Power Book 540cのちょっとした整備

 近頃、この540cの調子がイマイチになってきた。どこがどうといったことではないものだが、どことなくおかしい。こういった「靴の底から足の裏を掻く」という具合である。
 まず、僕が持っている540cのスペックはメモリーが20MBで、ハードディスクはIDEの1GBにSCSIアダプターを背負わせている。特にSCSIアダプターによって、純然たる2.5インチのSCSIハードディスクの不安定なものはかなり改善される。
 メモリーがもう少しあればいいのだが、これはこれで致し方あるまいし、本機の安定性が少しずつ確認でき始めたので、メモリーアップとともに、PPC603eのカードに交換、というところまで考えないとならないのかな〜、と感じているところだ。
 その調子がイマイチという原因がどうもはっきりしない。とにかく液晶部分したのカバー関係の両端のツメが破損していて、プリントケーブルが圧迫されることにより液晶が真っ白になるときが多く出始めたのを機に、液晶を閉じるときにパチンとキーボード側の本体に当たり始めてきだしたのである。たまたま、確認の意味で以前の520cを出していたので、何だろうな?と点検していたところであった。
 2002年11月30日、フロントのマイク部分を主として両エンドキャップまでのカバーをはずして注意して見てみると、ありましたね、液晶カバーの左側の止め部分が破損している。アクリル接着剤で破損したものを集合させて一体にするのが順当だが、ここは手持ちの520cから移植を試みることにした。
 #8のトルクスドライバーのみの使用で分解組立をすることが可能だ。結果は上々。540cと520cのネームプレートを交換して無事換装を終えた。この間の所要時間、わずかに20分。原因は実に簡単。トルクスネジの締め付けトルクのかけ過ぎにあったようだ。
 僕の感覚では500シリーズの筐体は140、170と同じである。150とは少し違う。特にグレーの部分は粘りがあるようだ。そういえば、本体サイドの部分がチャコールグレーで色が違うことと、この部分は強度はあるが粘りが少ない作りになっているようだ。これはインナーのマグネシウムフレームカバーと考えた方がいいように思う。液晶のフレームと開閉ヒンジを取り付けるリッド部分も液晶のフレームを主としてのカバーという考え方から、同じ材質が使用されているように思う。
 もう一つ僕の調査のミステイクがあった。それは僕の持っている540cはTOSHIBA製の液晶であった。Duo 2300cの液晶と同じメーカーなのに540cの方が調子がいい、という、まことに不思議な現象があるものだな、と改めて知った次第。
 そして、これまたおもしろいことに、スピーカーなどの配線処理を初め、520cの方が組み付けが丁寧なのである。僕はアセンブルされた国のことをよく口に出すが、この面での違いをはじめ、アセンブルされた国は同じでも、組み付けの時々によって仕上げが異なるなど、重箱の隅をつつくようだが、5300csでこっぴどくやられたのを経験しているため、過去のマシンでは興味が尽きない。
 再び快調になった540cだが、共通パーツの交換などでモノを復活させたり、キーボードのスムースさの改善を図ったりしながら、500シリーズを考えてみると、540cはなかなかいいキカイだったんだ、と改めて思う。
 そして520cのマザーボードを540cのものにして、603ePPCドーターカードでアップしてやったマシンの方が実際は快調なのではないか、ということではないだろうか。パッシブマトリクスの液晶の方が電力消費が少ないと思うからのことと、少しだけ使った僕の520cはマザーボードだけが540cに変更されていたものであったから、こういった考えが出るわけだ。500シリーズの時代になると、カラーモデルではパッシブマトリクスの液晶でもTFTに比べて、そんなに見劣りはしないように思う。
 というところで、毎日のように使いまわしているのだが、少しずつ調子を取り戻し始めたように思う。

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