Pismoをアップグレードする 2
・・・Pismoのゴム足について(2)・・・

 2005年夏、Pismoのゴム足、これに苦労し始める季節になってき 始めたころ後で着けた1個がズルリと外れてしまいました。この部分は前のオーナーも苦労したのでしょう、接着面がかなり傷んでいました。それを整形し両面 テープで止めておよそ1年ぐらいで再び外れかかった、といったところでした。
 古い機種ゆえ、今さら多くのことを申し上げてもいたし方ありませんが、ともかくPismoの欠点とも思えるほど、このゴム足は取れるものとされていたの ではなかったか、と感じています。私自身も以前にこの代用品の作り方を紹介していますが、今回はそこんとこをじっくり観察して再び取り付けたのです。

装着面はどうなっているか?
 Pismoのゴム足の外形はおよそ10mmです。通常考えると、この部分は装着面と同じ径に考えるところでしょうが、さにあらず。本体のわずかに盛り上 がったエッジ部分の状態を無視してはならないことに気づいたのです。
 どうなっているか、といいますと、エッジ部分が垂直ではなく、わずかに内側へ向いているようなのです。そう、ほんのわずかなんです。(写真では解りづら いのでイラストとしています。)
 いい意味にとりますと、この部分がホルダーの働きをしていることになります。後で詳しく述べますが、注意して装着しますと接着しなくても外れません。も ちろん、Pismoを無理矢理引きずったりしなければですよ。
 ところが、一般の方がゴム足を再装着するとなると、このホルダー効果が裏目に出てくるんです。つまりは、しっかり装着できない、ということなんです。
 別売のゴム足では、このエッジ部分の逃げがとってあって、Pismo本体の底の部分と貼り合わさっていることになるんです。お蔵入りさせたものに、自作 のゴム足を履かせたときも直径9mmの大きさにしたのは、この理由からです。

接着はどうするか?
 Pismo本体はABS樹脂に近いもので作られているようです。したがって、合成ゴム系の接着剤では接着面を溶かすことになり、再び接着する場合私のと きのように接着面をきれいにする必要が出てきます。強いて申しますと溶かして接着する方法は用いることができない、ということになるわけです。
 それでは、両面テープで装着するといいではないか、ということになるんですが、次に構えている問題はPismoが発する熱にあります。この発熱がバカに ならず、結構温度が高いのです。不確実な接着では再びゴム足が外れる可能性が高いということになるのは明白です。
 さて、困りました。
 試行錯誤の結果、一度、事務用の糊部分だけがスライドして出てくる両面テープ的なものを用いて装着してみました。わずかな時間を経てゴム足は見事に外れ ました。接着剤が指に付きますから熱に対して接着が緩くなる、ということでしょう。
 先ほど申しましたように、合成ゴム系の接着剤は使用できません。しからばホワイトグルー(白い酢酸ビニル系のボンド)でためしましたが、やはりだめでし た。エ~イ、シアノアクリレート系の瞬間接着剤… 、となりますが、今度はゴムの柔軟性が損なわれることになります。
 となると、やはり両面テープということになるわけです。

装着のウンチク
 先に申しましたように、ゴム足の平らな面に両面テープを貼って、と簡単に装着できそうでできないんです。
 それでは順序だてて装着方法を紹介しますと… 。

●両面テープをゴム足の外径よりわずかに小さくする。
 当初この理由が理解できませんでした。わずかですが、両面テープそれ自体に厚みがあります。それに本体の取り付けエッジ部分がわずかに内側へ向いている ことから、テープの外径がゴム足の外径と同じか広いとなれば、うまく装着できないんです。このことが解るまで随分とスッタモンダを繰り返しました。
 直径9.5mmでラインを引いて、線の上をカットすれば、ほぼ満足な結果が得られると思います。

●ゴム足のふちを本体のエッジ(ストッパー)の内側に押し込むようにする。
 なかなか表現が難しいのですが、ゴム足をそのまま両面テープで固定してもうまく装着できません。おそらく、ストッパーの外にゴム足のふちがはみ出るので はないでしょうか。
 極力ストッパーの中へ中へ押し込むようにします。

●両面テープでの接着面の気泡を取り去る。
 先の細い精密ドライバーの先で中心部から外側へ向けて感覚を蜜にして抑えていきます。少なくとも一か所ゴム足のふちがめくれ上がってくると思います。あ るいは、プツッと音が出たりして、気泡がつぶれるのが判ります。
 この作業を根気よく続けます。ゴム足一個について数分間必要かと思います。
 目安は、親指の腹で少しこすっても動かなければ良しとします。

 蛇足ですが、こういった方法でゴム足の張替えをしなければ、完全とはいえません。
 また、大丈夫なものでも、親指の腹でこすって浮き上がりが感じられたら即座にそれは張替えをしたほうがいいように感じます。
 もし、アフターマーケットのゴム足を使用されるのでしたら、透明タイプで試してください。外形が小さいため簡単に貼り付けられると思いますが、おそら く、気泡が入り込んでいるのが判るはずです。Pismoは黒い筐体のため判りよいのではないでしょうか。

もう少し考えを発展させよう
 この方法で装着すると結構持ちはしますが、所詮再装着は免れませんし、もう少し熱的に楽にしてやるべくして、ゴム足を高くしてやるほうがPismoに とっても有利に働くのではないでしょうか。
 実は、これまで散々考えをまわしていたのですが、いずれも帯に短し襷に長しで、いい案が浮かばないままでした。
 そういったところでDell Inspiron 2500を入手して、そのゴム足をしげしげと見たところ、これは行けるのではないか、と感じたんです。Dell Inspiron 2500のゴム足はセンターが窪んだ円形です。この部分が結構吸盤効果を生んでいるようです。これを何とか応用できないものか、と考えたわけです。
 この時点で、以前に穴開けをしていた残りのラバーを重ねて使用してみました。これが非常に具合が良い。このことがヒントになりました。ただし、どうして も現在のゴム足の部分が最良の部位ですから、ここを何とかクリアーしなければならなかったのです。



 そうだ、Pismoのゴム足の取り付け部分のエッジの周りを中心にして、その周囲に丸いゴム足を装着すればいいではないか。そうすれば、吸盤効果もでき てくる。若干足部分が高くなるので、Pismoの底面への通風量も増えるはずだ、と考えがまとまりました。
 エッ、そんなことできるの?。誰しも考えますよね。それができるんです。

用意するもの
 およそ30mm径のゴム足
  1. ゴム足の内部に20mmの穴を開ける。
  2. それを貼り付け、後ろの2個に穴を開けていないものを二重に貼る。
 

 以上で終了です。20mmの穴を開けるのは、私は10mmのポンチを黒田旗のぼり店で借用して穴を開けましたが、できればカッターナイフで広げた方が良 いように感じます。

 装着しておよそ3週間になりますが、今のところ異常はありません。熱的にも底板と置き台に隙間が多くできますので通風にも有利のようです。結構イケルも のと感じています。





inserted by FC2 system