PowerBook 400を購入する
 2000年6月28日、とうとう最新機種が僕の手元にやってきた。まだ、日は浅いがずっと前から、このままの姿でここにあったような気分になってしまう。不思議な気分だ。そういえば気になっていた製造場所は台湾である。そうそう、Appleの台湾工場はなかなか丈夫な製品をリリースしてくれている。ここ最近では、PowerBook1400シリーズがそうだったし、Nwetonのシリーズ、eMate300も台湾製造だ。
 そもそも購入のきっかけっていうのは大きな意味合いはなかった。それより、購入までの自問自答の方が大きかった。現物を目の前にして、何だったんだろ〜、と考えてしまう。
 ことは、現在のディザインになったPowerBookに対して、度々記してはいたが、何というか発熱に閉口してしまって、とてもじゃないが僕が持っていて満足がいくとはとても感じられなかったからである。この点だけだったのである。大きさとか、そういったPowerBookを取り囲む諸問題は気にならなかったし、マーケティングマネージャーのサンディー・グリーン女史がPowerBookが今のスタイルになってからずっと担当である、ってことからも、このマシン単体はかなり完成されたモデルのはず、と確信はしていたのだが、とにかく発熱量の多さに閉口していた。この問題さえなければ、この間までのマシン333/14をすぐにでも購入、と考えていた。
 が、そこへとんでもないモノが現れた。それがiBookだ。この一台とするならひじょうにいいものだ。以前も記載したが、僕も密かにこれの入手を考えていたのは事実だ。が、新しいバージョンから内部機器が充実するなどのモデルチェンジが大きかったし、SEモデルが仕事にも使えるかどうか、を考えると、きれいすぎてキュートな点、SEモデルでは合わせ目のノッチなどが透けて見えすぎるなどで、これまた二の足を踏んでいた。
 いずれにしてもPower Quadra700では、ソフトウェアの中には一部動かすことが困難になってしまう場合が今後多く発生するだろうし、これ以上過去のマシンに手を加えるなどをやって、ある程度能力は上がっても、マシンの持つ根本の能力如何で作業時間のロスなど、僕自身でもイライラする場面が多くなってくることが予想できるようになった。そのため、もはや現用のキカイ達のどれをどうこうする、ということができなくなってき始めていたのも事実だ。
 そうこうしているうちに、デスクトップのG3マシンがG4になって、旧来から慣れ親しんできたポートが一切なくなってしまった。当然のようにG3からの乗り換えがあるのか、といえば、これはそうはならなかった。現実的なグラファイトの筐体には好感が持てたが、如何せん、僕のちゃぶ台には乗りそうもないので見送ったところだ。
 それに呼応するかのようにPowerBookもG3の文字が消え、G4のタワーと同じ仕様になってリリースされた。しかし、海千山千、そう易々と僕が決定など下すことはない。本当にそういった気分であった。もっとも、発熱問題は松山のベスト電器で333/14を少し触ったときに、最初の14インチに比べてずっと温度が下がっていることを確認していたし、残るは慣れ親しんだポートがない点、そして価格の問題だけであった。
 6月になって、松山出張の折、OAシステムプラザで今のPowerBook400を使用したとき、そのスタイルの良さに改めてびっくりした。一日中つけっぱなしになっていたが、本体は333/14よりも、温度が低く感じられたのを確認できた。このことで決定的なひとつの出来事は、雑誌に紹介されたヒートシンクの存在だ。これは!、と思った。この方式ならマザーボードのCPUの発熱もある程度防げるかもしれない、と思ったんだ。それにDVDも付いている。慣れ親しんだポートがない分を上回るものがある。いよいよかな、と感じたのも事実である。
 現在PowerBook400の本体が国内なら20万円台後半で購入できる。本体の熱的問題は、ま、気にするものはなくなった。次はいつも頭を悩ます金額の件である。ここのところの基本金額20万円台後半はわかるのだが、そこへとりあえずのメモリーアップとかの拡張を持ってくると、これは次々と金額が張る。デスクトップモデルにした方がずっといいように感じてしまうのである。
 が、これは実に簡単な方法でケリが付いた。たった一枚のはがき、そうPowerLabからのPower LoanとBTOの案内はがきであった。AppleのBTOより有利な自社のBTOでのマシンが、生活費を切りつめることをしなくても月々4500円で何とかなるではないか。もちろん長期ローンだけど、今のPowerBookなら、そう大きいモデルチェンジもあるまい。そうとなればやるのは早い。はがきが来て3日目には申し込みをしていた。
 いよいよ、現物を受け取るのだが、これがダメ。その日のうちに電話で確認して返送。手元には数時間しか....。原因は装着メモリーの不良と分かり安心したが、それからの3日間の実に長かったこと。僕の頭の中からPowerBook400のことが消えないのだ。今までのMacで、これだけ支配する力が大きいのマシンも少ない。この3日間、何をしていたか。まずはMtマウスさんからUSBのフロッピードライブを借用。当然、発注もしている。入荷までの間お借りするという算段だ。
 7月1日と2日の2日間ですべからく使える状態に持っていった。そして、この文章を実はビートルズのCDラバー・ソウルを本体のDVDドライブで聴きながらタイプしている。快調である。キーボードも英語版にしてあるし、どこといって使用感覚は今までのマシンと大差ない。とにかくびっくりするぐらいの使用感覚である。あくまで僕のオフィスマシンであり、当分の間は職場への見せびらかしは続くだろうけど、周辺機器が充実し始めると自ずと今のPower Quadra700と交代ということになるだろう。

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