Pismoがダメになる
・・・液晶交 換の巻・・・

 前回報告したのは、本体の熱の問題がディスプレーの滲みに関係があるの かもしれない、と様子を見ていたところですが、とうとう2006年8月11日に再び滲みが発生し始めました。何とか出てくる色に対応するように、デスク トップを蓮の花に変えたりして、同色、補色の関係からダマシダマシ使っていたのですが、8月20日、とうとうPB5300で経験したときと同じく「チビ丸 子ちゃん現象」の前触れのように、写真とかカラー関係がグリーン一色で動き始めたようになってきました。もはや限界としました。すでに現在のマシンになっ て2年が経過、という次第です。

 どうすればいいか、さんざん考えたのですが、この際ですから内部パーツも比較的良好なものをジャンクの金額でゲットしておけばOKだ、としました。そこ で、例によってヤフオクでジャンクを1台ゲットしよう... 。私が少々酩酊していたのと、ウォッチリストに同じようなPismoが多くあったため間違ったのか?と思った... 。15,000円で入札したのに、高額設定している入札者が居てダメ... 。ダメだ、シャットダウン。
 この日はそれで終わったんです。ところが、翌日のYahooから落札しました、とのメール。仲間内に聞いても、「少しおかしいけど、出品者が(落札者 を)拒否した場合はアンタに回ってくるかもしれない」と、明確な回答はありませんでした。ともかく、1諭吉でしたのでOKとしたところです。
 案の定、出品者からの連絡が疎で、なかなか連絡が無い状態でしたので、1諭吉程度でしたから万一は... 、と思いつつ数日が過ぎたところ、プチプチの3段重ねで送られてきた商品を見て、ヤバ〜っと思いましたが、開封した途端に「得した」と感じたところです。

何度も申しますが、これ以下のことをやって事 故等が起きましてもご自身で責任をお取りください。

分解点検と確認
 確かに起動しません。とりあえず、バッテリーをはずし、キーボードをはずします。CPUカバーをはずしてCPUカードをはずすという、通常の分解を行い 点検します。
 ハードディスクのリボンケーブルのコネクターの絶縁兼ダンパーが外れてましたので両面テープで修正しました。そしてマザーボードへ接続したわけです。説 明で、外付けハードディスクからは起動するが、リスタートすると内蔵ハードディスクはナイナイフォルダが点滅するのみとありましたので、作動させる上での 手順がおかしい、と感じました。
 ナイナイアイコンは「システムが入ったモノがこのPismoには無い」を意味していますから、動かないはずはないので、先にバッテリーをここで接続して みますと、急にウィ〜ンとハードディスクが回転するではありませんか。ハハ〜ン、前のオーナーはリセットスイッチ入れてシャットダウンしたままだな、と感 じ、電源ボタンを押し続けて、急所シャットダウンをしてバッテリーをはずしました。ハードディスクは生きています。
 商品説明での写真はナイナイフォルダーがディスプレーに出されていましたから、CPUカードも生きている、とその時思い起こしたのです。すると何 だ〜?。結局メモリーの不良だけじゃないか?。キーボードはカバーが掛かっていましたので完全ですし、マザーボード、CPUカードは2002年に新品に交 換されていますから、これは相当にお買い得であった、と思いました。

 しからば、手持ちの128MBのメモリーをCPUカードの上のベイへ装着し、電源ON。ジャ〜ンという音と共に起動。ディススプレーにはナイナイアイコ ン。全ては生きています。メモリー容量も関係しますから、OS 9をインストールしたら見事に動きました。
 ところが、筐体そのものが少々難ありが解りました。ボトムケースはネジ山などがダメになっていますが、アッパーカバーは使用できます。が、ひとまず、 ディスプレー部分だけを、手持ちのオーストラリア向けモデルのものと換装して、本機は補修パーツ用としてストックすることにしました。マザーボードが新し いというのは幸運です。
 意外に、「ハードディスクのCPUへのマウントなどにはシステムが必要なんですよ」が忘れられているのではないか、と思いつつ、それにしても、「起動し ない」という言葉の奥底を見極めるのは難しいな、と感じました。

 もう説明の必要はないか、とも思いますが、ディスプレーの交換を順序立てて申しますと、
  1. バッテリーをはずします。
  2. キーボードをはずし、CPUカードのカバーをはずします。
  3. ディスプレーのリボンケーブル止めのトルクスビスをはずします。
  4. トップ部分のヒンジカバーをはずします。(この時はディスプレーを立てて手前が外れたら、ディスプレーを寝かせます。)
  5. インバーターコネクターをはずします。
  6. ディスプレーを立てて、インターフェースカバー内にある4本のトルクスビスをはずし、ディスプレーを引き抜きます。
 手持ちの物も同様にしてディスクプレーをはずし、この作業を逆順に行って組み付ければ、ものの30分もすれば作業完了になると思います。

 ということで、お見事!、復活しました。目出度し目出度しです。

ディスプレー周りはどうなのか?
 これまで、どうして2年ごとに液晶がイカレルのだろうか?、随分と悩みました。古いフォーラムを見ても、この部分については詳しく記載がないのが現実で すし、すでに過去のモデルのことを今さら申し上げてもどうにもなるものではない、と思いつつ、流線型Macノート、新時代のインターフェースを装備し、 サードパーティー製品を使用するとG4までアップできる、そしてOS 9もOS Xも動かせるなどなど、このマシンの魅力はいささかも衰えていない、と私は確信しています。おそらくこのPismoのユーザーの多くが私と同様の考えを 持っていらっしゃるのではないでしょうか。
 これらPismoの構成パーツの中で、LG電子製のDVD-ROMドライブが良くないと言われているのはよく解りますが、意外にディスプレーも故障が多 いのではないか、と感じます。
 しばらく使っているうちに、ディスプレーカバーのキズが気になり、カバー交換を行うこととして、ディスプレー部分をバラすことにして、私なりの検証をし てみました。

 ことの起こりはこういった現象からでした。下の略図はPismoをシャットダウンするときの液晶の消え方を示しています。方向というか、暗い部分が追い かける方向を示しています。
 
 
 左の略図をご覧ください。最初のPismoもオーストラリア向けPismoもシャットダウンするときの液晶の消え方は右の部分から左上へ向かってスーッ と消えていきます。
 それに較べて、今回の物は右の略図のように左の角から始まって、右から1/4辺りまで進み、その部分で液晶の奥へ向かってポッと明るさが消えるのです。 これがディスプレー部分を交換した後で最初に経験したことでした。
 大まかに言うと、これまでの2機種と全く逆の動きをするのです。交換した部分はディスプレー部分のみですから、本体の何かが影響しているとは考えられま せん。何かがディスプレー部分に存在しているのではなか... 。ともかく、ディスプレーのカバー部分をはずしてみることとします。

関連サイトとしては、http: //homepage.mac.com/wtnb/Pismo2.htmが、光電管部分の交換ですけど、液晶部分とヒンジ部分の交換に参考になります。同 様に、九州松下製のコンボドライブに交換する方法もありますので参考にしてください。
もう一か所は英語のページですが、http://homepage.mac.com/sysop/PhotoAlbum7.htmlが良いと思います。こ れはPismoの完全分解を紹介しています。

現象の一考察
 分解方法を詳しく申しませんが、次のようにします。用意するのはプラスドライバーのみです。トルクスをふんだんに使用していたAppleにしては、プラ スビスの使用が信じられないことですが、現実にそうなっています。
 ディスプレー枠、上の部分のダンパーラバー4か所と下のシールカバーの2か所のビスを解けば、上の部分が口を開きますから、少しずつ開いてラッチをはず してやればOKです。
 サイトにある写真のとおり、注意をして行えば簡単なものです。

 液晶をバラしたときヒンジ部分の劣化、及び構造変更などが解りましたが、丹念に液晶を見回したところ、一か所のみ違いがあることに気づきました。それ は、マイク部分の基盤をシールドしているものと、無いものがあるのです。
 シールドのある部分を下の写真に示します。



 シリアルの検証はしておりませんが、CPUのヒートシンクの変更などから判断して次のようになったのではないか、と感じます。
  1. 当初のディスプレー内部はマイク基盤部分にシールドの無いものが使用されていた。
  2. ヒンジの変更があった。
  3. DVDドライブの変更があった。
  4. マイク基盤部分にシールドのあるものに変更になった。ヒートシンクが変更になった。
 あくまで私の推測ですが、このマイク部分の基板のシールド部分が影響しているのではないか?、と考えてしまいました。私の持っているものと今回の物とシ リアルナンバーからすると、ほぼ同時期のものなのですが、ディスプレーハウジングは今回の物の方が早いのです。
 このシールドは音声だけの問題ではないように感じます。音声を通してドライブなどを行うことに関してやAir Macのアンテナ関係のノイズ防止のために採用された物ではなかったのか?とも感じたところです。
 今回の一件はPower Book 5XXシリーズの時と非常によく似ていますが、過去のモデル故、検証的なものはこの程度にしますが、実際は、このシールドに関して、私は必要ないもののよ うに感じました。同時に筐体との絶縁関係の身ならば、フィルム状のもので絶縁状態を作ってやった方が好ましいのではないか、とも感じたところです。

これからは...?
 さて、これで再びPismoを復活させたのですが、これまでのことから向こう2年間持つかどうか、という気の長い気分を持ってしまいます。本来なら Pismoをセカンドマシ ンにしてインテルマックのMacBookに変更するところであろうと思います。しかし、どうも「はい、そうですか」と、それが出来ない。
 新OS X はともかく、バッテリー関連の事故以外、良くない面はあまり報告されていません。そして今後intel Macのノートとして新しい物が出るのかどうかなどなど、何か割り切れない気分が存在するのです。それ以上に、OS X のパブリックベータ版からのつきあいですし、現在のところOS 9に戻るでもないし、PismoもG4の550MHzに変更になっていますから、この際、ハードディスクの容量を大きいものにして、OS Xのみの環境で使ってやった方が好ましいのではないか、と考えるところです。
 もう一点は、二度も起こったこのディスプレーの滲みを追放するためには、液晶本体を購入しておきたいと考えるところです。同程度のものになると思います が、次に起こったときは、この液晶に交換する、という方式です。
 マザーボードは非常に良いものを今回のマシンとしてゲットできました。電源部門などもOKです。インバーターもOKです。比較的壊れないものでしょうけ ど、補修部品の多くは持っていますから、ここ当面の間は大丈夫であろう、と考えるところです。
 この冬辺り、真面目に相当に綺麗なPismoを1台購入しておかなければならないのではないか、と考えるところですが、としても、その頃には新しい Macのノートが出ているかもしれません。
 でも、Pismoが好きなため、いつも通り使っている毎日です。

 




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