Pismo 熱暴走を経験する

 2005年9月19日。折からの休日でした。やむを得ない理由で職場へ 出かけ、後全通一杯作業を行います。どうしても20日の会議に合わせるため資料を整えなければならないからです。bwつわくの業務のため、お仲間も来まし た。相手にすることは避けましたが、午後1時近く、最近凝っている麻婆豆腐を作って昼食としました。
 おもむろにPismoを起動します。私自身は、この日の午後、少しばかり市内の散策でも... 、と考えていたのですが、結局G4化したPismoがそれを許してくれませんでした。たしかに、これまで快適だったのになぜ?、ということに尽きるようで す。

これまでのこと
 ヴィンテージコンピューター社からファーストマック製のアクセラレータが送られて、装着し、快調な内に今にいたっている状況は先に記載したとおりです。 「最初からこうなっていた」とも記載をしました。事実そのことに偽りはなかったのです。
 何とか、これを多くのPismoユーザーが導入してくれれば... 、とメーカーサイド以上になった自分をおかしく思ったりもしていましたが、本当にその通りの作動をするのでした。
 最初の内は職場へ持って行っていましたから、底での活躍は目を見張るものがありました。これも事実です。冷房の下、快適にPismoは作動していまし た。
 ところが、職場のコンピューター以外の使用はまかり成らぬ、というお達しのため、長年親しんだPismoを家庭で使用することに決めたところです。
 我が家では、小さいちゃぶ台にPismoをおいて使用しています。夏場の底板への通風は後ろの足部分にフジのフィルムケースの蓋を敷いて使っていたとこ ろです。仕様書などからすると、全く問題ない使用状況であったはずなんです。
 ところが9月に入って、何かしらおかしいものがPismoにつきまとってきました。組み立てなど何ら問題がなかったのですが、Pismoの底板が以上と も思えるほど発熱していたのです。ファンは一切回りません。一体どうなってんだろう?。これが最初の疑問点でした。
 先のレポートと重なる部分がありますが、経緯は次のとおりだったのです。

2005年9月17日
 私のサイトでのオートバイのようにコンピューターの話題で年月日を記載するのは妙なことではありますが、意外や意外、これって随分と参考になることが解 りました。
 つまり、その日の気象上からはじまって、どういった状況下でことが起こったのか、ということは周辺のこととはいえ記録のとどめておかなければならないの で
はないでしょうか。
 ことが起きたこの日、戸外の気象状況などは全くの夏でありました。午前中に2時間程度。午後から2時間。夕刻は3時間程度作動していました。底板が全く さわれないほど発熱しています。急遽、天地を逆にして放っておいたところです。
 まさか、ヒートシンクが原因ではないだろうな。もしかして、初期型の金属のヒートシンクの方が都合がいいのかもしれない、と交換をしました。

2005年9月18日
 午後から作動させます。快調な内に作業をするのですが、時として悶絶状態になったり、Safariが途中で勝手にシャットダウンしてしまう現象などが出 てきました。

再びヒートシンクを初期モデルに
 現実にはファンモーターも回りませんし、底板が熱くなることに変わりはなかったのですが、G4に変更して、先に再装着していたゴム足がはずれるように なってきたのです。
 後期モデルのヒートシンクが機能を果たしていないことはないのです。この時点では熱暴走してリスタートを要求されるようなこともありませんでした。
 しかし、これはヒートシンク自体がCPUボードの熱を逃がすためのものだけではないのか?。G3のCPUなら、余程のことがない限りファンモーターは回 ることはない。
とすれば、G4での熱はCPUのみの感知で、Pismo全体の熱は相当高熱になるまでファンモーターは回転しない。
 後期モデルの場合は、時として異常事態をヒートシンクは感知しないため、万一の場合は熱暴走をやり過ごしてリスタートを要求する。やったところで、同じ 状況になってしまう。万一の場合は各部に良からぬ影響を与えかねない、となるのでは... 。

もう一つのこと
 DELL Inspiron 2500の二連装のファンモーターの奥にあるPower Mac G5並のヒートシンクが備わっているのを発見したところです。
 もちろん、このファンモーターも回転するところをまだ確認してはいないのですが、かなりの気分で熱対策を採っているな、と感じているところです。
 すると、G4になったPismoはどういった考えを持っていればいいのか?、ということになります。

想定
  1. 後期モデルのヒートシンクはCPUそのものの熱を逃がすことに重点が置かれている。
  2. 前期モデルのヒートシンクは熱伝達部分からヒートシンクまで一体化していることにより、一部分内部の熱も感知させるようにしている。

以上、1.2.の考えを持つに至りました。なかなか、確証がとれないものではありますが、現在のPismoの状況からすれば、2.の考えを採った方が好ま しいのではないか、と結論づけたところです。

 業務を終えたにしろ、妙に不安が付きまといます。エ〜イッママヨ!っと再び電源投入したところで、事が収まるわけでもなく、やはり冷間時から起動してど ういった状況でことこれに至りになったときまでの状況を把握して、それから対処方法を考えるべきではないか、と、ヒートシンクを交換して、この日はそのま まにしておきました。


2005年9月19日
 敬老の日、何やかややることが多いのですが、何もできないまま時が過ぎるのが常です。当然20日の会議に間に合わすため、職場へ出かけて午前中はWin マシンで文章を嫌というほどタイプしました。幸い、富士通のノートはなかなか耐久性があって、Win98からのアップデートでXPになっても少しばかりも たつくものもありますが、総じていい動きをしますから私としてはPower Book 5300を使用しているような感覚でキータイプができるため、非常に好ましいわけです。人様は「あんた好み(古いモデル愛用者」といいますが、Apple キーボード1のメカニカルタッチのキーボードに親しんでいますと、これも捨てがたい魅力なんですよね。
 Duoとか5XXシリーズより、5300のキーボードの方が気分がいい。当然Pismoのパンタグラフも良いものを持っています。
 仕事の作業自体は本当に午前中で終了しました。今日は家で昼食を摂って、いよいよPismoに電源投入を行います。起動して1時間程度が経過したときで す。昨日同様に頻繁にSafariが勝手にシャットダウンを繰り返すようになってきました。
 他のソフトウェアでは大丈夫だったのですが、それでもJeditが使えなくなってしばらくすると、昔で言う爆弾マークが出る状況の「リスタートするか、 シャットダウンをせよ!」のブラックにグレーのダイアログが出ました。
 パワーボタンを押してシャットダウンをし、15秒ほどおいて起動すると、いいところまで行った後、再び悶絶状態。今度は後ろのリセットボタンを押して 15秒後にスタートをかけましたが、大きな起動音が聞こえるはずなのに起動音がしない。間もなく左上から、何やらエラーコードを記した途切れ途切れの文章 (英語)が出てきました。当然、その指示に従ったところで何ら変化なし。
 CPUボードがダメになったな、と落胆しました。すべては終わった、としばらく放心状態になってしまいました。

 ファーストマック社のこの製品は1年間の保証が付いています。再びヴィンテージコンピュータ社へ送ったところでのすったもんだは考えたくない。やはりチ タンの867MHzかな〜、ともよからぬ方向へ話が飛んでしまったところです。
 すでに午後3時を回っています。Pismoが使えないのでは話にならないのですから、まずはG3/400MHzの元のカードに変更して起動してみること としました。

 アッチッチッチ!、ヒートシンクを外しましたが、思わず手袋が必要だ、とオートバイ用の革手袋を使用して外したところです。外してものの1分もすると冷 えるのですからヒートシンク自体はなかなかのものを持っています。
 次に熱いのは上のメモリーです。もしかするとプチプチのエアサスが通風を阻害しているのかもしれない、と感じました。下のメモリーはそれほどでもないの です。

 G3の純正カードを装着しつつ、何かあるのかな?、と考えながらセオリーどおり装着し、起動しました。
 オ〜、なかなかいい動きをするではないか、これならこのままにしておいて、G4のカードを送ってみようか、とも感じましたが、動画などになるとやはり満 足に進まなくなってしまいます。微妙なところですがG4とG3の差がこんなところで解るのだな、と感じたところです。
 でも、このG4のカードには外したときに感じた何か他愛も無い原因が存在するのではないだろうか、とも思い始めました。私として何ら間違った使い方をし ていた訳ででもなく、単に発熱が大きいというだけのことでしたし、第一にファンモーターも回転しないのですから、熱いとはいえ、この程度の熱さは Pismoとしてはものともしないはずである。これが私の結論です。



そ の日、再び元へ...
 フト、再びG4のカードを出して入れ替えしよう、という気持ちが浮かんできました。というところで、思わぬ発見をしたのです。

 G3のカードをはずすためにヒートシンクに手が触れたときでした。先ほどのように、アッチッチッチという、そんなに熱いものではありません。何というか 熱さの質がG4のときとはまるで違うんです。底板もそんなに熱くない。強いて言うとメモリーのみがカバーのアルミ材を通して結構熱にあぶられるのかな、と いう熱さでした。この部分からすると、エアーサスペンション効果を狙ったプチプチはG4の場合外さないとならないようです。決してハードディスクは熱くな らないのですが... 。
 この熱さの質の違いは何だろう?。思わず、G4カードのCPUの周囲にある十字のくり抜きがある保護材が目に入りました。当然ながら、CPUの中心部で ヒートシンクと接している部分はわずかに高くなってますから、そのままヒートシンクがCPUに接するんです。



  「ホントにせっしているのかな〜?」と感じるのです。
 ホント、接着タイプの熱伝導材ですから少し接着感があってしかるべきなのですが、どう もそれがない。それに、通常ではG3のカードではヒートシンクの取り付けをCPU側だけでは完全に取り付けができません。わずかですがヒートシンク本体側 の長いプラス ネジのビスを固定しないとグラグラは消えません。

 まさか?!、
 証拠物件ではありませんが、CPUの周囲にあるヒートシンクのサポーターの凸部分がヒートシンクの凹にフィットするようになっています。
 その意味からG4のカードをそのまま取り付けたとき見事にヒートシンクがフィットしていましたから、以前のときをすっかり忘れてしまっていたところで す。



 そうか、この十字のカバーは外れるんだ。と指で注意して剥がしたところです。CPUのトップ部分には、まだ接着剤タイプの伝道剤が残っていましたが、シ リコンの伝道剤を少し塗布しておきました。
 取り付けるとき、G3のカードと同じグラグラ感が出てきました。少し難しいですが、次のように行うといいようです。
  1. ヒートシンク本体のプラスビスを締め代をないところまで軽く締めてCPU側の#8のトルクスビスをある程度硬く締めます。
  2. 次に本体側のビスを締めてCPU側を完全に止めればOKとなるはずです。そして、エアーサスペンションをはずして再びステバンを使用します。
 この時すでに時計は午後5時近くになっていました。
 さて、再び起動します。当然とはいえOS 9からの起動ですので、起動ディスクをXに変更して再起動します。起動後、各種設定を行って良しとしました。6時前まで作動させたのですが、何か安定して いるものを感じました。底板を触ると以前に比べて格段に温度が低い。ここでスリープにして丸穂温泉へ行き、夕食としました。

個人的考察
 これまで、大半の状況下では、僕の考え通りで進行してき多用に感じています。P.T.K装着時に後期型のヒートシンクが入手できていれば、と考えます が、致し方ありません。
 思うに、Pismoの一つ前のロンバードでの最高クロックより100MHz早いものがPismoの500MHzモデルでしたから、今考えると相当に発熱 していたのではないか、と考えます。たかが100MHzといっても発熱量はバカにならないものがあるように感じます。
 500MHzのPismoをリリースした段階で、結構なクレームめいたものがあった。つまり、今回私が経験したようなものが500MHzモデルでは頻繁 に起こっていたのではないか、と考えるところです。
 残念ながら私はPismoの500MHzモデルを所有していないため何とも申し上げることができませんが、おそらくは、こういった熱的な関係から、後期 型のヒートシンクができたのではないか、と考えるのは、アマチャンエンジニアの私だけでしょうか。





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