PowerMac 7100AVのこと

 本当にこいつは嫌われモノだ。次世代のCPUを搭載したMacintoshと言われたくせに、内部アクセスがよろしくない、など、メチャクチャ悪く言われた。おまけに、AVカードの付かないモデル、クロック数が66と80とに分かれるなど、散々な批判が下された。新しいモニターアウトプットも256色までしか出せず、結局AVモデルだけになってしまったりもした。
 確かに、僕も内部アクセスはひどい、と最初は感じた次第だ。しかし、一度バラスことを覚えたら、金属フレームのエッジで手を怪我しないようにだけに意識してバラせば、簡単ことが分かるはずだ。もっともバラすことの対象がIIciとかだから、7100は分が悪い、と感じるだけのように感じてならないのだ。
 現在、最初に購入した7100はロジックボードがQuadra700の筐体に組み込まれている。80AVに対してハンディキャップを伴うとされる66AVのロジックボードである。そいつが、72MBのメモリーを搭載してOS8.6で作動しているのである。スタートアップそのもは遅いが、一つ一つの処理は十分に現在に対応している。CPUの作動面から見てみると、66モデルの方が楽チンのような気がする。
 以前に申し述べたが、ちゃぶ台のスペースがとれれば、この7100を使用したいところなんだ。でもそれは望めないが、何かに使える気がして、安い7100を望んでいたところ、札幌のDoー夢に「雪が降っているデイサービス」に11,800円の7100/66AVを見つけた。即座に注文してしまった。衝動買いではない。何というか、手元に置いておきたい、といったような気分でだ。すでに数回このショップを利用しているので数分で商談成立である。
 手元に届いて、愛用の13インチ純正カラーモニターを乗せた写真がこれである。どうだろう、IIciに乗せるよりずっと自然ではないだろうか。わずか5年ほど前の最新鋭機種であったのだ。この後は8100などのミニタワーが出たり、別の装置を横付けしたような筐体の9500とか、7100を一回り大きくした7500とかが出たが、すでに、7500の上に17インチのモニターを乗せて使用するなんてことは相応しくない、というのが一般に分かるようになってきた。
 僕が考えるのは、IIviとかIIvx、Quadra650が出現したときに、否、これらは無理矢理出さされた、と言うべきものだろう、と想像するのだが、すでにPowerPCが出ることになっていたのが遅れてしまったから、こういった機種がやり玉に挙げられるし、7100にしても、同じような筐体で出てきたからなおさらのことだったのではないだろうか、考えてしまう。そうでないと、NUBUSのPowerPC搭載マシンで、経年変化に耐えうる金属を使用した筐体など、来るべきPowerPCの時代と680X0マシンとの融合をはかった歴史あるMacintoshではないか、と感じるのだ。
 どうだろうか、こういったご時世だから、IIciでEXCELを動かすのがつらいように感じるのなら、68040を搭載した入手しづらいマシンよりは、こういった7100の方がずっといい。おまけにCD-ROMドライブも装備されている。このCD-ROMドライブを高速のものに変更すればいいし、あとは、二次キャッシュを装備して、メモリーをアップすればいい。その上をねらうとG3カードであろう。ここまででも、中古のG3マシンを購入するよりまだ安いのである。
 こういった点を考えて、7100ばかりでなく、眠っているマシンはどんどん使ってやる必要を感じるのだが、いかがであろうか。
 そういえば、DOSのユーザーでうまいことを言った人がいる。「フロッピー2枚でいけるところがいいんだ」ってね。昔なら、それこそ「ハードディスクが20MBあれば、Macはいけますよ」と切り返していたではないか。
 こうやって7100を使っていて、飽きが来れば滋賀のクラシックボックスのオリジナル筐体カバーを購入されて、縦置きの7100として使用させてほしい。それにG3のカードが入っていたりすると、すでにMacではない、と感じてしまうのである。
 どうか、今のMacユーザーは古いマシンの勉強をもっとしていただきたい。おそらく、考え方は変わってくるのではないだろうか。

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