苺丸再び(1)

 「こんなん、まだ使ってるんですか?」、そうなんです、まだ使ってるんですよ。実のところ息子にプレゼントして(から取り上げて)いたものなのですが、本当にこの一台、一家に一台、どこでも持ち運べるコンピューター、あのとき50,000円程度でこれが発売されていたら、と考えてしまうのです。
 一昨年辺りからPB150を職場で使用していたのですが、それがDuo2300cに代わり、昨年末からは現在のPB G3 400に変更になりました。我が家でのPB150苺丸の立場は全く無視されていた状況になっていました。
 2001年1月になって、eMate 300のバッテリー実験が佳境に入ってきたため、その動向の逐一をメモるため、としてPB150を動かそうとしたのですが、ウンともスンとも言いません。困り果てて分解を試みます。どこといって異常があるわけでもなく、そこそこの状況。「あ、ここは半田付けして修正したんだ」、「ゲ、こんな所にもゴキブリが... 」など、掃除を兼ねて点検していました。余談ですが、こういった清掃には油彩の絵筆が硬質で弾力があるため非常に便利です。画材店で丸、平を数種類購入されておくとなかなかホコリ取りには利用価値が高いようです。また、筐体を水で丸洗いする時は、アメリカの工具メーカー、スナップオン製の洗い刷毛が有効です。
 さ、点検も終わり、仮組(といっても、蓋を合わせるだけ)に... 、「やばい、筐体の底の部分、取り付けボルト立ち上げのベースがポックリ取れているではありませんか。困りました。こういったものは過去、純100を除く100シリーズ最初のモデルからで、PB150ぐらいになると発売当初のものはリコールが多かった、と聞きます。PB100シリーズ10台の呼称が付かないPowerBook 100は完全に筐体材質がABSのようですが、140、170はどうであったのか、165、180などと150とが共通材質なのかどうか、確認はとっていませんが、少なくとも、現在までのPowerBookの材質に近いもののようです。したがって、どういった接着剤がフィットするのか判断できません。非常に困難な状況になってきました。
 そういえば、5300の時も同じような状況でして、僕の持っていたものは、Appleで2度の修理を受け、最終はUSモデルの筐体になりました。こういったことから、PB150の筐体は要注意なのかもしれません。考えられるのは経年によって樹脂に混入されている可塑剤が飛んでしまって、筐体自体がもろくなってしまっている、ということでしょうか。一応、PC+ABSのエンボス表記が見て取れるのですが、今回は筐体の材質調べは見送ることにしました。また、PB150の製造年月日の確認は、上部筐体裏側のキーボードが取り付けてあるところに丸いスタンプで表示してありますから容易に分かる、と思います。ロットの違いもありますが、製造年月日が現在に近づくほど新しい製品、となるわけです(爆)。
 破損したか所の破片を集めて修理するわけですが、大きい欠片でも何しろ粉々になる寸前のこと、ケミカル用品を駆使して元通り、ということはなかなかできない、かもしれません。幸いなことに、かなりの余裕がありますから、ある程度の補強は出来るようです。
 
 もう一方は動かなかった原因ですが、充電を開始して2時間、再び起動させますとバックアップのバッテリー、メインバッテリーともは生きていました。パラメーターラムのクリアー、デスクトップの再構築などをやって、一応は動くようになったのですが、どうしてもトラックボールが動きません。キーボードとのリボンハーネスの接続部分も確認しましたが、最初の起動時、トラックボールのポインターが動きません。リスタートをかけると動くのですが、これでは作業になりません。
 数回試みましたが、一向に治る気配がありませんので、止む終えず手持ちの以前のPB150からトラックボールをはずして付け替えました。
 こういったリボンハーネス、プリント基板がらみの問題は確認に手間取ることはもちろん、ロジックボードとの兼ね合いもあって、Palm Pilotの所でも記したとおり、非常な精度を要求されるところなのです。現在のPBではこういったリボンハーネスの末端はピンコネクターに直付けされてあり、受ける側も基盤上のコネクターで受けるようになっていることからも、確実性が求められることはお分かりになるはずです。カメラに至ってはコネクターをはずして直付けになってますね。
 残りは、メインバッテリーですが、これは新品を装着しているため、今のところは安心です。純正パーツも間もなく底をつきます。さすがに四角いグレーの筐体の100シリーズは出ている台数が少なくなっている関係からか、バッテリーに関しては自作の記事も少ないようです。
 オリジナル100の鉛バッテリーと違い、140以後のバッテリーはニッカドだろうと思いますが、できれば純正バッテリーに市販のバッテリーケースが装備できるスペースがありますので、何とか分解して単三型のNi-MHバッテリーで製作を行ってみたい、と思います。
 
 いつも言い訳がましいことですが、何とか生かしてやることを主眼にして、こういった行為を行っているわけですが、AppleのMacだから出来ることかもしれません。特に思い入れの強いものに対してはなおさらのことでしょう。これとて言い訳かもしれません(爆)。
 とにかく、下部筐体の取り付け部分の修理は何としても行わなければなりません。もちろん元には戻せませんが、とにかく、この部分の補修と修正を始めることといたします。

 虫のいい話ですが、もし、この補修方法など、ご存じの方があればBBSにでも書き込みをお願いできたら、と思います。よろしくお願いいたします。
 (続く)

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