Pismoの DVD-ROMドライブ
-- Appleの考え方を知る --

 以前、この項に考察の一文を記載したことがあります。私のPismoに はLG電子の製品が装着された最初のM7630でした。この時のLG電子製は後で入手した松下製に換装した後、構造調査のためバラしてしまいました。が トップカバーだけは保管しておりました。
 その間、松下製品が過不足無く動いていたところです。また、TAXAN製のコンボドライブ(東芝製)もなかなかの製品でしたが、ベゼルの状況が思わしく なく、破損してしまい、同じく東芝製のDOS-Vマシンのものを中古で購入し、壊した元のLG製のケースに入れて過不足無い動きをしていたところです。
 以下はPismoについての記載です。チタン、アルミのG4モデルとiBookでの確認は行っていませんこと、ご了承ください。

PAL方式が動かない
 これまで、MacにはWin派にはない数々の特徴を備えています。ことにOS X以降、メディアドライブの関係のフレキシブルさにはびっくりさせられるものを有しています。
 関連サイト上の記事でも、コピーガード付きの音楽CDも読めるし、DVDも方式に関係なく読むことが出来る、とあります。CDでは私も経験していました から、DVDでも大丈夫だろう、と勝手な判断をして「The Seekers」のイギリス盤DVD(PAL方式)を購入したのです。
 その時は松下製のドライブでしたが、作動しませんでした。どうして?。東芝のコンボにしても同様でした。
 記事はウソばかりか?。サイトの管理者に文句を言ってやりたい気分にもなりましたが、数が多いものですから、あながち間違いではないはず、と判断し、愚 行は止めました。

モヤモヤ
 それではソフト上に問題があるのかもしれない、と再びサイト上で調査をしました。ありましたね、「林檎はいかがですか?」という比較的親切なページが。
 今はご事情があってか、少しBBS関係で更新などがストップしていますが、そこで紹介されていたフリーソフトのVLCとかXinePlayerを 試してみましたがウンともスンとも動きません。
 私のがG4アップデートカードを装着しているためか、と感じましたが、どうもそうではないようです。「マッ、あきらめようかな」と... 。
 しかし、しゃくですよね。動く可能性があるのに動かないんですから。モヤモヤが消えたり出たりしていたところでした。

先にVSTのCD-R/WをGet
 私ゃアホかもしれませんよ。すでに東芝製のコンボドライブを持ってるのに、どうしてVSTのCD-R/Wドライブを購入したのか?。しかも少々高価で。


 特に理由はないのです。しかしながら、TAXAN製のコンボドライブも高価でしたが、どことなく信頼性が無かったし、あんな些細なことで破損するという 頼りなさに閉口していましたし、現実にはOSなどのインストールの際にはDVD-ROMが主体ですし、iTunesなどとしてはCD-ROMですから、実 際はDVD-ROMでOKなんです。通常の私の使用範囲ではコンボドライブはそんなに使用するものではないのです。
 そういったことなら、右のメディアベイを取り替える方が良いのではないか、と考えました。仮に仕事でPismoを多用していた2005年7月までならフ ロッピードライブが右のメディアベイを常用で占めていたことでしょう。
 そいったことで、VSTのCD-R/Wを購入したところです。まずはドライブ自体を調べてみますと、リコー製でした。そういえば、手持ちの古いSCSI 接続のCD-R/Wもリコー製のドライブでした。比較的ラフな作動ですが、信頼性は結構あるように感じます。
 Pismoのベイへ装着してテストしますと、なかなか快調な動きをします。これはこれでOKとしましょう。

フト気になること(1)
 VSTのCD-R/WをGetする前に、イケルかもしれない、として、以前TAXANの'99モデル用のTAXAN製CD-R/WをGetしたことがあ ります。イケル、そうPismoでイケルかもしれない!?。
 でもダメでした。非常によく似たモデルではありながら、'99モデルはSCSIを装備した最後のモデルとして、過去の回路上のアーキテクチャーを踏襲し たところではなかったのか、と考えました。

フト気になること(2)
 G4 Power Bookのチタンモデル、初めてこのモデルを見た途端、私はPismoへの愛着を一層強めることになったのです。
 チタンモデルの各接続端子に見て、一部を除いてほとんどPismoと同じではないか、が見て取れたからです。すると、チタンモデルはアーキテクチャーは Pismoを踏襲しているな、と確信しました。あるいは、Pismoで先行させていたのかもしれません。
 誇張でも何でもありません。'99モデルまでのSCSI回路を一切捨て、新機能のFireWireを装備したことなど、同じような形ながら全く似て非な る状況にあったのですが、チタンモデルとは殆ど親子ぐらいの違いしか感じられなかったのです。
 もちろん、私の想像ですが、Power Book 5XXシリーズの時と違い、G4を確立するためかしら、AppleがPismoのアップグレードを一切拒否したことを見ても今のG4 Power BookはPismoがベースになっていることは感じ取れることです。
 仮にNewerが最初であったCPUのアップグレードにしても、当初、それのみの発売は一切行われなかったのですから、私は、AppleがPismoに 相当気を遣っていたのではないか、と受け取られるところです。もし、チタンモデルが発売されたと同時ぐらいにG4アップグレードカードがリリースでもされ ていれば、Power Bookの売れ行きが左右されかねない状況に陥ったのではないか... 、と考えます。何しろCPU以外は殆どが同じだったのですから... 。

思い出したのだが...
 2005年12月31日(土)年末と週末がいっしょになったこの日、あることが頭を過ぎりました。今使用しているモデルはM7630で末尾にJ/Aが付 かないもので、厳密には以前記載したようにオーストラリア向けモデルです。
 私はDVD再生に関しては素人ですが、パソコンのドライブについてリージョン違いには別段問題はないと考えています。つまり、MacならOS X 10.4のインストールはDVDで行われるからです。すると... 、そうなんです。
 そいじゃ、イケルンと違うんかい?。おまけに、オーストラリア向けじゃないか。早速、DVD-ROMを松下製から、このモデルに付いていたLG電子製に 換装してみることにしました。
 PAL方式のSeekersのDVDをセットしてみますと、直ちに動き出したではありませんか。

(元 のLG電子製。JUNE LAG7で、左のステッカーのシリアルナンバーの枠には当初のものには****が記載されている。となりの数字ナンバーは 3850H-1239A。)

  


(こ れがオーストラリア向けに装着されていたもの。AUGUST LAG8と上のステッカー。下のステッカーのシリアルナンバーの枠にはナンバー数字が記載さ れている。となりの数字ナンバーは3850H-1239B。)

  

結果
 うまく行った。確かにそうでした。しかし、別チャプターに一気に移ると再生しなくなるんです。最初はドライブのせいか、と考えましたが、どうもそうでは ないようです。NTSC方式では見事に最後まで再生してしまうからです。
 やはり、これはメディアのPAL方式のDVDとドライブの関係、それにOSの指向地向けによって、若干差が生じているからではないか、と考えたところで す。
 詳しく調べてみると、当初のPismoには松下製のDVD-ROMが装着されていたようです。
 私の判断ですが、私と同じような結果、つまりPAL方式が主流のヨーロッパ、オセアニアでDVDが読めないことから、LG電子製に変更されたのではない か、と考えたのです。Mac関連のDVDメディアではアメリカ主流ですから、当初は気にもならなかったのでしょうか... 。
 今さらバカげてはいますが、国内向けのPismoのLG電子製のDVD-ROM、それも後期のものを何とかゲットしたいのですが、時すでに遅し。随分と タマが少なくなってきています。パーツ取りと、何とかきれいなPismoの中古品を今のうちにゲットしておかなくてはなりません。
 確かにM7630(M7633・500MHz)のLG電子製のDVD-ROMはDVDあるいはCDのいずれかが使用不能になる事故が多く発生しました。 私のもご多分に漏れず、この故障に当たりました。が、既にサポート期間を過ぎていましたので、松下製に交換したところです。
 M7630の後期モデルからはヒートシンクが変更になるようです。最近判ったのですが、この後期ヒートシンクにも形式変更があるようです。どうやら、こ れは500MHzモデルのために採用されたように感じています。
 おそらく、M7711(M7712・500MHz)に装着されたDVD-ROMは同じようでも、故障修正など、若干内部に変更があるのではないでしょう か。このことは、火を噴いたりしたヨウヨウ型のACアダプターと電源コードの変更と時を同じくしているのではないか、と考えられます。

 逆にいうと、Pismoは1年間程度しか生産されなかった寿命のモデルでした。そういったことからすると、最初のM7630は当時のコストパフォーマン スからして結構な数が市場に出ているのではないか、と考えます。この機種のベースは次期モデル、それとOS Xのリリースからも絶対に大きいモデルチェンジなど出来なかったのでしょう。最小限のリスク、それは製品の仕様を変更することなく、悪いところを改修する とした現在のAppleの体制を整えるために取られた策ではなかったのか、と考えます。
 このことは、その後のチタンモデルがどういったものであったか、そこから今のアルミモデルに至る一連のモデルで、位置こそ違え、ポート等端子関係が Pismoとほぼ同じ状況を見れば、私の考えもあながちはずれているとは言えないのではないか、と考えるところです。
 いずれにしても、既に生産を中止して6年目を迎えようとしているモデルですから、想像でしかありませんが、私以上に、今なおこのモデルに惚れ込んで使用 している方が多いという事実は次期intel搭載モデルに、こういったディザインのPower Bookが復活するのかも... 。



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