苺丸をふたたび使用してみて

 2002年 7月中旬から下旬にかけて苺丸ことPowerBook 150をまたまた引っぱり出してきて、職場へお供させた。PowarBook 150も様々なバリエーションがあって、その変更点などなかなか難しい。途中で僕のように数台の150から1台を作っている場合もあって一概にこうなんです、と言えないものが多い。この点は「苺丸会議室」のサイトで確認をしていただきたい。
 僕のPB150は一応、三台を合体させて、何とか過不足無く動かせるものに仕上げた。これが本体だ。メモリーは上限が20MBのものも24MBの対応品もある。そういった手前、20MBで押さえてある。何しろ内蔵バックアップ電池近辺パーツだけでも色々なメーカーのものがあって、こんなの引っぱり出して蘊蓄を言うのは困難だ。ハードディスクは以前に壊れたDuo 2300cの1GBを入れている。OSは漢字トーク(久々に使った)7.5.5だ。筐体の中でもっとも違うのは穴あきキーボードではないから、タイピングはなかなかスムーズである。
 こういった仕様で使って久しい。現在の所、最大の関心事は電源バッテリーである。長期間使用していないまでも、新品であっても、どの辺りがメモリー上限か、全く不明だ。したがって、「ダメ(×)バッテリー」の表示が出るものと出ないものとでの差は確認できるが、容量表示が見かけなのか、メモリー効果でダメなのか、が定かでない。この点が一番不明瞭な点である。それに加えて、ACアダプターの状況によっては、完全無欠(?)の放電機になってしまっている場合がある。出力の7.2Vを表示していても、中身が一様でない場合があるので、この辺の兼ね合いもなかなか難しい。数種類のACアダプターはあるのだが、その良品と手持ちのPB150にフィットしたものを引っぱり出すのもなかなか困難だ。僕なんか散々テストして、最初のアダプターに決定した。その間のテストでバッテリーそのものがダメになったのかもしれない。この辺りの確認が取れないのである。
 さて、いざ使用してみると、どうもピンと来ない。特に1999年あたりからのPowerBookを使用されている方々には、キーの動作がどうもおかしいように感じられるのではないだろうか。幸い僕のはキーボードが穴無しタイプだからAppleキーボード1のように、少々硬質の漢字でカチャカチャ言うタイプだ。これが穴開きのものだと、キーストロークも硬くて、タイピングには少々やっかいなことが待ち受けるのではないだろうか、と想像する。
 で、もって、ここんとこしばらく使用していると、フロッピードライブの付いたDuo 230に近いものだな、と感じるようになった。Duoよりももっと使いやすいかもしれない。特に僕の場合はADBポートなんぞ一切加工していないから、アウトはシリアルだけだ。内蔵モデムを装備できるけれど、それよりは288か336のモデムを接続した方がいい。ハードディスクも大きいのが付いているから、あえて直接プリントアウトなどは別のマシンで行って、単純に多機能ワープロぐらいに考えた方がいいようだ。SCSIポートも完備しているから、この面でも別段心配はない。
 この1台で使用、ということになると、なかなか使えるものなのである。で、こういった方向付けを廉価で一般に供給しようとしたのだろうが、やはりダメだったんだな。しかし、どうしてもこのマシンから離れられない魅力もたっぷり持っている。
 この魅力がどういったものか、僕のように感じて、数千円の出費だから使ってみよう、と考えられた方が多いのだろう。最近では、この150の良品が少ないし、結構高価で取引されているようだ。今の時点ですでに1万円台に近づこうとしているショップもあるぐらいだから。
 このように、苺丸を使っていると、僕のPowerBook遍歴もなかなかのものを感じる。この本体は、本来は息子の150だったのだが、本人が使わないので、これを僕が修理方々使ってみて、3台から1台を作り上げた。100もどういったものかな?を確認したくて友人から購入。この100も4台から1台を作り上げる、という始末。そしてDuo 2300c、これも2台から1台を作る、という始末。途中、5300csが加わったが、17万円のキカイに修理代がそれ以上にかかった、といういわく付きで、とうとう売却した。ま、こんな流れの中から分かるのは、どうも、ハンディーコンピューターの最低限度を有するマシンとして突っ走ったもの、そういった一つキラリと光るものを持っているPowerBookを使い続けている、という具合。
 しかし、これはコンピューターに親しんだ者が批評なりする世界であって、「消費者の言い分は正しい」からすると素人受けは絶対にない。かといって玄人の心をくすぐるほどのものでもない。特に「動かなければただの箱」という状況からすると今の時代はiBookの12インチぐらいでなければならないのだろう。
 7月24日にPower Book G3が調整完了で戻ってくるまでの間、150を使ったわけだが、またまた思いがわき上がってきた。
 iBookに合わせたようにiPoodが出てきた。同じようにスマートな筐体のプリンターが欲しい、と思う。いくいくは昔のMacの行き方や、最近のトランスルーセントMacにサードパーティーが純正のようなカラーリングなどで合わせたような製品をリリースしたときのような... 、そんな思いだ。

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