PowerBook G4 アルミ 12インチ(その2)
/// あれこれさわる ///

 インストールの時間も1時間半程度ということは分かっている。説明書な どで記載されている時間は30分から1時間程度となっているが、それは現在のマシ ンを基準にしてのことだ。実際、昔のG4のCPUではインストールもそんなに速くはない。特に要求しているクロック数が最低の867MHzでは。
 10.5のクリーンインストール後、どうして10.4のハードディスクを認識しないのに、その逆は認識するのはどうしてか?。「何か間違ったことをして いるのではないか?」、いつもながらの思いが頭を走る。
 丸穂温泉の湯船、認識しない逆をやるのはハードディスクを入れ替える。コラエてくれ、G4 12のバラシはゴメンだ。では、どうするか?。そう、G4 12に10.4をインストールして、ターゲットディスクモードでPismoの内容を移行すればいい。その後で、10.5にすればいい。
 このことに気づいた。で、やってみた。時間はさすがに2時間を超えたが無事に10.5で動作。大半の部分がPismoと同じに作業できる。ドックに入っ ているアプリなどが多いことでも分かる。
 しかし、どこか使い勝手が悪いのだ。



 というところで、Pismoへの10.5インストールの件が忙しく、G4 12はしばらく放っておいた。というよりは、使う気にならなかったのである。

 2008年1月も中旬になった頃、平らな置き台にG4 12を置いたときガタガタするのに気づいた。エーイ、荒療治を加えるか... 、とバッテリーを外して、キーボード側へ両手で筐体の底に親指が来るようにして、グッと両端を持ってきたときだ。
 上手くいったのもつかの間、液晶のラッチ部分がグニャ~っと手前へ出てきてしまったんだ。こりゃダメだ。
 ン、製品自体がダメだ。思想は良いかもしれないが、かつてはマグネシウムのフレームとABS樹脂系の外装をまとった素晴らしい筐体を誇っていた PowerBookであった。チタンでも同様になっていた。が、アルミになって筐体自体の強度はあるものの、設計段階からヒズミが非常に多くなってしまっ たのではないだろうか。
 はっきりしているのは、素材のイオン化傾向からマグネシウムの隣がアルミニウムのため、両者を接触させることが出来ない。したがってアルミ素材が多い場 合はマグネシウムをダイレクトに使用できないのである。
 ところが、前期のアルミ筐体のPowerBook、ことに12インチはガタが多いようだから、これはどうすることも出来ない。

 続いては、例のビスだ。これを純正品に交換しようとしたが、純然たる代替え品は一般には入手が難しかった。皿ビスのサーフェースは若干広いのと、スク リュウ部分までの角度からサーフェースが盛り上がってしまう。
 ところが、ネジを入れ替えて、本来使用されていた部分へ装着するとジャストフィット。この辺のこだわりはAppleの独自性でもあり、好ましい反面、代 用品は使わさせないという頑固さも持ち合わせている。トルクスビスを最初に使用したコンピューターはAppleじゃなかったのかな。
 ビスは良いものの、ガタ修正から起こし板不祥事の解決まで、ブログで出した以後、手を着けずにいた。

ASCII配列のキーボードに変更する
 使い勝手の悪さには何かあるはずだが、その何かが判らない。古いDuoを引っ張り出してきた。この時代のMacは全てがASCII配列で、日本語キー ボードはカタカナを配置したものだから、キートップの頭がゴチャついているとはいえ、僕は気にならなかったからそのまま使用していた。
 キーボードに手を置いた瞬間であった。違和感がない。真面目に違うのはファンクションキーを除いてPB G4 12とDuoのキートップの広さが違うだけだ。両端に左右の手の小指をかけたりするまでもなく、そのまま使用できるものである。タイプミスが極力少ないこ とに気づく。
 東芝ワープロのRupoからの文章変換で英語キーボードに変更していたPB5300csを使用したとき、いつも通りにタイプできた。数年間使用していな くてもいつも通りにタイプできるのである。
 そうか、JIS配列のキーボードは左右への広がりが十分ではないのだ。つまりASCII配列のキーボードに無理矢理配列変更を行っているから、僕にとっ ては使いづらいのではないか、と感じたのである。
 ヴィンテージコンピュータ社では14,800円だ。ビスの件から筐体の不安定さからすると、新品を購入するのは控えたい。中古の良品を探すも、結構少な い。PB G4 12は全ての機種のキーボードが共通だからかもしれない。
 ヤフオクでようやく見つけた。少々安めだったが、美品だ。希望価格でゲット。到着して確認したところ、欠陥発見。詳しくは記載しないが、取り付けの祭に 外すファンクションキーのパンタグラフとキートップのフックが一部損傷していたのである。これが原因で安かったわけだ。仕方ないと諦めて、JISキーボー ドからこれら(キートップとパンタグラフ)を移植する。

 

 取り付け前に一度いわゆる腰上をバラしてびっくり。アルミと合成樹脂部分のフレームが損傷しているところがある。残念だが、この修正はあきらめざるを得 ない。強度上問題はないが、本来のビスが取り付けられないというのは気になるところでもある。ハードディスクなどを交換するときに無理矢理外したのであろ うか。
 最大限修正を加えて、キーボードの取り付け変更をした。Jeditで早速タイピング。アレレ~。いつも通りではないか、ここに指が行くとそのキーをタイ プしている。Appleのネライは解るものの、僕としては一回りキートップを小振りにしても良いのではないか、と感じた。実のところ、MacBookは キートップ間を少しばかり広げた作りになっている。方向性は違うかもしれないが、ノート型コンピューターのキーボードというのはあれこれ交換が出来ないか ら、全体の命取りになることが多いのは事実であろう。
 使い勝手の悪い基本はやはりキーボードであろう。ことにASCII配列に慣れた者にはJIS配列は苦痛だ。何しろあるところに在るものがないし shiftキーを使うところが使わなくてもイイなど、辛いところが多い。慣れればいい、とはいえ、SE/30からずっとASCII配列を使っている僕に とっては、今さらJIS配列には戻れない。

本日のお供は...
 4月14日、久しぶりにJRの列車内にコンピューターを持ち込んだ。かっこよさを狙ったものからすると、過去にはeMateを持ち込んだこともあった が、バッテリーと変換効率の関係からダメであった。次は重いのを覚悟でPismoを持ち込んだこともあったが、このモデルが座席のトレーに入るギリギリサ イズだった。土台フルサイズのノートを持ち込んでも奇異に感じるのは僕自身以上に回りの乗客だろう。
 本日は昼食時に出発の列車だったから、車内で食事した後、カバンの中からシルバーのコイツを出す。わずかに両サイドに余裕が出来るから、パームレストの 横が広がった感じになり、使い勝手はすこぶるいいように感じる。
 ついいつい早めのタイプになってしまうが、拙宅の小さいちゃぶ台より快適に打てるのは、どうやら台の高さによるところが多いようにも感じる。

 昨日の反省などを込めて、このモデルをある程度の期間使い続けることにするにはどうすればいいかが、ようやく分かった次第だ。
 ます良かったのはATOKのフィッティングが漸くできたこと。これには随分と泣かされた。ジャストシステムがバージョンの違いによって、常に辞書の整 合、テキストから文字の登録などの操作が異なるからである。今回の2007からの移行も同様であった。Windows陣営でも、最近はワードのマイクロソ フトのインプットメソッドを使うよう指示が出ているのはこういったところにも原因があるのかもしれない。Mac陣営ではエルゴソフトのEG Bridgeが開発を止めた。いい意味でのMacの使い方の方向付けかもしれないな。
 ただし、過去にバッテリーの関係で何らかのトラブルがあったのは確実で、1時間で85パーセント程度の残量である。社外のバッテリーにすると、少しは改 善されるだろうが、コイツばかりは壊れなきゃどうにもならない、というのが現状である。
 これでこのマシンをメインにしてもいいかな、と考え、残りのバッテリーでどれだけ使えるか?の確認のための車内での使用であった。

 帰宅してから、何気なく「出来るのではないか?」とフンでPAL方式のDVDをプレイしてみた。全く通常のアメリカ方式のDVDと同様に動く。しかも純 正のDVDプレーヤーでである。これは圧巻だったし、少しばかり驚いた次第だ。

 そろそろ、左のパームレストが熱く感じ始めた。イイのはいいが、僕がこのPowerBook G4 12インチモデルに最初から抱いているどことない違和感。使う毎にやりきれないものを感じる。そろそろ新しいマシンへ変更する時期かもしれない。



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