通風を確保する

 2007年も5月末を迎えると、日中の気温は30℃までになるときがあ るんです。ご存知のようにPismoは合成樹脂製の筐体であり、Duoなどと違って、この樹脂製のモノコック構造ですから、熱の逃げ場は単純に筐体の底の 部分を通る空気と、両サイドの通風口から入り込む空気の流れによる自然喚起方式に頼るのみなのです。そのために、独特の平面形状をしているわけです。
 その上に、右のベイは標準のDVDドライブがありますから、空気の流れはそんなに良いものではありません。
 もし、ゴム足がなければ... 。

 室内が25℃以上の環境で、ことに動画などをインターネットで見ていますと5分としないうちに左サイドにあるファンモーターが回り始めます。排出される 風はファンモーターの音と違ってそんなに暑く感じません。となると一体どうなっているんでしょう。

 心ある方なら冷静台などというものを持ってこられるでありましょう。しかし、場の移動が伴う環境では、冷静台を常に持ち歩くなどという芸当は出来ないの が事実でしょう。
 かといって、熱を冷ますシートのようなものを携帯するか、というと、これも格好の良いものではありません。

 以前、今は無きイデアというショップが、アルミ材をS型に曲げただけのPismoの置き台をリリースしていました。なかなか綺麗な製品でしたが、導入は しなかったところです。
 ヤフオクでは、底部分の通風を確保するのみの用向きで、▲のアルミ材とアルミ板を組み合わせの自作品を出品されていた方もいらっしゃいましたが、イデア の製品と同じくPismoと同伴ですので、割り切れないものを感じて導入をしなかったところです。

 ある日のこと、小富士商会さんで20cmのアルミ製のスケールを見たのです。これは?。「百均で購入したのよ」と。
 いくら銀塩カメラが少なくなったとはいえ、パスポートの写真などはカット寸法もきっちりしなければならないため、切れないスケールが必要なためとのこ と。
 これ、もしかして... 。
 そうなんです。昔の竹製のスケール(物差し)のように、このアルミ製の物差しは竹の物差しのガイド部分が高くなっているんです。その上に、裏側も一段落 とし込んでリブが入っている、結構良いものだったんです。
 即座に、これをスポンジ製の両面テープでPismoの底の端部分に装着すればいい、と閃きました。早速購入。一金105円也です。

 

 取り付けは写真の通りです。
 わずか8mmの高さが通風を確保しているだけで、ファンモーターが回ることはめっきり少なくなりました。回らないときでも、底板の温度が低いことが確認 できます。何か狐につままれたような感じでした。
 が、最初の取り付けでは大問題が発生しました。それは、両面テープを物差し全面に使用したため、ほぼ物差し全体が底板と合体してしまい、はずすことが非 常に困難になっていることに気付いたのです。
 底板のラバー部分の最外周のラインを基準にすると、物差しの目盛り部分は底板の形状からして空間が生じるのです。
 修正は簡単。これまた写真の通り、物差しの両端から5mmのところまでの幅に両面テープを用いるだけでイイことが判りました。
 もう一点は、私のような叩くタイピングの方にはキーの反応がダイレクトに感じられます。古い話ですが、Appleのメカニカルキーボードのような感じに なります。できれば、物差しの3か所に少ない幅でダンパーを持ってきた方がいいかもしれません。

 こんな簡単なことでも通風は確保できます。私がラップトップのパソコンに求めるのはとにかく低い温度で作動するマシンを真剣に開発してほしい、というこ とです。
  たとえば、ゲル状の冷管材を用いるなどが考えられますが、自然冷却するには、やはり底板と置き台の間に少しばかり空間を確保することが非常に重要である、 ということです。

 ビジネスマンが、業務で12インチ程度のディスプレーのラップトップマシンを使い、一つの会議でプレゼンが終わって、すぐさまインナーケースへ入れて仕 事バッグの中へ入 れて、次の場所へ移動... 。
 そこで、過不足無く作動するかどうか、現状でのApple MacBookでは難があるのではないか、と感じるところです。

 この避けて通れない「発熱〜解熱」の問題を如何にクリアできるかが、これからのラップトップパソコンの最大の開発問題ではないでしょうか。


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