部分が不確実だから、Power Bookはイマイチだったのではないでしょうか。特にモバイル環境では。
 そのバッテリーとの接触部分を取り上げますと、オリジナルのPower Book 100では金メッキのリン青銅板製で、線接点ではありますが、0.5mm×8mm程度の接点部分を確保しています。接続もかなりしっかりしたものです。バッテリーが鉛バッテリーでなかったら... 、と悔やまれます。
 190以外の100シリーズではどうでしょうか?、オリジナルの100とは比較にならないのですが、接点部分は5mm×8mmぐらいあるバッテリー側の電極にもかかわらず、確実に接しているのは1mm×2mm程の「点」なのです。
 これが改善されるまでにはG3の1999年モデルのバッテリー接続方法まで待たねばなりません。
 たとえ、点接点でも1400のようにバッテリー全体をホールドするような固定方法、5300、3400、190などのように筐体とのガタが非常に少ない方法、あるいは、レバー操作でバッテリーを取り外すG3などの方法を採ることによってクリアーできてはいました。
 僕のもっている540cなどは、それこそ大変です。まずはバッテリーそのものがメモリーというか「頭」を持っているわけですから、少しでも接点部分がおかしくなると、ピロリ〜ンという音が出てしまいます。接点部分を見ると一目瞭然、その部分が少しばかり黒ずんでいるわけです。異常ではないのですが、接点部分が相当に影響される環境、ということが分かります。「接触」と「接合」とは明らかに違います。たとえ、その後に点、線、面が付こうとも、「触れる」と「合わさる」とでは文字からも、意味からも状況が大きく異なる、ということです。
 現在のところ、ピズモが快調です。しばらくはこのマシンで十分、という感覚にあります。もちろん第三世代に入ったG4 Power Bookからすると旧タイプになってしまいます。しかし、ヒートシンクの関連から始まって、現在ではNewer TecによるG4 500MHzのCPUに乗せ換えが好調と聞き及んでいます。
 もう一台ピズモを(中古で)購入して、しばらく使いまわして、この作業を依頼しようか、とも考えています。一方、次なるPower Bookがどういったもので出てくるか、をも見極めてからにするか、という考え方もあります。
 僕が購入したピズモはPower LabのBTOでしたし、その後ただちにG4マシンに移行した経験を得てます。幸いにもピズモには「このマシンだ」といったインスピレーションのようなものが僕の心にあったものですから、旧タイプになっても気にしてないのですが、すでにチタンのG4マシンのリリースから2年近くの時が流れています。そろそろ... 、といった時期になっていることも確かです。
 この時期に、CPUを乗せ換える方がいいか、新品を購入する方がいいか、といった素朴な疑問が生じることも事実です。
 本年7月、ピズモの故障の時には150とDuoが大活躍しました。今ではワープロともう少し、といったところでの世界で540cが動いています。古い機種は性能的にはこの程度、といったところでしか無いのはよく分かりました。たまたま僕が売却しないのは、縁あって僕の元に来たから... 、という理由だけのことです。
 ま、そういったことから、ここしばらくは古いPower Bookに対しては手を出さないことにしよう、と考えています。

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