その後のNewton MP130

 あれからどのぐらい経〜ったのか〜... 、歌のモンクじゃないけれど、PDAの世界は大きく変化したように感じています。Palmもクリエも使っている人はいるものの、誰もがスタイラスペンを 持って操作している姿をすっかり見かけなくなってしまいました。
 私の感覚では、チョイトしたことに不便なんですね。メモ書きして、その後清書っていう行為自体二度手間だし、総合して手帳と鉛筆の方が遙かに便利、って ことでしょうか。かく申す私も「超便利手帳」を数年ぶりで、昨年から使っています。
 同様にファイロファックスのように分厚い手帳のお化けも流行らなくなったように感じます。それを入れるためのセカンドバッグ的なモノ、これもダサイ感覚 になったのでしょうか、すっかり姿を見かけなくなってしまったようです。

どっこい健在(2006年1月のこと)
 さて、私のMP130は... 、とさわってみました。30分ほど充電してスイッチを入れるとチャーンという音とともに動き出しました。ちょうどMacの起動音を小さくしたような音で す。
 ガ〜ン。ところが、文字が白いブロックになったまま。おまけに、「バックアップ バッテリーが無くなりかけていますので、取り替えてください」のダイアロ グが出ます。
 冒頭の歌のモンクではありませんが、サンヨーのバッテリーに変更したのが2002年の12月ですから、3年も経過してしているわけですが、メインバッテ リーは健在でありました。
 が、なんというか、操作自体の基本は覚えていますが、バックアップ、インストールなどのNewtonを動かすための方法をすっかり忘れてしまっていたん ですね。
 いずれにしても、「動く」という驚異的な事実を知ったわけですから、これは少しでも使ってやった方が良い、と感じたところです。そして、両方のバッテ リーがダメになれば、いずれにしても、メモリー上とメモリーカードには過去のモノは残っているという、超バックアップに優れているキカイですから、この際 は一つ内部を見学してやろうと考えた次第です。
 マジ、「生きている」という優秀さを感じた次第です。

※いつものとおり、以下の作業は改造及び手を 加えるため、自己責任でお願いいたします。

分解します
 用意するモノは精密ドライバー、そして白い布。この二つです。余談ですが、アトリックス、そうハンドクリームのアトリックスです。
できれば、エアーボンベ。
 アトリックスの利用方法は後ほど。

1.メインバッテリーを外します。
2.バックアップバッテリーを外します。
3.スタイラスペン、液晶リッド(蓋)を外します。
4.全てのプラスタッピングビスを外します。

4.について、ビスの場所はリッドのヒンジ部分の2本、一番下の2本、バックアップバッテリー部分の2本、メインバッテリー部分の横に2本と縦に2本をは ずします。部分によっては堅く締まっている場合があるので、ビスのアタマをナメナイようにします。

 液晶部分を下にしてウラ蓋を外すのですが、うれしいことに、必ず少し浮く部分があって、隙間が出来ます。その部分から少しずつ開けていきます。 iBookと同じく、プリペイドカードを入れながら... 、という方法もヨロシイかと思います。とにかく、想像以上にピッタリしていますから、ゆっくりと外していきます。
 内部パーツの全ては表側に装着されていますから、逆さにしないように、ゆっくり外すようにすれば必ずうまく行きます。慌てると、接合のツメを必ず破損し ます。1/3はこのツメで接合されていますから注意を要するのです。
 証拠は、過去8年間バラしていないのにホコリが内部に入り込んでいないことでも実証されます。



 外した写真がこれです。過去を思い出しますと、ただ1冊この写真を載せていたものがあったのを覚えていますが、全く同じものに相違ありません。
 ケースの合わせ目に若干エッジが立っているようにも感じますが、気になる場合はペーパーなどで丸みをつけておきます。

内部の修正
1.メモリー部分を一度外してエアーを吹いて、再装着します。

  

2.ダイレクトにプリント基板にハンダ付けされているラインの曲がりを修正します。
※私のキカイは写真のプラスラインが抵抗に触れるおそれがあったので、ハンダ部分のラインを少し立てておきました。

  

3.電源スイッチのスライド部分にアトリックスを薄く塗ります。もちろんシリコングリスでもOKです。



以上で点検と修正を終えます。

ウラ蓋の再装着
 外したときと同じく、各部を合わせて注意深くツメを合わせます。柔らかく止めます。ビスを外したときと同様に、少し浮いた部分が出来るはずです。
  1.  ビスをやや緩く装着します。
  2. 最初に外側の4本を止まるところまで締めます。
  3. バッテリーケース内のビスも同じ程度で締めます。
  4. 次に、外側の4本を対角線上に締めます。トルクは「締まりきってわずかに力を入れる程度」とします。
  5. 最後にバッテリーケースの中のビスも同様のトルクで締めます。
  6. メモリーカードを装備し、リッドを取り付けて完了です。

いよいよ使うぞ
 オ〜ット、待ってくださいよ。少しばかりコツがいるんです。最大の問題は古いマシン(PC)が必要です。Mac OSあるいは漢字トークは7.5.5辺りですよね。この程度で十分。
 逆に言うと、Newton使っている人は分かり切っている、ってことでしょうし、OS Xで使用する場合はhttp://www.siesta.co.jp/nat/のサイトに詳しいので、そちらをご覧ください。

 まずは、日本語モードで使用しなくてはなりません。これまた逆になりますがUniFepを使用されているはずですから、これは必需品でしょうね。 MP130に関して、私はフリーソフトの日本語化を試していませんので、あしからず... 。
 アップルサイトからサポート・ダウンロード・目的別の順でMP130の日本語化パッチをダウンロードします。もし、MP120なら120用を選択しま す。
 小さいパッチですが、保存されておくと何かと便利です。


 私のMP130はバックライトが点いたり点かなかったりで120になっていますが、最初に記したように快調に動いています。ことに内部のライン修正は効 果があったようで、非常に快調です。ポジラインが抵抗に接触していたようだったので、レアショートを起こしていたのかもしれません。
 スイッチ部分の処理は電源投入操作をスムースにしてくれます。改造バッテリーを装備していますので、ここ当分は2週間に1度ぐらいのバッテリー充電を行 えばOKのようです。
 もう一点、MP130(120)の優れた点はバックアップバッテリーを装 備していることに尽きます。2000、2100、それにeMate300、そしてクラムシェルのiBook、これらはメインバッテリーが全てをまかなうの です。
 バッテリーの状況如何ではACアダプターが必需品となりますし、アラート のダイアログは出るものの、常にバッテリーの状況把握と使い方を誤らないようにしなければならないのは英語が主たるキカイを日本語化して使う面での大きい ハンディキャップではないか、と考えます。
 MP120、130ではこの点がコンピューター並にバックアップバッテ リーを持っていますから、PDAの中では秀逸な製品で、過去のマシンでありながら生き残れる優れたマシンである、と確信しています。

 ヤフオクなどでも出品が少なくなりましたが、程度のいいMP130、120が出るとUniFepが付いていると少し高価ですがGetされておくと良いか な、と感じています。そうそう、バックライトがダメな130でも頻繁に使用することはないので、気にしなくても良いのではないか、とも感じます。
 今回の内部修正で、このキカイの優秀性を再認識した次第です。



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