三台目のPowerBook G4 12インチ

本 当のプロローグ?
 ことはですね、何とも不思議な感覚でやってきたのですよ。「Mac OS 10.5は867MHz以上のクロック数のPowerPC G4以上のCPUを有するマシン」を要求しています。
 前回購入した867MHzはコンボドライブを装備しておりました。私の持っている10.5のディスクは最初のものです。最初に購入した867MHzは スーパードライブで、10.5は時間こそかかりましたがうまくインストールできました。
 ところがコンボモデルでは途中で「ディスク不良です」というダイアログが出て一切受け付けなくなります。ヤフオク等では10.5.6のディスクにすれば 解決できている... 、という宣伝のようなものがありますけど、これはおかしい、として、やはりスーパードライブ装備の1.33MHz以上のもので、できればASCII配列の キーボードのもの、となってしまいます。最近、これが少ないのです。
 もう一つ、このPB12がリリースされて以来の発熱問題です。867MHzの紹介でも申し上げましたが、夏場は左のパームレストがかなり熱くなります。 Pismoの時でもそうですが、「ノートタイプのマシンでの発熱はそのマシンとして最大の欠点である」という持論から、このマシンが好きなのですが、購入 はかなり後になった、という一つの理由があります。
 したがって、867MHzでもあれだけ発熱するのだから、最終モデルの1.5GHzは相当な発熱が... 、と思わざるを得なかったのです。
 しかし、867MHzでもスーパードライブならOS 10.5がインストールできる。真のPowerPCとしてOS 10.5が使用できるのかどうか、というところから考えれば、少なくとも1.33GHz、スーパードライブ、ASCIIキーボード。これをクリアできるマ シンを粘り強く待つこととしたわけです。

最初は
 ヤフオクでは867MHzモデルはよく見かけます。そして1GHz。当然のようにコンボモデルが大半です。1.33、1.5Gモデルは数が少なくなって いますし、金額も高騰しています。ずいぶんとこの世界も変わりました。
 最初に見つけたのは、2010年の11月頃ではなかったか、と思います。個人の方でしたが、元箱をはじめ全て揃ってのもので20,000台でしたが、タ イミングを逸しました。理由は簡単。入札時に寝てしまった、といった次第です。
 もう一つは同じ1.55GHzでした。後に今のマシンを購入するショップの出品でしたが、どうも不安でしてね、ま、というところから様子をみていました が、ご多分に漏れず寝てしまったのと、かなりの高額になったため、断念せざるを得ない状況になりました。
 かなりの高額になったことは、このショップ自体は信頼がおけるのではないか、と感じたところです。
 12月も後半に入ると、ついに867MHzモデルでさえ数が少なくなってきました。あれほどあった1GHzもタマが少なくなってきたため私の考えるもの にフィットするのが皆無になるのか、と感じたところです。

まさかの出来事
 最初の867MHzがかなりひどい状態で購入したものですから、分解などには自信がつきました。したがって、筐体は凸凹の無いものとして、内部はハード ディスクなどはこちらで移動すれば大丈夫だし、ともかく1.33GHz以上のモデルを狙おう、としてヤフオク見てみるとありましたね。ハードディスク欠 品。その他は全て揃ってのASCIIキーボード。
 これが、前回のショップから出ていたのです。ご多分に漏れず、867MHzと並んでの出品でしたが、1.33GHzは元箱なども揃っている。ハードディ スクがない。これだけで、こんなに値段が違うのか、と関したりもしました。
 それでは2諭吉以上になってもゲッとしよう、とやりました。幸い値動きが少ないし、終了時間が早かったので、何とか持ちこたえました(笑)
 結果は1諭吉と少し。みなさんあきらめたのはハードディスクが無い。マウンターはある。補償も一切なしだからでしょうかね。これが12月6日の夜のこと でした。
 ショップの意向でメールでのやりとりが2回。久しぶりに双方の意思疎通が上手くいったように感じます。どこから何処までを認め合うのか?。こういった状 況になるには時間も必要でしょうが、一面、このあうんの呼吸が必要ではないかな、と思います。特に現物を見ない売買などについては。

2010年12月9日のこと
 この日の午後7時過ぎ、偉くかっちりした元箱にて商品が到着しました。「アッと驚 くタメゴロ〜... 、か?」。思わず古いギャグを申し上げました。実際のところ、元箱を開封してみて驚いたのです。まさか... 。
 プチプチを取り去って、元箱の状態がいいのを確認。シリアルにJAがあるため、おそらくアップルストアのBTO製品であろうと予測できました。箱を横に して取っ手部分を開き、パッケージを開けた瞬間でした。次の写真のように本体だけ使って、残りは保管のような状態でした。まさかと思いましたが、そのト レーの下の本体はナナ、ナントカバーのフィルムにくるまれた最初の状態で出てきたのですから、私は思わず涙しました。
 世の中には私と同じようにパッケージ内の物も保管している人 が居るのだとね。
 商品説明にはありませんでしたが、ゴム足は全て揃っておりました。



手にすると何かが違う
 ディスプレーを開いて最初に気付いたのはクリックボタンです。ストロークが若干深くなっています。なかなか興味があるところですが、これまでの使用感と 少し異なるため、若干の慣れが必要ではないでしょうか。
 キーボードなどは全く同じASCII配列ですから違和感はありません。とりあえず、バラしてハードディスクを装着することとしました。
 ここで、心してかからないと「ビスの多さに三歩進まず」の状態になってしまいますので、塗装に使う梅鉢皿があればいいのですが、白い紙に一応のビスの位 置を記載したもので分類をしておきます。方法はサイト上にあるので、一応のコツを掴んでおきます。無理をすると、筐体が一層歪みます。

分解して
 2台も分解している私のこと、慣れたもので30分で分解できました。驚いたのは、ある程度深くねじ込んではいけない部分のビスは段付きになっていて、そ こからビスの頭が沈まない構造になっているものが在りました。
 二段重ねの上面を取り去りますと見慣れた基盤部分が... 。一応、ハードディスクを装着しました。ここで写真を撮影しておきました。
 この時は大きな変更があることをまだ気付いていなかったのです。
 以後、ハードディスク交換までは外す必要がない部分ですから、指紋などが極力着かないよう清掃しつつ一段目の甲板を装着し、キーボードを設置して完了で す。
 後ろのビスを装着し、一応硬い台の上に置いてガタを無くして置き、ビスをそれなりのトルクで締めつけます。が、大半のモデルは歪みます。そのためのゴム 足なのですが、12インチモデルは足が小さいので、この部分はスポンジテープにてゴム足をカバーするように貼り付けます。私の確認ですが、これで大部分の ガタつきは無くなります。



本格始動
 いつもながら祈るような気分で起動します。パワーボタンもストロークがほとんどありません。相当改良が進んでいるようです。
 若干の時間の後、OS 10.4が起動します。満足ですね。すべからくOKとなります。さほどスピードは感じません。それ以上に嬉しいのは確実性が高い。文字変換などが速いこと が嬉しいところです。
 ひとまず、1時間程度使っていました。ついでのモチですからネット環境を再構築し、使えるようにしました。MacBookに比べると少しばかりモタツキ がありますね。ま、これは致し方ないところでしょうけど。
 さて、次なる問題は... 、としたとき異変を感じました。マジに左のパームレストが熱くならないのです。当然のようにシロッコファンも回りません。非常に好ましいところです。
 同時に、そんなバカな?、と思いました。当然です。クロック数が上がったのですから発熱量も多いはずなのにどうしてパームレストの温度が上がらないの か?。
 そのときです。ヒートシンク部分が867MHzモデルと違っていたような... 、と思い出したのです。ウーム、このモデルは全く別物何じゃないか。ということはこの12インチモデルは当初評価がエキセントリックすぎたのではないか。 そのためディスコンになった以後、正当な評価が出されたモデルなのかも知れません。左が867MHzモデルで、右が1.33GHzモデルです。

 

 明らかに1.33GHzの方がヒートシンク部分が大きいし、銅パイプがシンクの中へ入 り込んでいます。シンクも対流を考えて空気の流れも網羅してあるようです。これなら、OS X 10.5で使った方がいいのかも知れない。ダメモトでやってみることとしました。これが思わぬ結果になろうとは... 。
 ともかく、OSのバージョンアップとともにマシンの発展について様々なことをこのPB G4 12は教えてくれました。できれば、1,5GHzのモデルを持つべきでしょうけど、0.17の違いはそんなに無い、と考えてこのまま使うこととしました。

 「古マックは止めた」と言っておきながら、このテイタラク。まことに申し訳ないと思っているところです。

Mac OS X 10.5へ
 12月10日、OSを10.5にすることとしました。ダメモトですから大丈夫。しかも、Pismoから同期出来るので、この面は10.4 のマシンがあると大変便利です。
 早速10.5のディスクを用意します。どこといって変哲のない最初の10.5リテイリングディスクです。867MHzのコンボドライブでのインストール 不可で若干傷はついていますが、横方向のキズは無いのでOKのハズです。
 スタンドアローンでの使用ですから、10.4からのアップデートをセレクトしていんすとーるをやりました。およそ1時間程度で完了。オープニング画面は さすがオーディオが素晴らしい12インチです。なかなかいい音がします。
 インターネット使えるようにして、アップデートやら何やらをやります。インストールの後、この方に時間を割いてしまいます。特にJAVAなど段階を踏ん でのアップデートですから何回やったやら。
 11日はレクバレーと懇親会があったので触らず。12日に最終仕上げをやりました。



モバイル使用で
 12月20日、松山出張の折にモバイル機能はどうか、のテストをやりました。この日のために、使えると信じていた純正バッテリーの充電をやると同時に、 まさかの時のために、サードパーティー(Vpower社)のバッテリーも持参することとしました。
 前の日、バッテリーは使えることを確認していましたし、メインバッテリーでバックアップもこなしているPB12インチですから、バッテリー交換で時計な どがおかしくなりそうだったんですが、これはオートにチェック入れておけば大丈夫のようです。
 出発前に起動します。アチャー、ウンともスンとも言いません。確かにインジケーターは全て点灯しているのですが... 。
 しかし、今回は全く気にならず、バッテリーを交換します。再び起動します。OKです。往復2時間40分ほど使用していましたが、867MHzと消費量は 変化ありません。パームレストの温度上昇も大丈夫でした。

何処までも続く細かな欠点
 PB G4 12のバッテリーには泣かされます。回路設計上致し方のないことかもしれませんが、メインバッテリーの「容量確認」ができないところにあります。何度やっ てもインジケーターが5つ点灯するのに起動できない。訳知りの私のような者なら大丈夫でしょうけど、バッテリーの「残量」≠「規定電力」ということを理解 しておかないとなりません。
 この確認は、バッテリーのインジケーターが5つ点くまで充電しておいて、1日置いて起動できるかどうか、解ります。
 これで起動できなければ、バッテリーの電量不足ということになります。
 使える状態のPB G4 12での欠点でもあります。蛇足ながら、ヤフオクなどでバッテリーの使用時間が2時間などと記載してある場合、ACアダプターに繋いで直ぐの状態なら可能 ですが、1日置いての確認かどうかとなると、一概には信じることは出来ないことになります。

雑 感
 私の気持ちの中にはMacBook Air 11インチが浮かんでは消えしていました。先に申し上げた12月20日に、このモデルを触ることが出来ました。驚きました。ディスプレーの表示に対して大 きさの違和感がないんです。13インチだとおそらく私がMacBookに施している解像度の変更をしなければ、少し見づらい面が出るのですが、これすらな いのには驚きました。
 が、このモデルを使い回すことが可能かどうかを考えると、私の場合はかつてのDuoのようにはならないな、と考えました。
 となると、どうもPowerBook G4 12インチが家庭モバイル両方へ使えるモデルではないかな、と思っているところです。



 
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