iBook タンジェリン2
・・・ おかしいところの解決・・・

前 回のあらすじ...
 まず、使い始めはいつもの商品のガイドブック通りで、本体は結構きれいなもの、 というのが判りました。通電し、バッテリーがダメになっているのを確認。
 一瞬、忘れていたことが頭を過ぎりました。このことが私を最初のiBookから遠ざけていた一つの要因でもあります。このことは少し後で記すこととしま す。

 起動してOSが9であることを確認。メモリーはオンボード上の32MBのみ。CDドライブも動きは快調(?)。直ちに手持ちの128MBをセットして 160MBとして使用することとしました。
 OSを9.2.2まで上げて、保管用のアプリをインストールしてシステム他を使える状態にしました。

 これが、前号までのあらすじで、その最後に問題点を見つけたわけです。

や はり分解したままの事態に...
 私は何も悪いことはしていないのです。本当にね... 。
 前回のメモリー取り付け写真でも判った方がいらっしゃるかもしれませんが、チョイと下の写真を見てください。



... なんです。

 私は、iBookのこのモデルは手を出していないし、それよりもPismoにリキ入れてますから、リリース当初の頃をすっかり忘れてしまっていたわけで す。何しろキーボードがPismoと同じようにフック装着なのだ、ということも今になって知ったところです。
 で、どうしてCD-ROMドライブがベアになっているのか?。作動は完全なので、このまま使ってやっても良いのですが、他の部分も全体も良好なんですか ら、何とか全体を完全なものにしてやりたい、というものが人情だろうと感じます。
 幸い、元箱がありますから、バラしたままで保管することも可能ですので、CD-ROMドライブの完全なものが入手できるまでの間、バラしたままで保管す ることを前提に分解してみることとします。

分解する
 いよいよ分解ですが、参考にするのはミスティックルーム(http://www.bekkoame.ne.jp/~t- imai/mainj.html)の記事が好適ではないでしょうか。このサイトを参考に、#8のトルクス、プラスドライバーとマイ ナスの 精密ドライバー、それにプリペイドカード、そして、今回はナット回しを用意して、分解をします。
 要点としては次のとおりです。
1.バッテリーを外します。
2.キーボードを本体から外します。
3.エアマック取り付け部分のカバーを外し、キーボード、トラックパッドのフラットケーブルを外します。
4.スピーカーコードのコネクタを外します。
5.ウラ蓋にあるヒンジ側のビス2本と、バッテリーケース4本のトルクスビスを外します。
6.CDドライブのトレイを出して、そこにある隠しビスを取ります。
7.通常の位置に戻して、上蓋を止めているプラスビスを外します。
8.ディスプレー側から外していきます。

※8.の作業で、プリペイドカードなどを隙間に入れ込むなどして、開けた隙間の確保が必要です。
※グラファイトとかのシリーズと違いますから、軟性樹脂部分の咬み込みが少しばかり確実ですから、左上から少しずつ外すのが賢明です。
※CDドライブの手前側に小さい隠し爪があるので、折らないように気をつけます。
※決して無理をしないように。乾燥した日当たり良好の机などで使用されている場合は、材質の劣化から割れる場合が考えられます。

 通常ですと、ハードディスクも交換するところですが、今のところ6GBもあれば、私の使用状況からすると十分ですので、この部分はそのままとします。
 プラスネジが多用してある点は助かります。但し、さわれるスキルの如何はともかく、トルクスドライバーの#10、#8、#6は持っておかれることをお奨 めします。

一つの疑問
 ここにおいて、iBook内部の見慣れた風景が見受けられないことに気がつきました。不安通りCD-ROMドライブがはずれないのです。何とか原因を突 き止め、CD-ROMドライブを浮かせるようにはずすことが出来ました。
 何と、フレームのないCD-ROMドライブは透明テープでフレーム に貼り付けてあり、底は両面テープで底板に止めてあったんです。
 理由は、おそらくCDドライブを止める保護パネルを何らかの理由で取り去ったためではないか?、と考えました。(何しろ完全な内部写真を覚えていなかっ たんです。)
 分解することは決まってるんで、今さらどうのこうのしたくないんですが、しかし、こういった外見と中身が大きく異なる製品の分解ともなるとスペシャリス トの状況になってきます。



Getした製品は...
 そこで、元箱を見てみますと、シリアルナンバーの後に国内向けは「J/A」の記載がありますが、今回のモデルは「SA/A」となっています。そのため に、見かけない取扱説明書をはじめ、システムディスクが英語表記となっているところです。拘りはありませんが、念のため、箱iBook本体のシリアルは一 致しています。
 調べてみますと、国内向けでは「J/A」ですから、「J」がジャパンの頭文字ですから日本ということでしょうから、「*/A」のスラッシュ後のAはアジ アのAを記します。したがって、私の PismoはAUでしたからオーストラリアということになるわけです。
 その意味から、今回のタンジェリンの「SA」はサウス・アジア向けということになるはずです。
 OS関係からも8.5が主となっていますから、初期のiBookタンジェリンではないか、と推測されます。もちろん、ハードディスクが6GBとなってい ますから、最初からのものか、後で交換されたものかは不明です。
 もうお解りですね。私が前号で記載したことがすべからく打ち破られる、ってこと... 。
 が、さほど影響はないものの、いずれにしてもキーボード下のギャップをなくすことと、CD-ROMドライブを確実に装着することからも、このモデル専用 のCD-ROMドライブが必要になるわけですから、何らか の方法でゲットしたいと考えました。

ここで朗報
 しばらく快調のうちに本機を使用していたのですが、どうしてもPismoのキートップのフィーリングを体が覚えているため、ミスタッチが多くなってきま す。
 本来なら、ASCII配列の英語キーボードが良いのですが、最近は中古でもめっきり少なくなりました。
 そんな1月末から2月の始めにヤフオクでiBookのシェル型用のP.T.Kが多く出ました。少し高価でしたが、未使用品をGetすることが出来まし た。
 やはり... 。iBookの純正キーボードはPismoと違って裏側のシール材が全くありません。このことは何を意味するか?。そう、私がPismo用の P.T.Kの改造で申し述べたことが現実問題となって出てきたことになります。
 P.T.Kはどうだろう?。そうです、やはりシール材がありません。そういえば、Pismoはあの改造を施したP.T.Kは一切問題が出ていません。余 談ですが、Pismoの項で更に完璧を目指した改造を紹介しております。

 

 ところが、このモデルのP.T.Kには少しばかり問題があって... 。このことは後日報告とします。

何かが支配し始める
 ドライブ関係はどうか。iBook用の一定作動確認済みのCD-ROMドライブは1万円前後といったところです。ベゼルは無くっても、裏側のタッピング ビス1本と後部のフックで止まっているだけですから付け替えは簡単、本体だけで十分です。
 CD-ROMドライブにはAir-Macカードの装着ステッカーまで付属しているものばかりですから、総合パーツとしてのCD-ROMドライブというこ とが判り、少し不安が消えました。
 本体が15,000円ですし、装着しないとしてもP.T.Kを含めると、すでに、iBookそのものの良品ということになってしまいます。何とか... と思っていたところ、再びオークションでドライブ関係の中から見つけ出しました。
 商品説明では「CD-Rは読み込まない場合がある... 」、と書かれていましたが、CD-ROMそのものは大丈夫として1英世でGetできました。
 妙な気分が再び私を支配し始めたのです。こうやって、パーツを比較的良品の本体に装着できるということ、しかも、思った瞬間にパーツの存在を知るなど、 まるで、このiBookタンジェリンが「使ってください」と言っているようでならないのです。
 確かにバカげているかもしれません。が、キカイに意志があったとするなら、私には確実にそういった気分を醸し出しているように感じられてならなかったん です。おまけに、ゆえあって日本向けではない製品が、四国の片田舎のMacユーザーの元にお輿入れになったんですから... 。

組み付け
 気分も良いままに、2月11日、本体のCD-ROMのベイの底板に貼ってあった両面テープを注意して剥がしCD-ROMドライブを装着しました。
 このままで確認が出来ればいいのですが、この際「CD-ROMは確実」という一文を、ストア出品であることから信じることとして、そのまま組み付けを行 いました。



 組み付けは分解の逆をやればよいのですが、少々コツがいります。まずは上蓋を装着すると手が出せない部分を行います。
 大半はプラスドライバーでOKでしょう。各ビスを増し締めします。増し締めのトルクですが、「きっちり締まったところから、わずかに力を入れる」、と いったところです。ドライバーの柄の部分1/8〜1/12回転といったところです。
 これをやらないとなれば、本体全体としてのモノコック構造が成り立たなくなってしまいます。
 不確実な断定ですが、おそらく、多くのiBookのクラムシェルモデルは、この締め付けトルク不足によっていわゆる二次損傷を招く結果になったのではな いか、と考えたところです。この程度の締め付けでは半透明の樹脂材の内側からクラックがはいることはありません。
 むしろ、緩い組み付けのため、少しばかり手荒な使用をした場合に筐体内部の金属部分が動くことの振動でクラックが入るなどの可能性が多いように感じると ころです。

 くれぐれも申しますが、ビ スの締め付け過ぎは完全に筐体にダメージを与えます。必ず「もう一息」という気分での確実な締め付けをお願いします。

 次に、上蓋を取り付けます。スピーカーコードをキーボード取り付け部分へ出しておきます。
 折れていると致し方ありませんが、CD-ROMドライブ側にあるツメを上手く合わせるようにしてください。
 グラファイトが出たシリーズと較べると、これら初期型はクリックボタン、パームレストの部分との合わせ目がしっかりしていますから、確実に合わせるよう にしてくださ い。ことが前後しますが、この部分も初期製品の分解の難易度が高いことに影響しているようです。

 ここで、キーボード側のプラスビス、CD-ROMドライブ部分のプラスビス、そ して、バッテリーケース内の4本と後部の2本のトルクスビスをドライバー が回らなくなる程度で締め付けます。

 理由は、筐体そのものが軟性・剛性が合わさった合成樹脂の筐体ですから、最初の段階でビスをきっちり締め付けることで「本体そのものが変 形する」結果になるというこ とです。先に記したきちっとしたトルクでの締め付けと若干矛盾しますが、いたしかたありません。このことを少しでも抑えるため、少し荒療治ではあります が、次のことを行います。

● iBookを平らな台において、全てのゴム足が設置しているかどうかを確認します。
 全体が設置していれば、内部で示したように、きっちりとビスを締めてください。
◆ もし、グラついているようですと、CD-ROMドライブ部分のプラスビス、そして、バッテリーケース内の4本と後部の2本のトルクスビス、それにハンドル 部分のリアカバー取り付けトルクスビスを少しゆるめます。
■ 左のパームレストと右上の電源コネクター部分を掌でグッと押さえつけます。少しばかりパキッペキッと音が出ますが、大丈夫です。
■ 次に右のパームレストと、左上のスピーカー部分を押さえます。

※ 掌で押さえるときは決して力を入れすぎないようにしてください。2〜3度繰り返すと、落ち着くはずです。その後、きっちりしたトルクで締め付ければOKで す。

 キーボードコネクターを接続してメモリーを取り付け、カバーをします。キーボードを取り付けます。バッテリーを取り付けて完成です。

いよいよ起動
 いつもの音、そして... 。いや、起動はするが、画面展開がありません。いつまで経ってもグレーのドット画面のまま。これって?... 。
 まずは、ハードディスクが... ?、回っています。ただし、シークしない。オイオイ、あれだけ時間がかかって分解したんだぜ... 、ハードディスク交換かい?。人間っていうものはゲンキンなもので、あれだけ思い入れみたいなことを感じていても、こと動かないとなると... 。
 少し、おちつきましょう。自分を責めても、iBookを責めてもいけません。何か不具合があるんですから、その原因究明に努力すべきです。順にやってみ ると、先ほどのハードディスクの一件はまず確認できました。
 次は、新しく装着したCD-ROMドライブはリリースボタンを動かすと見事にトレーが出てきますからOKです。バッテリーがダメになっていることから、 AC電源で総体はほぼ完全に動いてますから... 、そう、メモリーです。
 シャットダウンして、128のメモリーを外して起動。オ〜ッ!、見事に作動しました。
 一安心の後、メモリーの接点部分をティッシュペーパーで拭き取り、再び装着して起動。見事に元通りになりました。

P.T.Kへ
 ここでP.T.K装着。左が日本語キーボード、右がP.T.Kを装着した写真です。

  
なかなかいい状態でタイピングしながら、これでバッテリーを何とかすれば全てがOKになるはずでしたが、再び何かが... 。













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