使い始め

 実の所、PowerBook400を使用した後で100を使うと隔世の感があります。ところが、決して嫌にならないの です。自分自身でも不思議に思うのですが事実です。一度起動してやると、完全に作動するものなら、これはこれで1時間程度動かしてやる必要はあります。で ないと、ハードディスクそのものが動かなくなる可能性が強いからです。今でこそわかり始めましたが100、そう、100シリーズの下二桁に数字の付かない オンリー100はとんでもない代物なんです。
 発売された当時に全く関知していなかったことが今になって出てきて、最初っから分かっていれば、僕も最初に入手した 100を「こういったことで....」と半分動かなくしてしまったことが残念に思われてなりません。しかも最近になって一般にどうすればい いか、マニュアルにさえ書かれていないことが報告されはじめました。ところが、それをやろうとしても今度は100が巷に豊富にあるわけではなく、結局時代 が要求しない、とされたものになってしまうのか、と考えると、一層残念でならないのです。僕自身も今後動体保存ということが主となるかもしれませんが、何 とか生きながらえさせることを考えたいと思い、久々に入手した100を例にして綴っていくことにします。
 
 とりあえず、完調なPowerBook100があ ることとして話を進めましょう。
   こういった状態がひとまず「動く」ことへの前提となります。

 次のセクションは本当に動くかどうかです。いくら美品のPowerBook100であっても、次のテストで動か なければ、一発でダメの決断を下す必要があります。
 

 
 動くことが確認できれば、次はどうするか、一般の人ですと、バッテリーを交換されるでしょうね。ところが、唯一の欠点 というか、いい点というか、この100には鉛の蓄電池が使用されているのです。そう、自動車のバッテリーと同じタイプ。最近になって、原付自転車にこのタ イプのものが使われだして、性能がアップしましたが、100の純正バッテリーはほとんど存在しません。
 代わりに100用でコネクター付きのニッカドバッテリーが存在しますが、購入されておくと便利ではないでしょうか。
 バックアップのバッテリーも同様に一般には入手が簡単とは言い切れないのです。幸いにも、漢字トーク7ではメニュー バーに時刻表示がまだ存在しないからいいのですが、メインバッテリーはアップルメニューのバッテリー表示も満充電となりますから、見た目には「充電」でも 充電できていない。本当にPB100のバッテリー関係はお手上ではないでしょうか。
 この時点では、鉛バッテリーそのものは諦めることにしたい、と思います。
 これが8MBのRAM、ほしいでしょう。
 
 OSはどういたしましょうか。はっきり申し上げまして、内蔵のRAMだけだと、最終は漢字トーク6.0.7でしょう。 しかし、特殊なアップデートディスクの配布が行われましたので、漢字トーク6.0.7.1をインストールした後に、Apple HD SC Setup 7.0.1(バージョンJ2-7.0.1)でハードディスクの更新を行ってください。
 メモリーが4MBなら漢字トーク7が動きます。ただし、6.0.7も7.1もハードディスクが動かなければなりませ ん。ハードディスクが40MBあれば大丈夫ですが、それ以下の20MBだと7.1は断念せざるを得ません。確認はしていないのですが、フロッピーディスク の抜き差し、でうまく行きそうなのは漢字トーク2.0でしょうか。しかし、この機械としてはもったいないですね。メモリー、ハードディスクともにがんばっ て探しましょう。これも楽しみの一つです。なぜかというと、PB100そのものが巷に溢れていないし、当時も売れていなかったからです。そのため、逆の可 能性で見つかることが多いのではないか、と考えるのですが、アマちゃんでしょうか。
 先に記したとおり、外付けのSCSIハードディスクを持ってくれば容量的には大丈夫ですし、バックアップバッテリーも きちんとしたものを装備していれば、RAM Diskも作れますし、この電池が無くならない限り保存ができます。ただし、メインバッテリーが無い状態では、このバックアップバッテリーも食いつぶしま すから、お勧めはいたしませんけれど。
 このようにMC68000のCPUでありながら、PowerBook100は随所に様々な工夫がこらされたマシンとい うことになりますし、バッテリーに泣かされるマシンでもあります。
 今後、機会あるごとに改造は極力慎む方向で、何とかこの愛すべきPowerBook100を現在に生かす方法のうち、 僕が行った考え方や方法、実験結果などを申し述べてみたいと思います。

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