iBook タンジェリンのお化粧(その1)
・・・お試し版・・・

 iBookのクラムシェルモデルの最大の欠点は何?、と聞かれると多く の方々は「ヒビ」とビビルことをおっしゃるのではないか、と思います。
 私はそう思いません。反論はあろうかとも思いますが、コンピューターとしての機能のうち、「バックアップ専用」の電源がクラムシェルタイプには設けられ ていないことである、と私は断言します。この件については今までAppleがリリースした(PDAのメッセージパッドを除く)ノート型パソコンはこのクラ ムシェルタイプのみバックアップ電源が搭載されていないと思います。
 なぜこのことが一番大事なのか、と申しますと、過般型を前提としているモデルですから、メインバッテリーとバックアップ電源が共用では、バッテリーの容 量が無くなると、イン ターネットが普及した今日ではあらゆる面でハンディキャップを負うことになるのではないでしょうか。
 何とかバックアップバッテリーを搭載したい、とも考えましたが、どうやら困難なようです。となると、バッテリーを高容量のものに変更することです。が、 帯に短し、たすきに長しで、純正同様のものしかありません。
 最近諦めていたのですが、ようやくヴィンテージ・コンピュータ社さんから 高容量のバッテリーがリリースされていますから、バッテリーの特性を考えながらバッテリー管理されると、長期にわたって使用できるように感じます。
 えらく前書きが長くなりましたが、今回は一般に言われる二番目にランクされるヒビの対処について申し上げたいと思います。

※ 毎度申し上げますが、以下の行為は手を下したご自身で責任をお取りください。

 ヒビの出やすいところは多くの方によって紹介されているので割愛しますが、クラムシェル型の特徴として、各部の材質がロット毎によって違いすぎることに よって 起きることが一点目です。
 分解した折、パーツに付属しているシリアルナンバーから判断は出来ません。特にタンジェリン、ブルーなどの初期モデルは、クリアー部分の材質と梨地の半 透明部分との相性がどうも良くないように感じます。もし、eMateのような材質(ABSだったでしょうか)で統一されれば良かったのでしょうけど... 。それに、柔軟剤、可塑剤の混合配分が良くないのではなかったのか、と感じるところです。
 特にディスプレー下部のアップルマーク部分のヒビは強烈です。が、その裏部分も表部分もヒビは入っていないのです。内部に亀裂が入ってしまうのです。お かしいじゃないか?、と言われるでしょうが、アップルマークのエンブレム部分との合体部分がキツイものがあるのではないか、というのが私の推測です。
 このエンブレムが入る部分はテーパーが切ってあります。その処理がキツメだった場合はリンゴの肩の部分、かじったエッジの部分、下の尻の部分からヒビが 放射状に入っていくのが通常であろうと思いますし、ハンドル部分のヒビは透明部品に共通なことではありますが、本体への取り付け部分の金属パーツと一体に なった部分で急激に曲がっている部分に集中しているのではないか、と思います。
 私の場合、クラムシェルのエンブレムは周囲に1mm程度のヒビから始まりました。筐体そのものがどうもフワフワなので、これでは使えない、とトルクスド ライバーで増し締めしたところですが、それからは加速度的にヒビは進みました。
 ところが、ディスプレーの裏蓋、ハンドルストッパー部分のヒビは大きくならない。ということは、アップルマークのエンブレムが影響しているのではない か、と思ったわけです。



 iBookを使うぞ、と勢い込んでも、アップルマークのヒビを毎日見るのはゲンナリですよね。何とか修正したい、と感じつつ原因及びジャンクもので入手 できるディスプレー部分などを探していましたが、このヒビは忘れられているのでしょうか、何ともクラムシェル自体は高値気味になってきました。そうこうす るう ちに、Pismoの液晶が逝ってしまったため、ヤフオクで落札したものと入れ替えした時に先ほど申し上げたことが推測できたわけです。

 時を同じくして、iBookのディスプレー表の大きいリンゴマークのヘタの部分がポロリッと落ちてきました。ナンダ〜?、と思ってよく見ると、ア チャ〜、リンゴは中 から埋め込み、ヘタは外から接着になっているではありませんか。ナルホドね。
 本来なら透明の合成ゴム系の(いわゆる両方に塗って乾かした後に合わせて接着する)接着剤を使用するのですが、ちょっといたずら心で通常の黄色いボンド G17を 使用したところ、斜めからスカしてみるとタンジェリンカラーと合わさってヘタの周囲がゴールド気味になったので、少しばかりご満悦の状態になりました。



 さて、ヒビの対処ですが、まずは水溶性のアクリルカラーペイントのパールホワイトを使用したところ、パール部分が半透明と内部シールドのシルバーとの マッチングが悪いため断念。逆に乾いた部分の拭き取りに四苦八苦した始末です。
 ウ〜ム、困った。同色系統にすればするほど色合わせが難しいわけですよね。なら、この部分を白で塗ってしまえ。いや、そうなると、後期のグラファイトの ように液晶周囲を白で塗る必要がある。となると、iBookのマーク部分を塗り残しだから、余計にブサイクになってしまう。
 何気なく古いMac関係の書籍を読んでいますと、例がありましたよ。Newton MP2100の6色リンゴの取り付け部分でした。2000まではダイレクトに裏からの埋め込みだったんですが2100は別体化したリンゴマークの円形台 座を埋め込んであるんです。このパターンに似たものをやればいいんだ!。
 言うは易し行うは難しのとおり、くぼんだエンブレム部分の周囲をどうすればいいのか?が、なかなか思い浮かばないんです。
 ベースと同色ネライはダメ。異色ではリンゴマークが死んでしまう。それならカラーは白... 。ン?、カラーはホワイトが無難。じゃ、塗る?。これはダメ。後の処理が出来ない。何を用いてどうすればいいか。
 エ〜イ、小休止だ。(爆)

 ある日の職場。ファイルのお題目などに使用する商品名「テプラ」。コイツが貼りやすいし、貼ってすぐならはがし易いことに気づいたんです。色々カラーを 調べますが、ベージュなどというものもありません。白は白。そう、いいのですが白が青みのかかった白なんですよね。
 ま、テプラの特性を利用してこの白いテープで試作をしてみました。
 
 下準備として18mmのテープを5cmの長さで2枚。これを上下にメンディングテープで裏表貼り合わせます。私の場合は放射状にヒビが走っていますか ら、楕円定規の52を使用しました。
 次はくり抜きです。皮革用の縫い針を用意して小さな穴を開けていきました。特にテープのつなぎ目、細かい部分はデザインカッターナイフを使用した方が調 子がいいのではないかと思います。
 くり抜きのきっかけはリンゴマークの下2/3辺りから注意して、はがせばいいようです。

 

 所要時間30分程度。出来上がったのが下の写真です。センターが出ていないのがご愛敬ですが、いかがですか?。





 私としては、使用する際、ディスプレーをオープンするたびにヒビが与える悪い気分は随 分と少なくなっていると思います。

 これからの予定としては、マスキングテープをアップルマーク部分に貼る。鉛筆で型どり する。カッティングマットに貼り付け、リンゴマーク部分をデザイン カッターナイフで切り取る。一度はがして、くり抜いた残りの部分をカッティングシートに貼り付け、カッティングシートをくり抜くという行程になるのではな いでしょうか。
 完全版は、いずれかの機会に




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