PowerBookのゴム足について(2)

 2001年10月のはじめ、何気なくPowerBookの位置がおかしい、と気づき、裏返してみると、パームレスト側の二つのゴム足がはずれている。幸い1個はケースの中にあったが、1個は見あたらない。残念なるかな、熱はゴム足を止めている両面テープをズルズルにしてしまうようだ。iBookの確実なゴム足の取り付け方法がうらやましい。
 それでもって、不安定は覚悟の上で裏のアップルマーク(レリーフ)を支点にする方法でもってちゃぶ台の角を利用して三角形の置き台よろしく使用していた。
 が、このことをすっかり忘れて、机の上でべったり置いて使用した結果が、日記に記したとおり発熱と一時期の熱暴走のような症状になって現れた。
 僕もここ5〜6年、現在のPowerBookが抱えるCPUの発熱に納得がいくまでは、このG3 PowerBook(ピズモ)を使い続ける、と言い切った手前、こんなことでAppleの助けは受けたくない(オーバーな)。たとえ発注してパーツを得たとしても、今回と同じ症状になるのは言うまでもない。はっきり言って1年に1度この部分を交換する、ということになりかねない。置き台側がドーム状になっていて、ピンポイントのゴム足になるように設計されているパーツだから、耐熱タイプの両面テープなりで接着する方法を採らないと同じことになってしまうのではないだろうか。

 そこで様々なことを考えたのは... 、

と色んな策が浮かんでは消えた。

 再三に渡ってDIYへ足を運んでは見たがめがねに適うのは帯に短し襷に長し、満足な物が見つからない。最終候補に挙がったのはスコッチの透明ゴム足だった。この製品なら、少々のことでははずれない接着剤が使用してあるはずだからだ。しかし、貼り付け場所は別のところにせざるを得ない。丸いゴム足だが、ベースは四角なので、装着した後は違和感は免れない。
 そして、10月の半ば、ようやくにして見つけたのが、写真の製品だ。これをいきなり貼り付けても致し方ない。何とかして元の位置に... 。
 少しばかり保護のシートを外すと、接着面はなかなか強力な物が塗布してある。これはイケルかもしれない。考えがグルグル回る。
 もう一度取り付けエンボスの直径を測ると9.5mmだ。このタイプはヤード・ポンドの世界で、ちょくちょくお目にかかる寸法だ。トライアンフにも使われている。まてよ、これは10mm程度の穴開けポンチでラバーを打ち抜けば簡単ジャン。
 おまけにポンチが少しテーパーになっているから、ゴムの面から打ち抜けば装着面は綺麗な円形になる。早速... 、でもポンチが... 、そうそう、お仲間の黒田旗のぼり店にあるかもしれない、と訪問。ありましたありました。
 ところが、PowerBookの改修した方のゴム足を再度外さないと置いたときに前上がりになってしまう。困ってしまったが、そこのゴム足を外して、接着剤の残りを小さいマイナスドライバーで除去して綺麗にしておくこととした。
 で、とりつけたものが写真のとおりだ。ゴム足の説明書のとおり、滑ることは一切ない。オリジナルのゴム足より、若干高い(3mm)ポジションになるので、PowerBookの底を流れる空気の流通も良好になったようだ。
 が、問題が無いわけではない。というのは、キーボード下の本体の真ん中が中空になった感じになるわけだから、キーをタイプするときに、僕のように力が強く入る叩き方をすると、わずかにキーボード本体がしなるのである。一応の成功とはいえるが、この微々たる問題まで考慮してゴム足を設計した、というのであればAppleはエライ、といわざるを得ない。

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