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カメラのこと

　僕の場合はどうしても写真よりカメラに興味が沸きます。そうかといって、昨今のオートマチックのカメラはどうも感性と合致しません。オートマにするのは、ディジタルカメラだけにすればいい、と感じています。ディジタルカメラをマニュアルでやるというのは、初期のヴィデオカメラと同じことを静止画の世界においてもやれ、というようなもので、時代に逆行します。
　では、カメラがどうしてマニュアルでなければならないか？、ということになりますが、それは撮影者が被写体の成り行きを自分の思ったまま塩銀の世界に広げることにあります。相手がたとえ無機質なものでも、それを目にした人間が自らキカイを使用して写し取るのです。本来は「撮る」のでしょうが、出来上がった写真を見る人には被写体の様子はもとより、撮影者の様子まで想像をさせる（してしまう）のです。
　反論はありましょうが、現在のオートマチック高級一眼レフのカメラはいくら高級でもお断りです。
　えらく、訳の分からないことを申しますが、C社のオートマチックカメラを購入した方が、（ブローニ）フィルムを入れるとき、パトローネをチタンのシャッター幕の上に落としたそうです。それで、フィルムが装填できなかった。その方が言うには「何でも自動なのだから、シャッターが少々おかしくても、キカイが補正するのが当然ではないか」と。
　そういったところで....。